ベトナムのホーチミンからカンボジアのプノンペンまでバスで移動する方法
更新日:2016年6月24日 (取材日:2016年6月15日) / ライター: ベトナム生活・観光情報ナビ編集部
ベトナムからカンボジアへ移動する方法の一つとして、「バス」があります。飛行機で行くよりも格段に料金が安く、現地の日本人や旅行者もよく利用している手段です。
今回は、そんな「バス」でホーチミン(ベトナム)からプノンペン(カンボジア)まで、実際に行ってみた様子をレポートします。
バスチケットの購入
チケット購入場所
長距離バスに乗るためには、事前にチケットの購入が必要になります。ベトナムホーチミンからカンボジアへ行く場合は、ホーチミン市内のバックパッカー街、ファングーラオ通りにあるツアー会社でチケットを購入するのが一般的です。
ファングーラオ通りは、9月23日公園沿いの通りで、ホーチミン市内でも旅行者が特に多い一角です。欧米系のバックパッカーなどの姿を多く見かけます。
バスの選び方としては、この周辺の旅行会社で「ホーチミン→プノンペン」という文字が書いてある所を探し値段を聞くのが一番早いです。クメール語(カンボジアの文字)が書かれているところも間違いありません。
今回筆者が利用したバス会社はこちら。写真の一番左側のKUMHO SAMCO BUSLINESというバスツアー会社です。バスチケットをこの店舗の窓口で販売しています。
この他にもカンボジアまでのバスを出している会社はいくつかありましたが、どこの会社のバスに乗っても大型バスで金額も10ドル(230,000VND/2016年6月時点)程度です。空き状況や出発時間で決めても良いでしょう。
チケット購入方法
チケットの購入方法はいたって簡単。
ツアー会社の受付で「プノンペンまでいくら?」と聞いて、その金額を払い、あとはバスの席を選んで終了です。当日の集合時間もこの時に伝えてくれますが、もし言われなかった場合は聞いておきましょう。
こちらがチケットです。座席番号と出発時間が書かれています。
チケットの購入はできれば前日までに済ませておくのがベストかと思いますが、余裕がなければ当日購入になる方もいると思います。席が空いていれば購入は可能で、実際今回の便も出発30分前にチケットを購入した旅行者の人もいました。
ただ、時間があるのであれば、事前に購入しておくことをお勧めします。前日であればよほど混んでいる時期でない限り、間違いなくチケットを購入することができるでしょう。空席が無ければ次の空いている便での出発となります。
ホーチミン出発
事前にチケットを購入し、当日朝6:30発とのことだったので6:15にバス会社の前に集合。
そこからワゴン車でバスターミナルまで5分ほど走り、バスターミナルへ。
バスターミナルには沢山の会社のバスが泊まっていました。ワゴンから降り、チケット購入元のバスに乗り込みます。
大きな荷物を預けることもできます。
座席は一般的なバスと同様、割とゆったりしており特に窮屈さなどは感じませんでした。
乗車時にバスの係り員にパスポートを渡します。カンボジアのビザを既に取得している人はパスポートのみを渡せばよいのですが、取得していない人はパスポートと同時に35ドルを渡す必要があります。
35ドルの内訳としては、カンボジア30日間の観光ビザ代金が30ドル、バス会社のビザ取得代行手数料が5ドルです。(2014年10月以降、カンボジアビザ代金値上がりに伴い、カンボジア30日間観光ビザは20ドルから30ドルに値上がりしました)
バス会社への手数料5ドルですが、これを払うと申込書への記入とビザ取得手続きを全てバス会社がやってくれます。他の乗客もほとんど全員がこの料金でバス会社にビザ取得を代行してもらっていたので、ここは5ドルを払ってまとめて手続きをしてもらうのが無難でしょう。
※円滑にビザを取得するために、基本的にはバス会社の方が預かることになっています。個人でビザを取得することも可能ですが「もしバスの出発に遅れたら置いていく」という条件をつけられたという話もあり、特別な事情がない限りは代行してもらうようにしましょう。
全員がバスに乗り込みバスが出発します。出発してすぐにペットボトルの水1本とおしぼり1枚が配布されました。
目安として、ホーチミンからプノンペンまではバスで6時間ほど。
最初2時間ほどでカンボジアへ入り、その後4時間ほどかけて首都プノンペンへ向かいます。
ベトナム-カンボジア国境へ到着
バス乗車から2時間ほどでベトナム(モクバイ)とカンボジア(バベット)の国境へと到着しました。
バスが停車し、全員バスから降ります。
バス乗車時、事前にパスポートが回収されていたため、荷物だけをもって建物内に入ります。
建物内にトイレがあるため、トイレに行きたい人はここで行っておくと良いでしょう。
建物内で少々待ち時間があり、10分程するとバスでパスポートをまとめて持っていたバス乗組員が乗客の名前を呼び、各々にパスポートを返却していきます。これでベトナム出国が完了。
※ベトナムの入出国はバス単位でパスポートにスタンプを押していくため、一旦預けることになります。
それが終わると再びバスに乗って出発。バスに乗る際に再度パスポートを預けます。
ここでベトナムとカンボジアの国境を超えます。記念撮影などしたい方はバスに乗らずに歩いて行くと告げると国境を歩いて渡ることができます。
バスに乗って5分程走ると今度はまた、違う建物の中で指紋認証を行います。建物に入る前に緑色のカンボジアビザが貼られたパスポートを返却してもらいます。カンボジアビザの取得は係員がやってくれます。入国審査が終わるとすぐにバスに戻って再出発。
バスの乗務員が乗客がそろったかをきちんと確認しているかは定かではないので、前の人からあまり離れないよう、早めにバスに戻れるように注意をしておく必要がありそうです。とはいえ、普通に手続きをしてバスに戻れば特に問題はありません。
これで入国手続きはすべて終了です。再びバスが出発し、あとはひたすら走り続けます。
途中で2回ほど休憩があり、そこでご飯を食べたりトイレへ行ったり、ということができました。
昼食休憩はカンボジア側に入ってすぐのバベット(Ba Vet)という街です。食事はどれも3ドルほどとツーリスト価格。ベトナムドンでの支払いも可能です。ここでカンボジアのSIMカードを買ったり、ドリンクを買ったりすることもできます。
ある日のトイレ休憩の様子。「え、ここ?」というような不ガソリンスタンドの脇にあるトイレでした。国境近くのレストランでの休憩を除いてトイレはあまり綺麗ではない可能性もあるので、レストランで済ましておきたいところ。
カンボジアのプノンペン到着
今回プノンペンに到着したのは14時頃。出発が7時なので、所要時間は7時間程でした。
今回の場合は道路の工事の関係で道が混み、プノンペンにはいってから時間がかかりました。首都圏内は交通量も多く、工事で道幅が狭まっていたこともありなかなかの渋滞でした。
ベトナム用ビザを取得する場合はベトナム大使館へ行く必要があると思いますが、大使館はバスの終点よりも手前にあるため「Vietnam Embassy(ベトナムエンバシー)」と伝えておけばそこで降ろしてくれます。終点まで乗る場合はバス会社によって異なりますが、セントラルマーケット付近か毛沢東通り(Mao Tse Toung Blvd.)のオリンピックスタジアム周辺で降りることになります。バス降り場にはトゥクトゥクがたくさんいますが、値段交渉には気をつけましょう。こうして、無事プノンペンに到着です。
バスの旅は時間がかかるのが難点ですが、思っていたよりも快適でした。時間があってお金を節約したいという方、バスでカンボジアへ行くことも考えてみても良いかもしれません。
ライター情報
ベトナム生活・観光情報ナビ編集部
ベトナム生活・観光情報ナビ編集部です。ベトナムをもっともっと楽しめる、そんな情報を日々探しては発信しています。こんなこと知りたい!というリクエストがあればお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。