カンボジアツーリング第8回~カンボジアのバッタンバンでバンブートレインに乗って山登り~
昨日はアンコールワットの街シェムリアップを出て、カンボジアの第2の都市、バッタンバンに到着しました。今日はバッタンバン市内を観光します。
目次
バッタンバンと言ったらバンブートレイン
ここバッタンバンはカンボジア王立鉄道が通っています。カンボジア王鉄は首都プノンペンを出発し、ここバッタンバンを通り、タイとの国境ポイペトまで続いており、その後はタイ国鉄となってバンコクまで繋がっているのですがここ十数年はカンボジア国内では鉄道が運行されていません。
午前中のほうが空いてるということで朝一で行ってきました。
バッタンバン市内の踏切もこの通り、線路が完全に藪に埋まってしまいとても走れたものではありません。しかし、ここばったbなんでは竹で出来た車体を勝手に線路の上に乗せて運行する「バンブートレイン」なるものがあるのです。
街の南側にあるバンブートレイン乗り場(Google Map)は完全に観光地化されており、一人5ドルで乗車可能です。ちなみに、勝手に鉄道線路を使うことは違法のはずなのですが料金収集している人はPOLICEの腕章をしていました。奥に停まっているのがバンブートレイン。
まず車軸を乗せます。
その車軸に車体を載せます。
後はエンジンと車軸をゴムベルトでつないで出発。速度調節もエンジンを動かしてゴムベルトの張りを調整する竹というとても簡単なもの。ブレーキもついています。
GPSのアプリで速度を測ってみると最高速度は30キロ弱ほどでした。
しばらく走ると折り返し地点。ここも観光地化されており、おみやげを売る小さい子供が西洋人に群がっていました。私のところに一人も来ないのは嬉しいのは悲しいのかわかりません。最近東南アジアのどこの国に行っても客引きが来ないので楽といえば楽なのですが複雑です。
しばらくして今きた道を引き返します。方向転換はもちろん一度おろして載せ替えです。
すれ違うときはこのように片方が線路から車体をおろして通りすぎるのを待ちます。
すれ違いの様子。それにしても他の観光客はほぼ西洋人ばかりでした。その後、最初に乗ったところまで戻って終了。
バッタンバンの街
バッタンバンの街には大きな棒を持った将軍の蔵があります。
「バット」は「失くす」、「ボーン」は「棒」を意味しており、「バッタンバン」はクメール語で棒をなくすという意味です。このタ・ダンボン将軍が棒をなくしたという故事からこの町の名前が付けられました。
街の北側にある国道の橋から市街地を望みます。市場がある市内中心部は写真左奥ですが、手前は銀行が並ぶ金融街。
川沿いには広い公園もありました。
こちらは金融街に合ったプノンペン商業銀行。実はプノンペンで口座開設していたので、試しに出金してみました。窓口は英語を話せる人も数人おり、無事にお金を引き出すことが出来ました。
ここバッタンバンでは浄水システムを日本が支援しているそうです。東南アジアの地方ではこのような日本の支援をよく見つけることができます。日本ってすごい国なんですね。
こちらは街の中心部にあるバッタンバン駅。もうずっと閉鎖されており、時計も何年間も止まっているそうです。ここに鉄道が再び走る日はいつになるのでしょうか。
バッタンバンにはベトナム領事館もありました。ちなみにベトナム大使館/領事館はプノンペン、バッタンバン、シアヌークビルの3箇所があるそうです。
ワット・エク・プノン(Wat Ek Phnom)へ
昼食を食べたあとはバッタンバンの北部に位置するワット・エク・プノンへ。google mapを見ると街中から細い道がまっすぐお寺まで続いています。
畑の中を貫いていく直線道路。お寺までひたすら直進のはずですが・・・
道は途中で終わっていました。Google Mapを過信するとたまにこういうことが起こります。気を取り直して寺の西側を走る国道から再度アプローチ。
国道からの分岐地点。ここには看板も出ていたので一安心。
ダートの道を走っていくとしばらくして寺院がありました。
入場券は3ドル。ここワット・エク・プノンの他に、プノン・サンポーやプノン・バナンにも入場可能ですが、有効期限は当日のみ。
ワット・エク・プノンには作りかけの大仏がそのまま放置されています。製作途中で政府から工事中止命令がだされてそのままだそうです。
寺院はかなり崩壊が進んでいました。
寺院では結婚式の写真撮影をしていました。このあたり、ベトナムと文化的に似ているかもしれません。
さて、市街地に帰ろう、とした所観光客を載せたトゥクトゥクが来た道とは違う方向から来ていたので道を尋ねた所、どうやら東側からアプローチするのが普通だったようです。こちらは完全舗装路でした。
プノン・バナン(Phnom Banan)へ
バッタンバン紫外に戻り、次は南方にあるプノン・バナンへ向かいます。
バッタンバン市街からは19キロ。先ほどの入場券を見せて中へ。クメール語でプノン(Phnom)は山という意味。ここももちろん山なので登らなければいけません。
中に入ると眼の前にそびえたるような階段が現れます。下にはドリンクを売る売店も多数あるので、先に飲み物を買ってから行くのがよいでしょう。
山頂にある遺跡は、アンコールワットと同じように5つの尖塔があるのが特徴で、一部ではミニ・アンコールワットとも呼ばれているようです。中央祠堂の中では地元の僧侶達が祈りを捧げていました。
プノン・サンポー(Phnom Sampeau)へ
本日最後の目的地、プノン・サンポーへ。プノン・バナンからは未舗装の道で一直線です。道の入口がわかりにくかったので地元の人に聞きながら走りました。
突然後ろから「ガコン」という音が聞こえてきて慌てて急停車。バイクの後ろにつけていた箱が落下していました。中にパソコンも入っているし不安だったのですが再度装着して出発。
プノン・サンポーの入り口には大きな看板がありました。ここを左折です。
参道には土産店が並びます。ここは観光客が多いようで、停車しているトゥクトゥクもたくさんいました。道は上まで続いているのですが、観光客のバイクは山麓の駐車場に停めなければいけないということでまた山を登ります。
ここはキリングケイブ。ポル・ポト時代に虐殺した死体を投げ込んだ場所です。
今は涅槃仏が置かれていて多くの市民が祈りに来ていました。
隣の祠には他のキリングフィールド同様人骨が置かれています。カンボジアを旅行すると度々目にするこの光景、とてもショッキングですがつい40年前に実際に起きていたこととして知っておく必要があると思います。
頂上からはバッタンバンの街を見下ろせました。と言っても、市街地からはかなり離れているので市街地は見えません。この辺りはカンボジアのライスボウル(大穀倉地帯)と呼ばれている東南アジア有数のお米の産地です。
頂上にはきらびやかな現代寺院がありました。
その近くの建物には猿がたくさんいます。観光客慣れしているようで写真をとってもお構いなし。
下山してバッタンバンに帰ろうとしたところで、地元の学生の帰宅風景に出会いました。カンボジア、今はとても平和になっています。こういう風景はベトナムも、日本も変わらないですね。(日本では二人乗りはないですが・・・)
バッタンバンにもう一泊
夜はホテルの人のおすすめでガイドブックにも乗っているホワイトローズ(White Rose)というクメール料理店へ。
クメールカレーと聞くととても甘くてあまり美味しくない印象を持っていたのですが、ここのカレーは甘い中に美味しさがあり、今まで食べたクメールカレーの中で最高の味でした。
今日は市街地から西に外れた宿をとってみました。暗い砂利道を少し進んだ先にはとても静かで広く落ち着けるホテルがありました。それでいて安いので最高です。
明日は山を超えて海沿いの街ココン(Koh Kong)へ向かいます。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。