カンボジアツーリング第7回~バンテアイチュマール遺跡群を見学してカンボジア第2の街バッタンバンへ~
昨日まで2日間にわたってシェムリアップ近郊の遺跡を見学してきましたが、今日はトンレサップ湖の南側のカンボジア第2の街バッタンバンまで走ります。
目次
シェムリアップの街を出て西へ
今日の朝ごはんはシェムリアップでエッグベネディクト。最高に美味しかったです。
さて、西に向かいましょう。
この国道6号線を西へ走ります。右側の車線は本来バイク専用のもので、ベトナムと同じく車とバイクが分離されているのですがまだ工事中の箇所も多くほとんど走っている人もいませんでした。この辺りはシェムリアップ国際空港と市内を結ぶ道ということでとてもよく整備されています。
そんな国道6号線も空港を超えると郊外の一本道と言った道に。景色もよく、とても走りやすくて最高です。70キロ位で走っているとたまに100キロくらい出しているかと思われる観光バスに抜かれます。
途中、大理石で有名な街を通過。石の彫刻がいたるところに売られています。
ベトナムのダナンにもこういうお店がたくさんあるのですが、大きな置物がどれくらい売れるのか疑問に思ってしまいます。信仰深いカンボジアなので意外と買っていく人も多いのでしょうか?
シェムリアップを出発して2時間弱、国道5号線と6号線が交わる街シソポンに到着しました。国道6号線はそのまま5号線に合流し、タイへと向かいます。
直進方向にカンボジア-タイ国境と書かれていますね。ここから国境まではわずか60キロ、走れば1時間で着いてしまう距離です。
今はとても小さな田舎町と言ったシソポンですが、タイからベトナムをつなぐ南部経済回廊の一部でカンボジア内の交通の要所であり、更にはタイからシェムリアップ方面への観光という意味でも今後発展していくような気がします。
シソポン(Sisophon)のプノンスヴァイ山(Phnom Svay)
そんなシソポンの街中にプノンスヴァイ山という小高い山があります。
ここからピンクの柵のある道と登って行くと寺院があります。その寺院からもカンボジアの大知が見下ろせるのですが、更に奥に監視塔があるのが見えました。
監視塔方面へ荒れた道を登っていきます。どうやらアンテナ塔を維持する会社の所有地になっているのか、柵があって入れそうもありません。
と思ったら中にいたおじさんが身振り手振りで案内してくれました。監視塔は電波塔の管理の敷地の奥にあり、反対側から山を登ってくれば自由に入れたようです。今回はおじさんの好意で電波塔の敷地内を通行させてもらえました。クメール語は全くわからないけど、色々と説明してくれたおじさんありがとう。
山頂の監視塔から見える風景。左奥がシェムリアップ(国道6号線)、右奥がバッタンバン(国道5号線)方面です。
バンテアイチュマール(Banteay Chhmar)遺跡
ここシソポンはバンテアイチュマール遺跡の入口の街でもあります。滅多に訪れる人もいないという遺跡ですがせっかくバイクの旅なので行ってみることにしました。
バンテアイチュマール遺跡への道
タイ方面(西側)から国道の合流地点を見た道路看板。左の56号線へと向かいます。
交差点にはバンテアイチュマール遺跡についての石碑もありました。ここから59キロだそうです。何もなければ1時間で着けそうです。
信号を左に曲がってシソポンの街を郊外へと向かいます。10分もすると沿道には建物はなくなり田畑や荒野が広がるようになりました。
そして30分後にはダートになります。舗装工事は行われているようなので数年後にはもっと走りやすい道になっていることでしょう。
シソポンから1時間ほど走ったこの分岐点を左に曲がります。分岐点に小さな看板も出ていますが、Google Mapなどを併用したほうが安心です。
とても美しい風景の一本道をしばらく走ると遺跡のエリアに。
この地図の左下からまっすぐ伸びている道を北上しています。ここから時計回りに周辺の遺跡を見ていきます。
バンテアイチュマール遺跡群の見学
遺跡に入口にはこのような看板があるので看板通りにいけば行けるはず・・・
と思ったら全然遺跡が見つかりません。子どもたちが群がってきたので遺跡の名前を連呼したら案内してくれました。
遺跡は完全に藪の中。一応敷地は遺跡のものとして周りから区別されているようです。
その後、子どもたちは一人ひとりがチップを要求してきました。7人程いたのでもう大変。小額紙幣がたくさんあったので一枚ずつあげました。お礼に何故かベビースターラーメンのようなお菓子をもらいました。
気づくとバイクに跨って遊んでいます。彼らももう何人も案内しているプロのガイドなのでしょう。
次の看板を見つけたのでま左折。800メートル、また見つけるのが大変そうです。
森の手前にあった遺跡管理の小屋にいたおじさんに教えてもらいました。
この木の道の奥に遺跡があるはずです。
ありました、これです。藪が深くてこれ以上普通の服では近づけません。
遺跡見学ではなく探すことが目的になってきたような気がします。
この盛土の奥に見えているのが遺跡。もう何がなんだか。
こんな悪路を進んで看板に書かれていたもう一つの遺跡も遠くの藪の中に見つけたのですが写真をとっても全く伝わらないので写真はありません。ぜひ探しだしてみてください。
いよいよメインのバンテアイチュマール寺院へ。南側の参道は綺麗になっていました。
西側の参道では整備工事が行われていました。工事のスタッフがここから入れると入れてくれたのですがチケットブースもなし。中でキョロキョロしていたら管理のおじさんが入場料5ドルを徴収していきましたが領収書はなし。まだ観光客が来るような場所ではなさそうです。
遺跡前の広場は開けていて静かでした。
メインとなる遺跡もスケールは大きいのですがかなり崩れて遺跡の上には木々が繁殖しています。これを正しい順番で積み直して修復するのは気が遠くなりそうな作業ですね・・・。遺跡のすぐ近くまで敷地内をバイクで走っていけます。管理のおじさんたちもバイクで走っていました。数年後には整備も終わり、チケットブースもできて車両の乗り入れも当然禁止されるのでしょう。
寺院の東側にあるタエム寺院へ。
これも藪の中。
この遺跡への道中にホームステイの看板がありました。
近くにはコミュニティツーリズム拠点となっている事務所もありました。ここで登録するとガイドの手配や宿泊の手配が行えるそうです。
その集落にあった小学校。
遺跡の隣にある路上市場。もう夕方になってきてかなり活気づいていました。
バンテアイチュマール遺跡、今は観光に行っても上の写真の通りあまり楽しめないかもしれません。遺跡は多くが藪に取り込まれてしまっています。数年後には道路も整備されて、遺跡も整備されて多くの観光客が訪れる場所になるのかもしれません。その時に、もう一度行ってみたいと思います。
いざ、バッタンバン(Battambang)へ
1時間弱で観光できると思っていたのが大誤算、2時間も滞在してしまいました。時間はもう夕方5時。日没が迫ってきます。ひとまずシソポンに戻りましょう。
帰る前に燃料補給。途中ガソリンスタンドは無いのでシソポンまで走れる分を給油。
私も一緒に燃料補給。カンボジアではサムライドリンクがいたるところで売られています。ちなみにこのサムライドリンク、ホーチミンでも売られているのですがあまり見ない気がします。
帰り道で見つけた謎の車、CAMARY。
前から見るとトヨタ・カムリ。後ろをトラックに改造したようです。セダンがピックアップトラックになるなんてすごいですね。写真をとってたら車のオーナーが隣でビールを飲みながらニコニコして話しかけてきました。言葉はわからないのですが、「どうだ、いいだろう?」と言っていたのかもしれません。
途中帰宅ラッシュに巻き込まれ一旦停車。ちゃんと車が来ると群れの横断を止めさせて車を通行させています。それにしても全員が渡り切るのに数分かかるんじゃないかという数。ちゃんと家に帰るんですね。
シソポンに戻った頃にはかなり暗くなっていましたが、カンボジア随一の幹線道路ということもありそのままバッタンバンに向かいます。やはり国道5号線、交通量がとても多いです。シソポンから1時間半、バッタンバンに到着しました。
バッタンバンに到着
バッタンバンはカンボジア第2の街ということですがとても小さな町でした。それもぞのはず、人口は25万人とのことです。
小さい町と言っても欧米人観光客の姿も多く、川沿いではナイトマーケットが開かれていました。
テントの飲食店が並びます。どこも英語メニューを持っているようでした。
街の中には家族経営の商店と思われる名前の、どこかで見たことのあるようなお店もありました。この、まだまだ何でもありといった感じがカンボジアだなーと思います。
WIFIがありそうなちょっとお洒落なカフェで現地料理。とても美味しかったです。お客さんは私以外全員欧米人でした。
バイクで町中を走って見つけた一泊2ドルという驚きの値段のドミトリーに宿泊。しかも宿泊客は自分一人だったので2ドルで(ベッド10個の)個室です。シャワーが水しか無いのですがもう気にしません。もちろん、バッタンバンには普通のホテルも多数あるのでご安心ください。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。