ベトナム・ラオスバイクの旅:第5話~プレイクの特産品フォーコーを食べてラオスを目指す~

ベトナム・ラオスバイクの旅:第5話~プレイクの特産品フォーコーを食べてラオスを目指す~

更新日:2016年1月16日 / ライター: aki

夏休みを取ってツーリングに出かけてきたお話の第5話です。これまで、ホーチミンからバンメトートまで北上し、ダライヌア、ダライサップの滝を見に行きました。2日目はラック湖の大自然を象に乗って楽しみ中部高原の自然を堪能した後でプレイクに向けて北上しました。今回はプレイクの街を楽しんでから、ラオス国境近くまで北上します!

プレイクに到着!

 

プレイクに到着!

雨の中、プレイクに到着しました!!

18時40分、雨の中、プレイクに到着しました!ベトナムの街はどこも街の中心にシンボルとなるロータリーがあっていいですね。ちなみに遠くに見えるのがHAGL(Hoang Anh Gia Lai)グループの本社ビル。社名にザーライ(Gia Lai)と入っているところからわかるように、ザーライ省のプレイクに本社があり、不動産開発事業、水力発電、鉱山開発、ゴムのプランテーション等を行っているベトナムを代表する企業です。サッカーチームも持っています。そんな大企業がこの中部の地方都市から生まれているというのは興味深いですね。ホーチミンでもHAGLと書かれているビルやマンションが多くあります。

今写真を撮っている僕の後ろにはHAGLホテルがあり、聞くと最上階にカフェがあるようなので雨宿りと休憩をしようと登ってみました。

HAGLホテル

この街では最高層レベルのHAGLホテル。

12階建てのホテルですが、この街ではかなり高層の部類に入るこのホテル。プレイク唯一の4つ星ホテルということでビジネスの利用も多いそうです。ちなみにプレイクに5つ星ホテルはありません。念のため、とフロントに値段を聞いてみると一番安い部屋で65ドルとのこと。よし、他のホテルを探そう。。笑

エレベータで最上階に登るとミュージックがガンガンとかかっていました。その割に客は私を入れて3組のみ。どうなんでしょう、これ。正直もっと静かなところを期待したのですが、できるだけスピーカーから離れて窓際に着席。

HAGLホテルからの景色

HAGLホテルからの景色。

さっきのロータリーを一望出来ました。やはり目立つのはHAGLの本社ビル。遠くまで伸びている道が今走ってきた道です。本日3杯目の暖かいコーヒーを飲みながらしばし休憩。と、インターネットでホテルを探す。どうやらホテルはたくさんありそうなので適当に走ってみることに。

バイクにトラブル発生

さて、行くか!と思ってバイクに乗ろうとすると、、、後ろに積んであるトップケースが斜めになっている・・・。よく見るとネジ取れてました。

ネジがとれた荷台

ネジがとれて傾いている荷台

バイク屋を探すとすぐにありました。スクータータイプではなくホンダの67というバイクを扱っているバイク屋さん。ここなら部品もあるかなということで停車。中からおじさんが出てきて、直し始めてくれました。

ホンダ67が並ぶバイク屋

ホンダ67が並ぶバイク屋を発見!

ずっとネジがとれたまま走っていたからか完全に曲がってしまったようなのでハンマーで叩いて直す・・。これ、折れないかな、大丈夫かな、と思いながらも他にどうしようもないので一緒に叩く。叩くこと数品、やっと左右が揃ったので取り付け。しかしネジがないのでおじさん、近くの店までネジを買いに行ってくれました。色々時間がかかるので、どこに行くんだ?兄弟はいるのか?等の他愛のない話をしながら修理を見ています。しかしほとんどベトナム語だからなかなか話が続かない。

そうこうしているうちに修理が完了。ここまでは普通のバイク修理なのですが、なんと値段を聞くと「タダでいいよ」というおじさん。その後、おじさんの本田宗一郎トークが始まりました。なんでも、本田宗一郎の大ファンらしく、「ここにあるバイクは1972年製なのにまだまだ動くんだ、凄いよ」とか色々と話しをしてくれました。店内を見ると本田宗一郎のポスターがいくつも貼られていて、1991年に死んじゃったんだよなーと話してくれました。そんなホンダの大ファンのおじさんとしては日本人が店に来てくれたかったのが嬉しかったようです。地方都市のローカルバイクショップなのでお店初めて以来の日本人客だとしてもおかしくないかも。

本田宗一郎とおじさん

本田宗一郎のポスターとおじさん

おじさんに丁重に礼を言ってバイク屋を後にします。こういうことがあると、日本人であることを嬉しく思いますね。とともに、我々の世代で本田宗一郎と同じくらい後世に影響を残せるのだろうかと考えてしまいます。

プレイクの名物料理フォーコーを食べる

バイクを直したら次はご飯!ラック湖のほとりで昼食を食べてからまだなにも食べてなかったからお腹が空いた・・。プレイク出身の友人から聞くところによると名物はフォーコー(Pho Kho)ということなので美味しいフォーコーのお店を探して行ってきました。

フォーコーのお店Ngoc

Ngoc Sonというフォーコーのお店。

調べると何件かお店があったのですが、もう10時近く閉まっているお店が多い中開いていたのがこのPho Ngoc Son。早速店に入ってフォーコーを注文。その後に壁に貼ってあるメニューを見ると、、、、なんとフォーコーしかありませんでした。なんという強気のメニュー。

Ngoc Sonのフォーコー

Ngoc Sonのフォーコー!

これがフォーコーです。フォーは皆さんご存知のフォー。コーは乾燥するという意味なので汁なしフォーということでしょうか。食べてみるとうまい!のですが、この麺はフォーじゃなくてフーティウ(Hu Tieu)麺のような気がします・・・。ホーチミンで食べるフーティウコー(Hu Tieu Kho)との違いは何なんでしょう。Facebookで中部ではフーティウ麺をフォーと呼び、フォーはフォーハノイ(Pho Ha Noi)と呼ぶというコメントを頂きました。なるほど、そういうことなんですか。お店の人に確認したいけどベトナム語で聞けなかったので断念。

夕食を食べたあとにちょっとカフェに入って作業。この時間まで開いてるカフェがなかなかなく、諦めてホテルに戻ろうとしたらホテルの数件隣のカフェが開いていたので4杯目のコーヒーを頂く。うまい!

夜遅くまで開いていたカフェ

WELLCOMEというところがいいですね。

ドアに書かれたWELLCOMEの文字がいい味出しています。よく来たね、言われている気がしました。

プレイクの安宿に宿泊

Buc Long 1ホテル

宿泊したBuc Long 1ホテル

宿泊はちょっと良い所に泊まろうと2つ星のBUC LONG 1ホテル。フロントの人は英語があまり話せなかったけど、キレイで大満足。1泊35万ドンでした。こうしてツーリング2日目が終わりました。

朝ごはんは再びフォーコー

朝起きてホテルの部屋から街を眺めてみるとこんな感じ。まさに、ベトナムの地方都市という感じです。

プレイクの町並み

ホテルからプレイクの町並みを眺める

フロントの人にプレイクの特産は何?と聞くと、答えはやはりフォーコーとのこと。他にも色々聞こうと持ったけど英語が話せないようなので断念。ベトナム語、もっと勉強したらもっと楽しめるのになと思いながら、フロントで教えてもらったお店にフォーコーを食べに行きます。

Pho Kho Hong

Pho Kho Hongで朝ごはん。

お店は朝から大盛況。さすがは人気店です。ここもメニューはフォーコーしかありません。席に着くやいなや「1杯?」と聞かれるので「1杯!」と答えます。ベトナムの食堂では相席はあたりまえ。気づくと隣と向かいには家族連れが座っていてなにやら一緒に食べているかのよう。しかし言葉は通じず、、、。

Pho Kho Hongのフォーコー

Pho Kho Hongのフォーコーです。

フォーコーはやはりうまい!うまいんだけど、フーティウコーとの違いはわからず・・・。「お会計!」と言うと「何杯?」と聞かれてしまいました。もちろん「1杯」と答えるのですが、見た目的に家族連れと同化していたのでしょうか・・・笑。

海という名の湖

プレイク出身の友人から”Bien Ho”に行ったほうがいいよ!と教えてもらっていたので向かいます。Bien Hoは直訳すると海湖。どんな湖なんでしょう。

プレイクで見つけたホーチミン像

プレイクで見つけたホーチミン像。

湖へ向かう途中、ホーチミンさんの銅像を見つけました。大きな公園の中に佇む銅像、威厳があります。後から調べると高さは10mにもなるそう。2012年12月9日にできたばかりの銅像のようです。今のホーチミンさんの銅像が作られているとは、凄い影響力ですよね。そういえばホーチミン市内のホーチミンさんの銅像も近々移転するそうです。

海湖は市内から20分ほどで着きました。湖の周りはプラスチックの椅子とハンモックのカフェが立ち並んでいます。

海湖入口

海湖にはここから入っていきます。わかりにくい・・・。

その道どいにわかりにくい入り口がありました。看板も何もないのですが、湖に行く道はこれしかありません。若者が乗ったバイクが入っていくのでここだろうと思って中に入ると大正解。

海湖に突き出た道

湖の中には道が突き出ていました。

湖の中を走るように道ができていました。駐車場がないようなのでみんな路上駐車。道路から湖まで降りて記念撮影したりと思い思いに過ごしています。道の一番奥の建物はなんだろうと思って行ってみると、そこは展望台。湖が一望できるのだと思うのですが老朽化のためか閉鎖されていました。これは残念。

閉鎖された展望台

閉鎖された展望台。残念・・・。

ちなみに展望台の隣にあるトイレは1人3000ドン(約14円)の有料トイレでした。ちゃんと管理してるのかな・・。

海湖

海湖という名前から広大な湖を想像していたのですが、意外とそんなに大きくない。

湖までは土の階段を降りればすぐ。釣りをしている人や写真撮影をしているカップルなどがいました。湖岸を湖の写真の奥の方に散歩してから戻ります。海と言う名前なので広大な湖を想像していたのですが、対岸は見えるしそこまで大きくない。内陸部だからこその名前なのでしょうか?

字を彫るおじさん

なにやらおじさんの周りに人だかりが。

上に戻ると人だかりがありました。見てみるとおじさんがプラスチックのプレートになにやら彫りを入れています。メッセージカードをその場で作ってくれてるようです。

おじさんが売っているプレート

こんなプレートを売っていました。

せっかくだから1枚買って帰ろうかなと思ったのですが、書いてある内容がわからないのでやめました・・・。スクリプト体のベトナム語もキレイなんですね。ということで海湖を後にします。

14号線を北上

もう何度行ったかわからないこのフレーズ、「14号線を北上」。ビンフック(Binh Phuoc)省からずっと14号線を走っています。国道14号線は国道1号線に次いでベトナム第2位の長さ1005kmを誇る国道で、ベトナム中部のクアンチ(Quang Tri)省から南部のビンフック省までラオスとの国境近くの山沿いを南北に走っている道路です。途中、アジアハイウェイ17号線の指定を受けていたり、あのホーチミン・ルートの一部になったりするベトナムの主要国道です。今回はラオスに出るまではずっと14号線を走っていました。

プレイク市、さようなら

Pleiku City Good Byeのようなことが書いてあります。

プレイクを出るとすぐに道は2車線道路になりました。というか、このアーチから先は2車線です。街中だけわかりやすく道幅が広がるベトナム国道。

ドナドナ

豚さんがドナドナされていました・・・。

走っていると豚さんが乗ったトラックを見つけました。頭のなかにはドナドナが流れ始めます。ベトナムにいると、生きていた動物を食べているということを否応なしに気付かされます。きっとこの豚さんたちも今晩には食卓に並んでいるのでしょう。感謝して食事しないといけないですね。

国道14号線を北上

森の中を北へと向かっていきます。

森の中をひたすら走っていきます。見渡すかぎり、森。たまに集落が現れますが、数十秒でまた森ばかりの風景になります。この大自然、最高ですね。

コントゥムを通過

そうこうしている間にコントゥム(KON TUM)につきました。

コントゥムで記念撮影

コントゥムまで来ました!ということで記念撮影。

コントゥム市はカンボジアとラオスと接しているコントゥム省の省都です。と言ってもどこだろう、という感じですよね。枯葉剤の影響で結合した状態で生まれた「ベトちゃん・ドクちゃん」が生まれた地がこのコントゥム省。ベトナム戦争中は枯葉剤が大量に散布された地域です。通ってきた森も、ベトナム戦争中は赤土の原野となっていたのでしょう。

ついにダナンの文字が

ついにダナン(Da Nang)の文字が!かなり北まで来ました。

道路標識を見るとダナン(Da Nang)まで326キロの文字が。かなり北まで走ってきました。このままダナンに向かえば明日には着いてしまいそうです。

 さらに14号線を北上

コントゥムからさらに国道14号線を北へと向かいます。コントゥムを過ぎるとまた森の中を走っていきます。

コントゥム市にさようなら

後ろを振り返るとコントゥム市の看板がありました。

コントゥム市から出たところには看板がありました。振り向いて撮ったのでWELCOMEとなっています。看板がある以外は完全に森。行き交うバイクも少なくなってきます。しばらく走ると小さな集落がぽつぽつと出てきました。この辺りは平地で川もあるので昔から人が住んでいるのでしょうか。

ツーリングに遭遇

ツーリングのバイクに出会いました!

走っているとツーリングのバイクに出会いました。荷物、沢山積んでますね。写真を撮って、そのまま追い越しちゃいました。それにしてもベトナムは2人乗りのツーリングをよく見かけました。日本ではあまりみないけど、2人で走るのもよさそうです。

田舎道。

小雨の中田舎道を走っていきます。

道路の横に広がる風景。川はやっぱ茶色なんですね。写真奥にも建物が見えますが、この辺りは周りにも集落が続いていました。そんな集落の中を走るとダクト(Dak To)という街にでました。ここはベトナム戦争時の1967年にDak Toの戦いがあったそうです。街の就寝には戦車が2台展示されていました。ベトナムの街で戦車は至るところに置いてあるので全然珍しくないのですが、ここは登り放題。スペインから来ているという方々が記念撮影をしていました。彼らはバイクツーリングのツアーで着ているようで、ベトナム人のガイドが写真を取っていました。値段を聞いてみると4日コースなら1日当たり65ドルとのこと。意外と高くないですね。それでも日本人で参加する方は少ない気もしますが・・・。

Dak Toの戦車

Dak Toという街に飾られている戦車。

Dak Toを過ぎるともうすぐにラオス国境です。

次回:ベトナムからラオスへバイクでの国境越え

次回はついにベトナムを出てラオスへの入国を試みます。バイクでの国境通過は調べても前例がなく完全に行き当たりばったりでした。国境通過後のラオスの風景は最高です!

ルートマップ

今回のルートマップ

今回のルートマップです。

A:プレイク(Pleiku)
B:海湖(Bien Ho)
C:ダクト(Dak To)

ルートマップをgoogle mapで見る

ライター情報

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aki

旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。

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