ホーチミン市で開催されているテト(旧正月)のフラワーロードを歩いてきました
更新日:2015年2月17日 (取材日:2015年2月16日) / ライター: aki
現在ベトナムはテト休暇まっただなか。いつも一緒に働いているベトナム人もほとんどが田舎に帰ってしまいました。ホーチミンの街は静かになる・・・のではなく、まだ沢山の人で賑わっています。
そんなテトのホーチミン市では2月16日からハムギー通り(Ham Nghi)でフラワーロードが開催されています。実は昼にも近くを通ったのですが、昼はまだ立入禁止になっていました。夜に近くを通ったらとっても賑わっていたので歩いてきました。とても沢山の人で賑わっている開催初日のフラワーロードの様子を写真とともに紹介します。
チュックムンナンムォイ(Chúc Mừng Năm Mới/あけましておめでとうの意味)と書かれています。
フラワーロードを歩く
フラワーロードが開催されているのはハムギー通りです。ハムギー通りはベンタイン市場前のロータリーとバクダン船着場(サイゴン川)を結んでいる通りです。
ベンタイン市場前に大きな山羊がいました。2015年は日本では未年ですが、ベトナムでは山羊年なのです。ちなみに、余談ですが山羊鍋の名店もこの近くにあったりします。
ホーチミン市など、ベトナム南部に欠かせないのが黄色いテトの花。街の至るところで売られているほか、レストランやホテルの入口などにたくさん飾られています。ちなみに、ハノイ市など北部では別の赤い花をつける木がテトのシンボルです。
ベトナム人は花が大好き、ということで至るところで写真撮影が行われています。きれいなディスプレイの前には写真撮影待ちも多く、なかなか前に進めません。写真屋さんもたくさん歩いていました。
普段は車、特にバスが多い通りが色とりどりの花でうめつくされています。左の青い服の人は警備員。観客が芝生など展示内に立ち入らないようにと警備員が多数配置されていました。
ベトナムではなかなか見ることのないQR。コード。手持ちの携帯で読み取ってみたら、このイベントの公式サイト遠壊れるページが開きました。が、もちろんすべてベトナム語なので読まずに閉じてしまいました・・。
各区画ごとに趣向を凝らした様々な展示があります。農業の会社の展示もあるようで、ミニトマトの展示などもありました。
ベトナムの書道はベトナム語でトゥーファップ(Thu Phap/書法)といいます。おみやげにもいいかもしれません。
隣には、石に小さな字で同じような言葉を書いているものが売られていました。きっと縁起物なのでしょう。
こちらは米粒などで作られているアート作品。
このベトナムの地図も、右の建物も米粒です。
何故か京都の金閣寺もありました。フラワーロードの中で唯一の外国のものがこの金閣寺でした。左にたっている看板によると日本・ベトナム文化交流協会によるものだそうです。
金の山羊。記念撮影の人が絶えずにちょっと遠くから撮っています。ここも警備員がしっかりガード。これがなければ山羊の上に乗って写真撮影などする人が多そうです。
テレビ中継も行われていました。
即席で縁起物などを作ってくれるお店。若いベトナム人の方々も結構買っているようでした。
人が集まるところにはたくさんの商売が生まれます。こういった似顔絵を書く人から、クーラーボックス一つでドリンクを売っているおばちゃんなど、歩道の上まで賑わっています。
花が降ってくるようなおおきなじょうろ。
とても大きな水道。
花の上を走る電車、と言っても動いていないのですが。ちなみにホーチミン市ではメトロ1号線が建設中ですが、工事現場のイメージ画像やウェブサイトのイメージ画像などを見ると描かれている電車の車両の形が様々ありどれが本物かわかりません。この電車もメトロの予想図なのかとふと思いましたが、違う可能性が高そうです。
こちらは美化運動をしているグループ。ポイ捨てはやめようと言いながら大きなゴミ箱を持って周りを掃除していました。こ
風船芸人。ピエロのような服がとても目立ちます。
31アイスクリームとして知られるバスキンロビンスが薬局の店先で屋台をやっていました。その手前にはキャラクターがいるのですが、なかなかの微妙なクオリティ。
ブックロードを歩く
フラワーロードの奥はブックロードになっています。
本がたくさん並べられていますが、本を読む人はあまりいなく本棚の横で記念撮影をしている人が多いのがベトナム。私もベトナム語の本は読めないのでこの辺りは足早に通り過ぎてしまいました。
どうやら本の販売もしているようで、レジがありました。ほとんどお客さんもいないのか、アオザイの店員さんたちが談笑しています。
フラワーロードとブックロードのちょうど間にあるのが中国との領土問題のあるチュオンサ(Trường Sa/長沙)諸島(中国名:南沙諸島)に関する展示。手前の写真は海を守るベトナム海軍の写真です。奥にある台形のものは実際にチュオンサ島に建設されているもののレプリカ。
中国の古地図。今ではベトナムのほぼ全ての国境に置かれているので目にしたこともあるのではないでしょうか。ちなみに近くにベトナムの古地図などもあり、中国領ではなくベトナム領である証拠として展示されています。
更にその隣の本棚はチュオンサ諸島など東海(Bien Dong/南シナ海のベトナム名)に浮かぶ群島に関連する書籍が多数置かれていました。
最近ベトナムで大きなイベントを行う際はこのように領有権問題に触れることが多くなっている気がします。このフラワーロード自体基本的にはベトナム語のみの展示なのですが、この展示だけベトナム語、英語、そして中国語による解説文がありました。
仮設トイレもいくつか設置されています。男女の表記がベトナム語の上に、一部誤った表記が見られましたが、基本的に並んでいる方が女性用、並んでいないほうが男性用です。(女性=Nu/男性-Nam)
中が意外と綺麗だったのは開催初日だからでしょうか。と言っても、紙はすでに無くなっていたりとメンテナンスが行き届いていないのですが。
フラワーロードを開催しているはムギー通りの隣のビテクスコタワー。ここも多くのイルミネーションがあり沢山の人で賑わっています。
フラワーロード入口から見たベンタイン市場。周りを見渡してもとにかく人、人、人。周辺の道路も大混雑でした。テトは人がいない、とはよく言いますが、こういったイベント事には集まるんですね。ちなみにテトの本番は18日(旧暦大晦日)から4日間ほど(旧暦三が日)です。
フラワーロードの主催はホーチミン市人民委員会です。以下、協賛企業リスト。日系ではサントリーのロゴが見えますね。実はベトナムのペプシの株式の過半数である51%を持っているのがサントリー。フラワーロードの沿道にもペプシの屋台がいくつかありましたが、実は(約半分)日系なのです。
以上、ホーチミン市のテトのフラワーロードの様子をお届けしました。テト期間もホーチミンにいる方は見に行ってみてはいかがでしょうか。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。