芸術の秋を味わえる!染色画家の鳥羽美花さんの作品展開催中!

芸術の秋を味わえる!染色画家の鳥羽美花さんの作品展開催中!

更新日:2017年11月4日 (取材日:2017年11月4日) / ライター: Sayaka

APEC国際会議がダナン市で開催されるのを記念し、ダナン市チャム彫刻博物館で染色画家、鳥羽美花さんの作品展が開催されています。鳥羽さんは1994年にベトナムを初めて訪れ、それ以降、ベトナムの光景や文化的遺産を、日本独自の染色技法の型染めで表現されてきました。繊細な絵画の中に、ダイナミックさも感じられる力強い作品の数々に心奪われること間違いなしです。写真で見てもきれいですが、実際に作品を前にすると、言葉にできない程の迫力に感動を覚えます。では、鳥羽美花さんの作品展の様子をご紹介します。

建仁寺所蔵の「凪」

建仁寺所蔵の「凪」

染色画家、鳥羽美花さん

型の下書きをする鳥羽さん

型の下絵を描く鳥羽さん

鳥羽さんは、日本独自の染色技法である型染めを極め、新たな染色絵画の世界を切り開いてこられました。1994年に初めてベトナムを訪問し、型染め絵画とベトナムの景色や文化遺産の繋がりを感じたそうで、それをきっかけに型染めでベトナムの歴史的文化を表現されてきました。

日本独自の染色技法「型染め」とは

ミーソン遺跡を描いた「辿り着いた場所」

ミーソン遺跡を描いた「辿り着いた場所」

型染めとは、型を使って布や和紙に模様を施していく染色方法で、日本の染色技法の中で最も古い伝統を持ち、豊かな文様表現と日本人特有の繊細な手技が集約された技法です。

和紙に描画し、それを切り抜いて型紙を作る。

和紙に描画し、それを切り抜いて型紙を作る。

こちらが、染色に使う型紙です。ひとつひとつ丁寧に描画し、それを切って型紙を作ります。一度切り取ってしまったらやり直しがきかない慎重な作業。切り抜いた部分を防染するための型糊をぬったりと型彫りには2ヶ月もかかるそうです。その後、染色をし、色を定着させるために蒸し、水の中で洗って糊を落とします。この一連の作業を何度も繰り返し、重ねて染色していくことで色の深みや繊細さを表現していきます。型紙は1度しか使用しないそうです。

型染めの作品に込められた思い

屏風に飾られた絵画「フエより」

屏風に飾られた絵画「フエより」

まるで小説のような説明文。

まるで小説のような説明文。

染色画ひとつひとつには、鳥羽さんのしっかりとしたテーマがあって、その絵に説明文が添えられています。その光景を鮮明にイメージさせその時の感情までも伝わってきそうです。文章を読んでから作品をみると、まるでその世界に入り込んでしまったかのような鳥羽さんの世界観を感じられます。

 感想

ひとつひとつの作品がとても素敵で、絵画の中に込められたメッセージがひしひしと伝わってくるようでした。時間を忘れて眺めてしまう程、鳥羽さんの世界に引き込まれてしまいました。型染めの繊細で且つ迫力のある表現方法が、発展していくベトナムの勢いと失われて行くベトナムの文化的姿とを感じさるのではないでしょうか。

芸術の秋。日本独自の染色「型染め」で描かれた、鳥羽美花さんの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。きっと心和むひと時となることと思います。鳥羽美花さんの作品展は、2017年11月12日(日)までダナン市チャム彫刻博物館で開催中です。

ライター情報

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Sayaka

2012年9月〜ベトナム在住。旅行、料理、自然、子ども、動物、制作活動、カフェでまったり…が好き! たくさんの人にベトナムの良さを知ってもらいたい。ベトナムの生活・観光を楽しんでもらいたい。そんな時に役立つ情報をお届けしていきたいです。

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