見どころたっぷり!伝統も現代も少数民族も歴史も学べる「ベトナム美術博物館」
ハノイで美術や歴史に興味のある人におすすめなのが、今回紹介する「ベトナム美術博物館(Bảo tàng Mỹ thuật Việt Nam)」です。実はこの博物館、かなりの盛りだくさんの内容で隠れたおすすめスポット。ハノイ駅周辺、文廟のすぐ近くにあり、二棟に分かれた見どころ満載の博物館となっています。それでは順に見ていきましょう!
目次
本館(正面の棟)
建物も魅力のこちらの博物館。1930年代のフレンチコロニアル建築を改修して1966年に博物館としてオープンしたもの。元々は大学に通うフランス高官の子女の寄宿舎として使われていたそうです。
敷地に入ってすぐ左手にあるチケット売り場でチケットを購入します。
こちらがチケットです。料金は大人30,000VND、6~16歳は10,000VND、5歳以下は無料です。
本館入り口でチケットが回収され、こちらの案内図が渡されます。3階まである館内を順路に従って見ていきましょう。
1階展示室
1階の展示は時代をかなり遡った展示が多くされています。青銅器や彫刻などもかなりの数が展示されています。
こちらはチャンパの彫刻の一つです。チャンパは2~17世紀にかけてベトナム中南部で興亡した海洋交易国家で、こうしたユニークな形の像が多く見られます。
館内はいくつもの部屋に分かれており、順に作品を見ていきましょう。王朝時代の文化や仏教文化などが反映された展示を眺めている過程でベトナムの歴史を感じることができるでしょう。
仏教に関する彫刻なども多く、1階ではそうした宗教的な作品も多く見ることができました。
2階展示
2階の展示は絵画と彫刻が主となっています。フランス統治下におかれていた時代の絵画や戦争時の絵画など、美術品として楽しむこともできるのに加え、作品に描かれた人や情景から当時の様子を読み取ることもできます。
こちらの絵画は1,958年のもので、何度も行われる爆弾実験の時の様子を描いたものだそうです。この展示室ではこうしたインパクトの強い絵画が多い印象でした。
現代の画家による絵画も展示されていました。
3階展示室
3階展示室も2階と同様、絵画と彫刻が展示されています。
戦争や独立運動に関連した絵画や彫刻が多く並んでおあり、この階でもそうした歴史を美術品の中から感じ取ることができました。絵画の種類も油絵から版画など様々で見ごたえがあります。
日本で見るのとはまた違った文化を絵画で楽しむことができ、とても充実した展示となっていました。
本館は3階までとなっており、展示はここで終了です。次は本館すぐ隣の左側の棟へ移ります。
分館(左側の棟)
本館を出て、すぐ隣にあるのが美術博物館の分館です。本館もなかなかのボリュームでしたが、こちらの別館も地下1階から3階までありなかなかのボリュームとなっています。
地下1階展示室
まず地下1階の展示室から覗いてみましょう。
地下1階は陶芸品の展示となっています。過去から時代を追って現代にいたるまでの陶器を展示しています。
展示量もなかなか数が多く、様々な種類の形の陶器を見ることができます。
1階展示室
1階は企画展となっており、今回は「目(EYE)」ということで目に関するいろいろな絵画が集められていました。訪問時は準備段階でしたが中の作品は見ることができました。
一度訪れたことのある方も、違った企画の時にまた訪れてみると面白いかもしれませんね。
2階展示室
2階の展示室に入ると正面すぐのところに、ベトナム中部高原の少数民族による木造の像があります。人々の日常を表した像の姿が趣があり面白いです。
2階の展示室にはその他にも、ドンホー村という村で造られていた版画である「ドンホー版画」や地獄絵図などが展示されています。
3階展示室
最後に3階展示室へ。1階、2階とは様子がうって変わって薄暗い展示室の中に様々な少数民族の衣装や道具が並びます。
ベトナム少数民族ごとの衣装や飾り物などを一挙に見ることができるためこのフロアだけでもなかなか見ごたえがある展示となっています。
民族ごとの独特な風習や特徴を垣間見ることができます。英語で民族名も書かれているため、どの衣装がどの民族か、ということを参照しながら見ることができます。
ベトナム美術博物館の営業時間・地図などの詳細情報
総数が多いのでなかなか見るのに時間がかかりますが、一方でとても見ごたえのあるベトナム美術博物館。美術や歴史に興味のある人はもちろん、少数民族の衣装などカラフルで独特な展示もありますので雑貨や小物好きの方も楽しめるのではないでしょうか?ぜひ一度足を運んでみてください。
ベトナム美術博物館(Bảo tàng Mỹ thuật Việt Nam)住所:66 Nguyễn Thái Học, Đống Đa, Hà Nội
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