ベトナム建国の父の父「グエン・シン・サック」遺跡を訪れる
更新日:2016年3月21日 (取材日:2016年3月21日) / ライター: aki
ベトナム建国の父ホーチミンさんはベトナム好きなら誰もが知っているかと思いますが、その父親であるグエン・シン・サックさんもこの国では英雄としてよく知られています。科挙に合格して寺子屋の先生をして過ごしていたというグエン・シン・サックさんの遺跡がドンタップ省カオラン市(Cao Lanh City, Dong Thap Province)にあります。
グエン・シン・サックさんの墓
遺跡公園の中にグエン・シン・サックさんのお墓があります。ベトナムの施設なのでお昼休みが2時間(11:30-1:30)あるので注意しましょう。
入場料などは一切かかりません。そのまま中にはいれます。
中に入ると空高くベトナム国旗が掲げられており、その奥には星形の池があります。とても広いのですが気が引き締まります。そのさらに奥にあるのがお墓です。
こちらがグエン・シン・サックさんのお墓。とても綺麗に手入れされていました。一番上の段まで登る場合は靴を脱ぐようベトナム語で書かれているので注意してください。
こちらはグエン・シン・サック殿。
こちらも靴を脱いで入ります。伝統的な色合いのアオザイに身を包んだ男性職員がいました。男性のアオザイはなかなか見る機会がないのですが、ここがベトナムの伝統と深く関わっている施設ということを思い出させてくれます。
その隣には会議場のようなスペースがありました。奥のパネルにはこの遺跡で行われた活動についての展示があります。
グエン・シン・サックさんの博物館
お墓の隣にグエン・シン・サックさんについて展示している建物があります。
ここも入場無料でそのまま入れます。
入ると光り輝く銅像がお出迎えしてくれました。
当時の交友関係や住んでいていた家の模型などが展示されています。この模型はゲアン省にあるホーチミンさんが幼少時を過ごした家を模しています。
家族で歩いている様子。父親がグエン・シン・サックさんです。ホーチミンさんは第3子なのですが、この模型にいたかどうかはわかりません。妻であるLoanさんは第4子の出産翌年に亡くなっており、そのお墓はゲアン省にあります。
フランス側が極秘に調査をしていたレポートなどもあり内容は盛りだくさんです。それぞれの写真、模型にはベトナム語のほか英語の説明もついていますが、長文の説明文やフランス語の訳などはベトナム語しかありませんでした。写真がたくさんあるのでベトナム語がわからなくともなんとなくわかるかもしれません。1900年台前半のベトナムの歴史を知っているとわかりやすいです。
展示されているゲアン省の施設の紹介はこちら。合わせてご覧ください。
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遺跡にある他の施設
広い遺跡の中には他にもいくつかの見どころがあるので見逃さないようにしましょう。この記事の最初に登場した大きな像も公園内にあります。
こちらはグエン・シン・サックさんが幼少期にお世話になったナムヤオさんの家。
家の中には入れないのですが覗くことができます。実際にここに住んだらどんな生活になるか考えてみると、当時の質素な生活がよくわかります。
こちらはこの地域の伝統住宅。大きなベランダがあるのが特徴的。
タバコを作っている様子。
やはりここはメコンデルタ、稲作は欠かせません。
今も郊外にたくさん架けられている簡易的な橋。
いわゆる「猿橋」という橋で、これもベトナムの田舎では普通に生活道路として使われていて、これを通って学校に行く子供も多くいるそうです。そんな猿橋を渡る体験もできます。
敷地内にはカフェもいくつかありました。どれもとっても安いのが嬉しいです。
ドンタップ省のゆるキャラのようなキャラクターの販売もありました。
お墓以外にもたくさんの見所があるグエン・シン・サック遺跡、ドンタップ省の省都であるカオラン市にあります。近くに来る時があれば是非訪れてみたいスポットです。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。