中国国境にあるバンゾックの滝の裏で見つけた謎の中国人マーケット
更新日:2016年1月6日 (取材日:2015年10月26日) / ライター: aki
以前の記事でベトナムと中国の国境にあるバンゾックの滝を紹介しました。国境の滝として世界4位の大きさを誇るバンゾックの滝はとても大きく見応えがありました。その滝の裏側で謎の中国人マーケットを見つけたので行ってみました。このバンゾックの滝付近の国境は開放されておらず、両国間の行き来はベトナム国民、中国国民であっても基本的にはできないはずなのですが・・・・
中国人向けのベトナムマーケット
ここがその謎のマーケット。Google Mapにも載っていません。
ベトナムの地方でよくありそうなマーケットなのですが、聞こえてくる言葉は中国語ばかり。
売られているものはベトナムの特産品など。中国語を話している店員も皆ベトナム人です。人民元とベトナムドンの写真を掲示しているお店も多く、どうやら人民元も使えるようです。それもそのはず、私の他のお客さんは皆中国人観光客。
パッケージはほぼ全てに中国語が書かれています。バンゾック滝(中国名:徳天瀑布)を観光している中国人が国境を超えてこの中国人向けマーケットに来ているのです。バンゾックの滝の記事では水上でお土産を売っている姿を紹介しましたが、こんな市場もあるんですね。ちなみに、逆にベトナム人向けの中国市場があるのか聞いたのですが、観光客数の違いでしょうか、無いとのことでした。
マーケット脇にある国境標石
市場を歩いているとこんな国境標石が見つかります。
この石の手前がベトナム、奥が中国です。
中国側に渡ってみました。渡ると行っても数歩歩くだけでそこはもう中国。国境からベトナム側だけに市場が広がっているのがわかります。
中国語の石碑もありました。「中国広西界」と書かれています。広西チワン族自治区の境界ということでしょうか。
中国へ繋がる道からはたくさんの中国人が訪れる
市場を歩いていると中国へと繋がる道がありました。と言うか、この道が市場へのメインルート。ベトナム側からこの市場へは観光客が通るような道はありません。
ちょうど国境あたりから中国側を撮影。中国側からたくさんの中国人観光客が歩いてきます。平日の日中だというのにとても多くの観光客がおり、中国の経済力を感じました。
更に歩いて行くとそこは完全に中国。看板からもベトナム語は消えました。これ以上歩くとまずそうだったのでそこから奥へは行かずに引き返しました。この奥はバンゾックの滝の対岸にあった中国側の遊覧船乗り場につながっているのでしょう。
国境を超えた先の屋台は完全に中国でした。
ベトナム側からは隠されている国境マーケット
この国境マーケット、ベトナム側からは看板もなく、地元の方々が通る道の奥にあります。
その道からはバンゾックの滝の上流の静かな川の流れを見ることができました。滝はちょうど国境線になっているのですが、その上流は国境線とはなっておらず川の対岸も少しだけベトナムです。
ベトナムでは見慣れない形の荷車が置かれていました。取り付けられている金属の表示板には中国語。中国から持ってこられ、ベトナム側の住民によって使われているのでしょう。
ベトナム側の市場の入口はこちら。先ほどの道の奥にバイクが止まっている場所があり、その奥に行くと市場になっていました。地元の方しか行かないであろうこの市場、ベトナム側からは看板もなく偶然村の中を走っていて見つけました。もし行かれる方は自己責任でお願いします。なお、バンゾックの滝同様国境地域入域許可証を取得してから訪問するほうが良いでしょう。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。