越中国境の絶景「バンゾックの滝」はベトナム最大級で世界でも4位の大きさ
更新日:2015年12月23日 (取材日:2015年10月26日) / ライター: aki
ベトナムと中国の国境に跨る世界で4番目に大きいとされる滝「バンゾック滝」(Bản Giốc / 板约)。ベトナム北部の中国と国境を接するカオバン省にあり、観光地としてアクセスも良くなっています。
世界で4番目に大きいバンゾック滝へ
これが、バンゾックの滝です。イグアスの滝、ヴィクトリアの滝、ナイアガラの滝に次いで、国境となっている滝として4番目に大きいそうです。国境となっている滝として4番目であり、世界のすべての滝の中で4番目ではないのですが、それでも見応えは十分。
バンゾックの滝の落差は30m、幅は最大で200mにもなるそうです。乾季に入った10月下旬の訪問だったので水量は少ないのですが、雨季になると水量が増して大迫力となるそうです。
バンゾックの滝は国境にまたがっているので、対岸は中国です。中国側は「徳天瀑布」という名前でベトナム以上に観光開発されています。
中国側の遊覧船乗り場もすぐそこに見えます。遊覧船の作りはベトナムも中国もほぼ同じで見分けがつきません。ベトナム側は観光客もまばらなのですが、中国側は平日日中なのにかかわらず多くの観光客の姿が見えます。
中国側の遊覧船が出港しました。と同時に船を走らせるベトナム側の売り子達。船の両脇に小舟をつけて、ドリンクやベトナム土産を販売していました。これも国境貿易の一つの形なのでしょうか。中国人観光客もこちらに対して手を振ったり、写真を撮ったりしてきます。ここの国境は開かれていないのでベトナムや中国に渡ることはできないのですが、お互いの国を見ることができるという面白い場所です。
中国側の遊覧船はベトナムの陸地近くまで進んできます。実はこの滝、ベトナム側からみたほうが滝を正面から見ることができて綺麗なのです。ベトナム側にいる私は陸地から十分綺麗に滝を見ることができたので遊覧船に乗らずに滝を見学していました。
滝の左側にも支流の滝がありました。落差は大きいものの、細い滝でした。雨季ではもっと迫力のある滝になることでしょう。
駐車場から滝へ向かう道にはおみやげ店が並んでいましたが、平日の日中、しかも乾季だったので閑散期なのでしょうか、半数近くのお店が閉じていました。食事を出すお店、飲み物を売るお店もあります。
ちなみに、この滝は国境地帯にあるので外国人は許可証が必要です。許可証については本記事後半で取得方法を紹介しています。
バンゾックの滝へのアクセス
バンゾックの滝へはカオバン省の省都カオバン市から行くことができます。カオバン士へはハノイからバスで7時間ほど。
カオバン市からはこちらの路線バスが滝の入口まで走っています。バスのフロントガラスに 「TH BAN GIOC」(Thác Bản Giốc = バンゾック滝)と書かれているので、市内で探せば見つかるでしょう。その他、一部ハノイからこの滝まで来てくれるバスもあるそうです。
カオバン市からバンゾックの滝へは約90キロの距離があり、車両で2~3時間の距離です。
バンゾックの滝への道は2車線の舗装路で快適に走ることができました。幾つかの町や集落を越えていきますが、その他は山が連なる絶景が広がっています。
滝の駐輪場にはツーリングで訪れている欧米人ライダーの姿もありました。ベトナムバイクの旅もオススメです。
国境地帯入域許可証について
バンゾックの滝は国境地域にあるので入域許可証の取得が必要となります。カオバン市にある入出国管理局で取得できます。
入出国管理局は市内の南側にあります。ベトナム語で「Xuat Nhap Canh」というので、紙に書いて人に聞いても場所を教えてくれるでしょう。営業時間は平日7:30~11:30と1:30~14:30、土曜日は午前中のみです。土曜午後と日曜日は閉まっているので気をつけましょう。
パスポートとビザを提示して、バンゾックの滝へ行くと伝えると許可証を作成してくれます。料金は21万ドン。ちなみに、写真の私がもらった許可証では「バンゾック」の綴りが間違えています。
結果的にこの許可証の提示を求められることは全く無かったのですが、滝に行く前にカオバン市内で取得していくようにしましょう。一応入出国管理局では英語は通じましたが、ホテルや旅行代理店に取得を通じて取得するとスムーズです。
バンゾックの滝はベトナム人なら皆知っているとても有名な滝なのですが、アクセスが悪く「行ったことがある」という話はベトナム人でもあまり聞きません。最近はサイゴンツーリストグループがリゾートホテルを開発したりと観光開発に力を入れているエリアなので、これから観光客も増えていくでしょう。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。