伝統医学博物館(FITO博物館)でベトナムの医療や漢方薬について学ぼう
更新日:2016年7月14日 (取材日:2016年6月12日) / ライター: ベトナム生活・観光情報ナビ編集部
ベトナム初の伝統医学を学ぶことができる博物館です。ベトナムの伝統医学に関する史料、現物が3000以上あり非常に見ごたえがあります。
6階建ての細長い建物でベトナムの伝統的な木材建築になっています。左側にチケット売り場があり入場料は5万ドン(約250円)です。日本語のパンフレットももらえます。
伝統的な薬に関する史料
ベトナムは熱帯気候で雨が多いので古来から植物が育ちやすい環境で薬草も多くありました。ベトナム医学省の統計によると2000種類近くの薬草が確認されているそうです。この薬草が描かれた写真帳は1.6mの高さで12ページもあります。
なんとこれだけの数の薬草が実際に保管されています。透明な瓶に入っているのでどんな薬草なのかじっくりと観察することができます。
19世紀の薬が置かれていた部屋が再現されています。薬の棚が多くあり一つ一つに何の薬か分かるように名前が書かれていました。この棚を見るだけでも薬の種類がそれだけ多かったということが分かります。
粉砕機という薬草を入れてすり潰すための道具です。木でできたもの、石でできたもの、動物の形を模したものなどあります。時代が進むにつれて形が整い使いやすくなっていきました。
薬椀は薬草をすり潰した後に中にお湯を注ぐためのものです。博物館に何百個もありそれぞれ形、色、大きさなど全く違いそれぞれに個性があります。見比べているとまるで美術作品を見ているような気分です。焼き物が好きな方には是非見て頂きたいコーナーです。
伝統医学の歴史に関する史料
全て漢字で書かれています。ベトナムでも昔は漢字が使われていました。人体の構造や名称が事細かく書かれています。
この大きな彫刻版には12世紀~20世紀にかけてベトナムの伝統医療に大きく貢献した100人の名医の名前が記されています。
特にレー・ヒュー・チャック氏は有名で像も飾られています。18世紀に活躍した漢方薬の権威でベトナムの各地の通りの名前にもなっています。
ベトナムでも鍼治療やお灸などの伝統医学があります。この彫刻版は鍼灸治療を行っている様子を再現しています。ベトナムで現在でも鍼灸治療が行われています。
漢方薬売り場
ここでは実際に漢方薬や漢方茶を買うことができます。風邪や疲れ、不眠、消化不良など効能も多岐に渡ります。漢方茶は種類によって効能は少し違いますがとても健康に良いです。気に入ったものがあれば是非飲み続けてみて下さい。
漢方茶を試飲することができます。普通のお茶と比べて少しスパイシーな味がしました。漢方は苦いイメージがありましたがこの漢方茶は全く苦くなく美味しく頂けました。博物館に来た際にはお試し下さい。
伝統医学博物館の住所。地図・営業時間
伝統医学博物館(FITO Museum)住所:41 Hoàng Dư Khương, Quận 10, TP.HCM
ホーチミン市10区の[エンターテイメント/博物館・美術館]
ベトナムの漢方薬や伝統医学に興味のある方はもちろん、そうでない方でも史料や道具などがたくさんあるので楽しんで見学できます。
ライター情報
ベトナム生活・観光情報ナビ編集部
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