Vietnam Motor Show 2013に行ってきました!
更新日:2014年2月19日 / ライター: aki
ベトナムモーターショーがホーチミン市の展示場、SECC(Scottish Exhibition and Conference Centre)で開催されました。日本の東京モーターショーも何度か行っているのでベトナムのショーはどんなものなのかと思って行ってきました!
目次
会場のSECCに到着
会場のSECCは7区にあり、市内の中心からは車で15分ほどの距離です。展示場につくととても大きなゲートがあり、沢山の人で賑わっていました。これは期待できそうです。
会場についたのは既に14時過ぎだったのですが続々と中に人が入っていきます。もう少し閑散としているイメージを勝手に持っていたのですが完全に裏切られました。大盛況です。
建物に入ると会場の案内図がありました。ベトナム語と英語が完全に併記されてて外国人としてはちょっと嬉しい。
会場外側の廊下では車関連の出版社による展示がありました。
ベトナムの雑誌事情は全く知りませんでしたが、以外にも10誌以上の出店がありました。まだまだバイクばかりで車が少ないベトナムですが、車雑誌はかなり発行されているんですね。この会場の盛況っぷりからもベトナム国民が車に対して強い関心を持っていることが伝わってきます。
事前登録など何もしていなかったため、入場券を買って入場します。入場料は2万ドン(約90円)でした。これは車はまだまだ買えないような現地の方々でも気軽に入れる金額ですね。
それでは各展示ブースを回ってみましょう。まずは日本車から。
三菱ブース
三菱自動車のブースです。どんな車を展示しているのかと思えば、ミラージュ一色。ちなみにミラージュは三菱自動車が2012年から販売している世界戦略小型車です。生産は全てタイの工場で行われており、コスト削減を進め部品の現地調達率を上げており、日本を含む先進国からアジア圏まで幅広く販売されている車種です。ちなみに排気量は1000cc、日本国内では100万円からの価格で販売されています。
と、そんな車の解説はどうでもいいとして、コンパクトカー1種に絞った展示がなんとも潔いというか、このベトナムモーターショーの性格を表している気がします。コンセプトカーはおろか、パジェロやランサーも無いんですね。
ちなみに気になるお値段は約4億5000万ドンより。と言われてもいくらだよ!と言われそうですね、約200万円です。ここベトナムでは自動車関税が高いため日本国内の2倍ほどの値段がしてしまうのです。
SUZUKIブース
おとなりのスズキブースはといえばSWIFT一色。こちらも三菱のミラージュ同様に世界戦略小型車として日本だけでなく世界中に販売しているモデルで、2011年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したこともある車です。こちらも排気量は1200ccの小型車です。お値段はちょっと高く、250万円ほどでした。こちらも日本のちょうど2倍くらいと、やはり高いですね。
ただ、展示車の多くに「SOLD」と売約済みを表す張り紙がしてありました。展示車をそのまま販売していたんですね。東京モーターショーでは見られないです。客を見ても真剣に展示員の話を聞いており、商談モードの方々も多い気がします。
トヨタブース
お次はトヨタブース。こちらはベトナム国内でも複数車種をよく見かけることもあり、車種が1つだけではなく色々とありました。しかし、小型車中心なのは変わりません。クラウンなどは置いていませんでした。
展示はホーチミン市内でタクシーとしてよく見かけるVIOS等、コンパクトカーが中心でした。VIOSは東南アジアや中国に向けた世界戦略車種ですね。ベトナムのセダンタイプのタクシーはほとんどこのVIOS。インドネシアのタクシーもVIOSが多かった気がします。
こちらはコンセプトカーのTOYOTA Fun-Vii。このモーターショーで初めてコンセプトカーを見ました。でもどこかで見たことある・・・、と思ったら2011年の東京モーターショーで出店していたもののようです。2年遅れでベトナムに来たんですね。
車と人がスマートフォンなどを通じて繋がるというコンセプトを持った車・・・・だったと思います。運転席の全面は全面ディスプレイで、ボディもディスプレイとなっておりダウンロードで好きな色の車にすることができます。なかなかおもしろそうですよね。たまにカラフルな色になって来場者を楽しませていました。
壁の大画面ディスプレイを用いて大きく宣伝していたのがこの86(ハチロク)です。2009年の東京モーターショーでコンセプトカーとして出展されたモノが2012年に発売されたものですね。日本でも話題になっていた(と思う)ので知っている方も多いと思いますが、昔スポーツカーに憧れていた世代と若者の両方をターゲットにしてスバル(富士重工業)と共同開発したスポーツカーです。日本では200万円からで販売しているのですが、2倍と考えると4倍でしょうか。それにしても、指紋が目立ちますね。定期的にスタッフがクロスでキレイに拭いていましたが、触る人が多すぎて追いついていませんでした。
そういえばこの車、ベトナムではタムサウ(Tam Sau = 86)と呼ばれているのでしょうか・・。「86」と書かれていたので気になる所です。
レクサスブース
トヨタの隣にはレクサスブース。iPadを用いた車両情報提供など展示方法も似通っていた気がします。
レクサスはコンパクトカーなどはないので展示はなんだろうと見てみると、LSとGSの2つの大型高級セダンがメインでした。ISはいなかったような・・よく覚えていません。笑
個人的にはオープンカーを見るのが好きなのでIS Cというオープンタイプの車種を探してみたのですがありませんでした。とうか、このショー全体でオープンカーが後述する1台しかなかった気がします。熱帯気候ではオープンカーは売れないのでしょうか。
中心に展示されていたのはLS460L。最高級ラインではあるものの、ハイブリッド搭載モデルではなかったです。ハイブリッドカーもこのモーターショーにいなかったような気がします。
ホンダブース
次はホンダブースへ。ちょうど何かのイベントが行われていました。
が、当然全てベトナム語なので何もわからず。踊っている方々は有名なグループか何かなのでしょうか?詳しい方教えていただきたいです。
こちたの展示もシビック(CIVIC)やシティ(CITY)等の小型車がメイン。
ホンダのCITYは東南アジアと中国をターゲットにしている世界戦略車。そろそろ車の説明もいらないと思うのでコンパニオンガールの写真です。ちょうど撮影している方がいたので一緒に収めておきました。こういうところは日本もベトナムも変わらないですね。
こちらがホンダブースの個人的なメイン、アーバンSUVコンセプトです。2013年初めに米国で行われたデトロイトモーターショーで世界発公開されたばかりの新世代のSUVのコンセプトモデル。ちなみにこのアーバンSUVの市販予定モデルが来月行われる東京モーターショーで世界初公開され、日本国内では来年から販売開始するそうです。
なぜ後ろのディスプレーにタイ語のようなものが出ているかはわかりません。ベトナム語でのナレーション内容もわかりません。ただ、このクルマはカッコ良かったです。
日産ブース
もはやこの1枚の写真しかとっていないのですが日産ブースです。展示はTEANAとNISMOモデル。TEANAも日産のアジア圏の世界戦略車ですね。色々と文字が書かれているので技術的な説明なのでしょうか。他のブースには見られない展示でした。スポーツモデル自体、日系では日産だけだったのではないでしょうか。GT-Rとかはやはりいないんですね・・・。
INFINITYブース
日産自動車の海外における高級車ブランドのINFINITYブース。スカイラインなどの一部車種は日本では日産ブランドになっているものがINFINITYとして販売されていますが、日本国内では販売されていない車種がほとんどです。
QX70という大型SUVを展示していました。ラグジュアリーな車ですが、こちらも人で溢れていますね。なんとなく、このクルマはアメリカなどを走っているのが似合う気がするのですがホーチミンの喧騒の中を走っているのも見てみたいものです。
日野自動車ブース
日系最後となるのがこの日野自動車ブース。かつ、唯一のトラックを展示しているメーカーでした。ベトナム郊外に行くとヒュンダイなどのトラック販売店が目立つ中、頑張ってます。
トラックです。ポーズ取ってもらっちゃいました。ちなみにこの荷台の上が商談のカウンターになっていました。
日系メーカーはここまで。スバルやダイハツなどは出展していませんでした。どちらも、たしかにアジア市場はターゲットにしていないですよね。ということで欧米ブランドへ。この辺りからちょっと駆け足になっていきます。笑
メルセデスベンツブース
こちらがベンツブース。今気づいたのですが、展示車にベトナムのナンバープレートがつけられていますね。何かのイベントで実際に公道を走っていた車なのでしょうか。ベンツブースは車種が多く展示されていました。一番高い車の値段を見ると・・・45億ドン。数字で書くと45,000,000,000VNDです。もはや日本円に直す気も起こらないのですが2000万円です。
ベンツではポロシャツ、ウォッチ、キーホルダー、自転車等の商品も展示してありました。自転車は20万円ほど、私がこちらで乗っているバイクよりも高いです。そしてこの子供用の車。なんと375万ドン。1万7千円もするんですか、これ。さすがベンツ・・・。
BMWブース
こちらはBMWブース。やはり賑わっています。
これぞモーターショー!という写真が取れました。
ちなみにこのコンパニオンガールの後ろにある車、売約済みでした。いくらするんでしょう。
AUDIブース
AUDIブースです。オープンカーやスポーツカーの展示はありませんでした。メインで展示されているのもA3と小型車種です。
Fordブース
こちらはフォードブース。やはり小型車の展示が中心です。
こちらが一番台数多く展示されていたFIESTA。やはり小型車。
1台だけいかにもアメリカ、というピックアップトラックが展示されていました。いつかこんなクルマにバイクとボートを乗せて旅に出たいと本気で思っています。
縦に長いので後部座席に座っても広い。後ろの荷台も十分な大きさ。ただ、ホーチミンでこれが走っているのがなかなかイメージできません。。でも地方都市なら色々と便利そうですね。
CHEVROLET
シボレーのブースではオーランドというミニバンが展示されていました。
そしていましたスポーツカー、コルベット。東京モーターショーだと普通なのですが、オープンスタイルのスポーツカーはこのモーターショーではとっても異色です。今年に発表された新モデルではなく、現行モデルでの展示ですね。
Land Roverブース
今回のモーターショー、日本車と欧米車だけかと思っていましたがいました、インドのタタ・グループ傘下のランドローバー。というかもはやインド企業なのか英国車なのかはわからないですね。
RENAULTブース
フランスからはルノーが出店していました。
こちらも小型車がメイン。MEGANE(メガーヌ)です。一緒に行ったベトナム人はメガネ!メガネ!って言ってました。やっぱりメガネって思いますよね。
まさか私達がそんな会話をしているなんて思いもしないであろうコンパニオンは笑顔をくれました。ちなみにMEGANEはフランス語で特に意味はなく、音の感じから作った造語のようです。ちなみに日本国内でも名前を変えずにMEGANEで発売しています。普通にいい車です。
周辺産業の展示
車メーカー以外の展示も少ないながらにありました。ちなみに周辺産業は別建屋にたくさんあったのですが、そこまでは時間が足りずに回っていません。
こちらはミシュランのブース。車で遠出してタイヤを使ってもらうために作られたというミシュランガイドですが、ベトナムにはまだありません。あのもこもこのマスコット、ビバンダムくんもいないのでなんだか寂しい展示です。
ちなみにボッシュも展示をしていました。その間にある緑のブースではカーナビなど数社の展示がありましたが、正直良く見ていません。
こちらはフランスのオイルメーカー、モチュールのブース。ベトナム国内の小さなバイク整備店にもよくモチュールのオイルが置いてあります。私も日本ではバイクにモチュールのオイルを使っていました。
モチュールのブースにイタリアのバイクメーカーであるドゥカティ(DUCATI)のバイクが飾られていました。このモーターショー唯一のバイクです。
感想
最後の方、駆け足での紹介になってしまいましたがベトナムモーターショー2013の主要な展示はこんな感じでした。東京モーターショーなどでは最新技術やコンセプトカーの展示や発表がメインで、大衆車は新発表車などを除くとあまりフィーチャーされないようなイメージなのですが、ベトナムではコンパクトカーなど売れ筋ど真ん中の車が多く展示されていました。
来場者も本気で購入を検討しているような身なりの良い人が多く、展示スタッフも熱心に車両の説明をして、名刺を渡していました。きっと近隣のディーラーから派遣されており、そのまま営業活動に繋げるのでしょう。モーターショーがこんなにも営業的性格になっているとは驚きでした。
[authorcredit]
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。