【ベトナムビジネスQ&A】VAT(付加価値税)に関する気になることをまとめました

【ベトナムビジネスQ&A】VAT(付加価値税)に関する気になることをまとめました

更新日:2014年12月20日 / ライター: 石川 幸- Ko Ishikawa - : AGS代表

今回はお客様からのご質問が多い付加価値税(VAT)に関連した事項についてお伝えさせて頂きます。VATに必要なレッドインボイスについてはこちらをお読みください。

VAT(付加価値税)の還付を受ける為の条件を教えてください。

VATとは、基本的には日本の消費税に該当するようなもので、課税の対象となる物品やサービスに関するベトナム国内取引に対して課される税金でございます。ベトナム国内への輸入時は課税対象でありますが、ベトナム国外への輸出時は課税対象ではありません。

このVATにつきましては、一定の条件を満たした場合、還付申請を行うことが出来ます。
設立して時間が経っておらず安定した売上をあげられていない時期の場合や輸出取引を行っている企業様の場合等は仕入VAT(仮払VAT)が貯まっていく構造になりますので、VAT還付を検討されている企業様もいらっしゃることと存じます。このVAT還付条件を踏まえて、実際の資金繰りにも活用してみては如何でしょうか。

還付を受ける為の条件

以下①〜⑥のいずれか1つでも満たせば申請可能となります

①控除方式を採用する場合で、連続する12ヶ月間で控除しきれない仕入VATがある場合

12ヶ月間連続で控除しきれないVATが存在する必要はなく、連続する12ヶ月間トータルで控除しきれない仕入VATがあれば良い事となります

※控除方式とはVAT納付額を
売上VAT-仕入VATで計算する方式でございます

②輸出企業で、原則として、1ヶ月間に3億VNDを超える控除しきれない仕入VATがある場合

③新設企業・開業準備企業で以下のいずれかの場合
・開業の準備に要する期間が1年を超える場合
→年度毎に仕入VATの還付を申請できる
・控除できる仕入VATの金額が3億VNDを超えた場合

④ODAや人道支援等のプロジェクトに係り、ベトナムで物品、サービスを購入した仕入VATがある場合

⑤会社形態の変更、破産、会社の譲渡等を行った場合でまだ控除されていない仕入VATあるいは過払いのVATがある場合

⑥外国の管轄当局が発行したパスポートもしくは入国の書類を持つ外国人や海外に居住しているベトナム人がベトナムで購入し、海外へ持っていく場合のそのものにかかるVAT

注意点

VAT還付につきましては、申請額の全額が還付されるとは限らず、記入に不備のあるインボイスやその他還付の対象として認められないものとして列挙されている内容に該当した場合には
還付の対象から否認される可能性がございます。実務的には、これは厳格にチェックされると言えます。また、インボイス以外にも必要とされる書類もございますので、還付申請には、十分な準備をされて行う事をお勧め致します。

VAT(付加価値税)において、非課税取引と0%課税取引の違い

非課税取引は、取引の性質を考慮し、社会的政策的配慮から「課税対象外」とされたものでございます。一方、0%課税取引は課税対象の取引ではありますが、条件を満たした輸出取引等に該当する場合に課税率を0%としているものでございます。両者は仕入VATの扱いについて相違点がございます。非課税取引は仕入税額控除やVAT還付を受ける事が出来ません。非課税取引にはVAT申告納税義務が存在しないからでございます。0%課税取引は仕入税額控除やVAT還付を受ける事が出来ます。また、0%課税取引はVAT INVOICEを発行致します。

このように両者は一見同じような概念と勘違いされがちでございますが、中身は異なるものであり実務も異なります。両者を混同しないように注意が必要でございます。

ベトナムで決算月を選択するにあたっての注意点

ベトナムでは決算月は、3月、6月、9月、12月から選択する事が出来ます。この月を選んだので有利あるいは不利という事はないと存じます。実態としてベトナムで日系の企業様が1番多く選択されているのは12月かと存じます。理由と致しましては、暦年で区切るので考えやすいという点と日本では親会社様の決算が3月という企業様が多くございますので、親会社様の決算が始まる前に、決算を終えておきたいと考えていらっしゃるという点があると存じます。12月を選択された企業様の注意点と致しましては、ベトナムでは、決算月の末日から90日以内に監査報告書を提出する必要がございますので、12月を決算月としていらっしゃる企業様が多いと1月から3月は監査を受けられる企業様が多い状況となります。従いまして監査法人のスケジュールの確保が難しくなる事があり、想定されているスケジュール通りに監査を受ける事が出来なくなってしまう可能性もございますので、監査法人の選定など早めにスケジュールを確保されることをおすすめ致します。こういった監査法人のスケジュールの混雑を避けるために、比較的選択されるケースが少ない6月や9月を決算月として選択される企業様もいらっしゃいます。

損金に参入する為に必要な要件

損金に参入するには、3つの要件がございます(損金不算入として定められているものを除く)

  1. 事業活動に関連し実際に発生した費用であること
  2. 正規のインボイス、その他の証憑により証明できる費用であること
  3. 2000万ドン以上の取引においては、銀行送金により行われた費用であること

でございます。

2.に関しましてはインボイス自体が要件を満たした正規のものであっても、サプライヤー様の記入内容に不備があった場合(例えば会社名や住所が誤っている等)、その結果として損金不算入と判断されてしまう可能性もございます。また3.につきましては、この規定を満たさずに損金不算入になった場合には、金額的にもインパクトが大きくなると存じますので、ご注意頂ければと存じます。

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ライター情報

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石川 幸- Ko Ishikawa - : AGS代表

1992年一橋大学商学部、2008年慶應ビジネススクール(KBS)卒。旧富士銀行・みずほグループで約13年銀行員として勤務。経営者を目指して銀行を退職。2007年KBS在学時に、ベトナム(ベトナム人、現在のビジネス)と出会う。2008年に、井上とともにAGSを創設。経営者として現在6年目であり、日々経営や事業成長と向き合っています。

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