ハノイの郊外にある昔の町並みの残るドゥンラム村とソンタイ古城に行ってみよう
ハノイから車で2時間弱のところに、ソンタイ古城とドゥンラム村があります。ソンタイ古城は1822年にタンロン城の西側を守るために作られたそうです。また、ドゥンラム村は古い町並みが保存されていることで知られるベトナム人にも欧米人にも、もちろん日本人にも人気の観光地。ハノイから足を伸ばして日帰りで行ってみてはどうでしょうか。
ソンタイ古城
まずはソンタイ古城へ。ソンタイへはハノイの主要バスターミナル(ミーディン、キムマー、ロンビエン等)からバスも出ているのでローカルバス(70番又は71番)で訪れることもできます。
ソンタイ古城について書かれています。1822年にミンマン3世の時代に建立され、1994年に国家遺跡に指定されました。
ソンタイ古城にあるフラッグタワー。人が少なくゆっくり歩くことができます。
門もとても立派。
天守閣である敬天殿は戦時中に失われたものが2007年に再建されたものだそうです。
敬天殿についても英語(とベトナム語)での案内がありました。
古城の脇の公園では1964年のソンタイ開放(現ベトナム政府による統治開始)を記念した航空機の展示がありました。ベトナムはどこに行ってもベトナム戦争遺跡が残っていますね。
ドゥンラム村
ドゥンラム村は古い町並みが保存されており、村全体がベトナムの文化遺産として指定されています。ここからはフンフン(Phung Hung)とゴークエン(Ngo Quyen)という2人の王様が輩出されました。
ソンタイ古城やハノイからのバスはないですが、ソンタイ古城からタクシーで10分ほど、数万ドンで行くことができます。
村の通りの様子。とても静かな村です。
街中は古いレンガの町並み。細い道が迷路のように入り組んでいて、角を曲がる旅に違う風景に出会います。
FREE WIFIと書かれたカフェもありました。暑い日差しの中での街歩きは疲れるので適宜休憩しながら歩きましょう。
モンフー亭
ドゥンラム村の中でも古い町並みが残っているモンフー地区にあるモンフー亭。
モンフー亭の正面は広場になっていて商店やタクシーなどが並んでいました。欧米人観光客の姿もちらほら。
とうもろこしなどの穀類が天日干しされています。
モンフー亭の中。
建物を出て広場に戻ってきました。2820年に建てられたという木造の民家があります。中に入っての見学や、食事もできるそうです。
同じく広場にあるおみやげ店を覗くと日本語を発見。
JICA(青年海外協力隊)の支援により2014年に誕生したばかりのおみやげ「生茶クッキー」だそうです。
一つ、買っちゃいました。ベトナムのローカルお菓子にしては確かに日本人にも合う味付け。パッケージもいい感じですね。
生茶クッキーを売っているお店はこちら。他のお店でも売っているかもしれないのですが、大きな日本語の文字が気になったので入店しました。
他にも広場にはおみやげ店やココナッツジュース売などがいるのでぜひ見て回ってみてください。
ミア寺
ミア寺の正式名称はスンギエム(Sung Nghiem:崇厳)寺という名前なのですが、地元の人々からもミア寺として呼ばれています。なんと1632年建立という長い歴史を持つお寺です。
ミア寺の前にはたくさんの屋台が並んでいました。大きな傘で隠れてしまっているこの奥のお寺がミア寺です。
とても大きくて立派なお寺。カメラに収まりきりません。
ミア寺の中は木彫の像が並んでいました。上を見上げると梁にもとても細かい彫刻が施されています。柱の幾つかは建立当時から残っているそうです。
お坊さんが並ぶ通路。
仏塔にはたくさんの龍が彫られています。
ミア(Mia)はベトナム語でサトウキビという意味で、ミア寺の名前の由来もこのサトウキビなのです。ということで正面の屋台でサトウキビジュースで一服。向かいに座っていたベトナム人カップルもサトウキビジュースを飲んでいました。暑い時にはこのサトウキビジュースが最高です。
フンフン亭
ドゥンラムが排出した王、フンフン(Phùng Hưng:馮興)は唐が設置していた安南都護府の圧政に対して反乱軍を組織して西暦791年に開放を実現しました。
今もそのフンフン大王を称えるべくこのフンフン亭では毎年お祭りが行われているそうです。
とてもどっしりとして、歴史を感じる建物です。
中に入ると金で装飾されたとても豪華な仏壇が。
ゴークエン廟
ゴークエンは西暦939年に南漢軍を破りベトナム北部の独立を守ったベトナムの英雄です。
こちらは訪問時は改装中で、観光客もいませんでした。ここはこの建物の他にも幾つかの建物があるのですが、現在観光客を受け入れるべく整備中とのことです。
古民家(Nha Co)でご飯
ドゥンラム村の中心に戻って昼食。ドゥンラム村にはこのような看板がある古民家レストランがいくつかあります。Nha Coはベトナム語で「古い家」という意味です。
民家の門のように見えますがこの中に入っていきます。
中にはしっかりと看板がありました。これで一安心、安心して門をくぐります。
この古民家、今まで見てきたお寺などと同じくとても重厚な作りで雰囲気も良いですね。
中に入ると木造の机・椅子がありとても落ち着ける空間になっています。WIFIもあるのでしばらく休憩するのも良いでしょう。お茶を飲みながら食事を待ちます。
お肉はいらない、と伝えたところ野菜の汁物と卵のご飯セットが運ばれてきました。実は私、ベトナムの卵焼きが結構好きでこれだけで十分なのです。注文によっては肉料理等もあるそうです。
行ってきた感想
ハノイ郊外にあるソンタイ古城とドゥンラム村、ローカルバスでも片道2時間ほど、タクシーやチャーターカーでは1時間半ほどで行くことができます。また、現地ツアー等もあるので気軽に行くことができます。ソンタイ古城とドゥンラム村はハノイから一足離れて日帰り観光に最適です。以前紹介したタイ寺も併せて訪問するツアーもあり、距離も近いので一緒にいくのも良いでしょう。ベトナムの歴史を感じるこのコース、是非行ってみてください。
ドゥンラム村で青年海外協力隊としてドゥンラム村の観光開発支援をしている浅田さんのインタビューはこちら。
ベトナム・ハノイ近郊の村で働く日本人インタビュー~JICA(青年海外協力隊) 浅田さん~現在、JICAの青年海外協力隊としてご活躍されている浅田さんにインタビューをしました。ベトナム・ハノイから西に45kmに位置するドンラム村で村人の収入向上のために活動をされています。浅田さんがされている具体的な支援内容や、生活環境、現地の方との掛け合い、今後の将来像などをお聞きし…
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。