ダラットにある謎のコンビニエンスストア「ひろしマート」ってなんだ?
ダラットの街をバイクで走っているとふとこんな看板が目に飛び込んできます。「ひろしマート」。日系のコンビニのようにみえるのですが聞いたことない名前です。
気になったので買い物に行ってみました。
※2015年現在ひろしマートはすでに閉店しております。
ひろしマートを営むひろしさんに話を聞いてみました
中に入ると日本人男性が座っていました。お名前を伺うとやっぱりひろしさん。ベトナム人の奥さんと一緒に日本で暮らしていたが、ベトナムに移住してきてこのお店を始めたそうです。ホーチミンは暑くて大変、ダラットの気候がちょうどいいとおっしゃっていました。ベトナム語は話せなくてもいつも店先に出るようにしているそうで、お客さんとのコミュニケーションを楽しんでいるようです。
ベトナムではいわゆるパパ・ママ商店のシェアがかなり高く、ホーチミンではスーパーマーケットやコンビニエンスチェーンが増えてきていますが、ここダラットでは最近Big Cスーパーマーケットがオープンした以外はほぼパパ・ママ商店。ベトナムの個人商店では商品の陳列もわかりにくく、店員に商品名を告げると奥から持ってくることもしばしばで値札なんてないのが一般的です。
このひろしマートでは商品は全て棚に陳列して値札もつけて販売しており、地元の方々にも好評のようです。さらには近隣の商店の方々が仕入れに来たり、レストランから仕入れに来たりと卸売顧客も多いようで、一日に何度も追加で買いに来ることもあるそうです。私が訪れている時も同じ商品をいくつもまとめ買いしていく光景に出会いました。大家さんもすぐ隣りにいるとのことで、よくお店を手伝ってくれているそうです。
ひろしマートの店内
まず道路から見えるこの看板、とってもインパクトがあります。
市内から少々離れているのと、タクシーを急に止めるのも大変なのでなかなか立ち寄る人は少ないかもしれませんが、バイクで走ってたら思わず立ち止まってしまいます。ちなみに市内からダラット駅を超えたあたりのところにあります。
店内は日本の個人商店といった感じでしょうか。商品は綺麗に陳列されて値札もついています。価格交渉は当たり前の世界に生きているベトナム人もやはり値札があったほうが安心して買えるんですね。一部、日本から持ってきた商品等も販売していました。ダラットで日本のものが買えるお店はここだけかもしれないですね。
行ってきた感想
ダラットのひろしマートは地元の方々に愛されているとっても良いお店でした。ベトナムの地方都市に行くといつも思うのですが、ホーチミン市とは全く違ってチェーン店がほとんど存在しないこと。ベトナムではとっても有名なチュングェンコーヒーやハイランドコーヒーというカフェすらなかなか見かけないのです。
そういうところにはこういうビジネスチャンスが沢山広がっているのだなと実感します。ひろしマートが拡大戦略を取るかはわからないのですが、ダラットでコンビニといえばひろしマート、という将来も全くないとはいえないと思います。実際に中部ダナン市では日本人が現地で始めたモーリーズコーヒーが市内最大のコーヒーチェーンになっています。
ホーチミン市だけではなくベトナムの様々な街で頑張っている日本人にこれからもどんどん会い、活動を伝えていきたいです。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。