とても美しいダラットの観光列車に乗ってリンフック寺のあるチャイマット観光に行こう
ベトナムで一番美しい駅とも言われているダラット駅。フランス統治時代に作られた鉄道で一度は運行休止になったものの現在は観光用列車としてダラット駅からチャイマット駅までの一区間が運行されています。
1936年にフランス人によって設計されたダラット駅舎を出て、趣きのある観光列車でダラットの大自然の中を駆け抜ける、そんなひとときを紹介します。
ダラット駅で観光列車へ
観光列車のチケットはダラット駅で購入可能です。
ダラット駅の中は意外と広く、南北統一鉄道に接続するように運行されていた時代はより多くのお客さんで賑わっていたのでしょう。今はチケット売り場も1箇所のみ使われており、大きな空間が広がっています。
こちらが時刻表(2017年3月現在)。基本的には往復のチケットを購入することになるので、ダラット駅の出発時間とチャイマット駅の出発時間が並べて書かれています。一日5往復の運転で、定員は80名。人数が20名(2017年より25名になりました)に満たない場合は運行されないので要注意。
こちらが往復チケット。駅に改札はないのですが、ダラット駅を出てからしばらくすると車内改札があるので無くさないようにしましょう。
ダラット駅に停めてあるSL。131-428という銘板が取り付けられている車両、「国鉄C12形蒸気機関車」という日本製の車両で1930年代後半に日本から当時日本統治下の中国に送られ、その後中国から送られた車両なのです。SL好きの人たちはこれを見るためにダラットを訪れることもあるほどだとか。
ちなみにこのSL、今は観光用列車としての運行もなく、ホームに展示されているのみです。SLに繋がれたドイツ製と言われる客車の中ではカフェが営業されていて、こちらもなかなか良い雰囲気です。
観光列車に乗ってチャイマット駅へ
チャイマット駅へと運行される観光列車はこちら。
出発時間の5分ほど前になると客車のドアが開けられ、一気に乗客が乗り込みます。席は自由席、皆思い思いのところに座ります。
ちなみに、ボックスシートのVIP席もあります。チケットを買うときにVIP席と指定するとこちらに乗ることができます。
出発時間を数分過ぎたところで、汽笛が鳴り響き列車が出発。チャイマット駅までは30分ほど、古い客車がガタゴトと音を立てながらダラットの農村をゆっくりと走り抜けていきます。途中鉄道員が車内を歩き、車内改札を行うので周りの人と同じように切符を見せてください。
沿線の景色はずっと畑が並んでおり、ダラットの農家の方々の暮らしがよくわかります。車内ではベトナムコーヒーの無料サービスがありました。と言っても、4両の客車の中央のデッキでプラスチックのカップに入ったコーヒーを配布する形なので自分で取りに行く必要があります。
30分弱でチャイマット駅に到着。鉄道員から次の出発時刻を伝えられるので、乗り遅れにように駅まで戻ってきましょう。
チャイマット駅で下車し、近くにあるリンフック寺を観光
チャイマット駅で降りたところで、何も変哲もないベトナムの郊外、特にやることはありません。が、この駅のすぐ近くにとても大きなリンフック寺(Linh Phuoc)というお寺があります。
チャイマット駅を出て、線路を渡ってダラット方面に少し歩くと左にこの大きな門が見えてきます。この門をくぐって、少し歩けばリンフック寺。
とても大きなお寺で、ツアーのバスで訪れる観光客もとてもたくさんいました。
土足禁止の本堂にはお祈りに来る地元の方がたくさん。
このお寺、奥にもたくさんの建物があり、中には入れないもののこんな立派な建物もありました。ダラットの高台に位置しているので周辺の畑が一望できるところもあります。
地下には水晶でできた仏像が並んでいたりと、ちょっと不思議な見どころもたくさん。
木工品が名産品のようで、天井を突き破るほどの大きさの製品や、机、椅子など様々な製品が展示されていました。販売もされているようです。
花の街ダラットならではと思ったのがこの観音。全て花で作られています。
ダラット駅へ戻る
帰りの電車の時間の前にチャイマット駅に戻りましょう。
チャイマット駅では停車中に機関車を前後入れ替えて逆向きに進むようにと準備を行います。ポイントは手動切り替えでこれも風情があります。少し早めに戻ってきても駅周辺にはカフェがたくさんある他、客車内も開いているので客車に入って待っているのも良さそう。
警笛が鳴り響くと出発、30分ほどでダラット駅に到着です。往復で2時間版ほどの高原観光列車の旅、「世界の車窓から」を気軽に体験できる場所でもあります。
ダラット駅へのアクセス
ダラット駅はダラット市街地からタクシーで5~10分です。住所、地図など詳細は以下から確認してください。
ダラット駅(Da Lat Train Station)住所:phường 10 , TP. Đà Lạt , Lâm Đồng
ダラットの[生活サービス/交通][エンターテイメント/名所・旧跡]
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。