ホーチミン市で「美しい東北の手仕事展」が開催されています。11月10日まで!
昨日10月31日よりホーチミン市で国際交流基金ベトナム日本文化交流センター、在ホーチミン日本国総領事館の共催で「美しい東北の手仕事展」が開催されています。ホーチミン市での展示を11月10日まで行い、12月13日から12月22日はハノイで展示をおこなうことになっています。
本展示会は2011年の東日本大震災をきっかけに企画された展示会で、世界各国を巡回する形で展示会を行っています。入場料は無料です。早速、ホーチミンでの展示初日に訪問してきました。
ホーチミン市博物館展示ホール
会場はホーチミン市博物館展示ホール。博物館自体はリートゥチョン(Ly Tu Trong)通り沿いにありますが、展示ホールはレタントン(Le Thanh Ton)通り沿いにあるこちらの建物です。ホーチミン市にお住まいの方には、焼肉「龍虎」の向かいといえばわりやすいでしょうか。
「美しい東北の手仕事展」は朝9時から夕方18時まで、このホーチミン市博物館展示ホールで開催されています。
「美しい東北の手仕事展」に訪問してきました
開催初日10月31日の午後に訪問してきました。
こちらが会場の入り口。山形鋳物の羽広鉄瓶の写真が看板に描かれています。
中に入ると受付があり、パンフレットとアンケート用紙を渡されます。世界各国を巡回している展示会ということでパンフレットはすべて英語。場内のパネルは英語とベトナム語の併記でした。
平日の昼間ということもあってか人はまばらでゆっくり楽しむことができました。
展示内容の紹介
以下、展示内容をパンフレットの記述をもとに紹介していきます。
入ってすぐ右側にあったのが「描く」の展示で、秋田県湯沢市の木地山こけしや花巻人形「高砂」。
そして「鬼若丸鯉退治」等の凧から編みかごの展示へ。秋田県、岩手県などの編みかごが展示されています。
福島県の会津本郷焼や秋田県の楢岡焼などの陶磁器が並んでいます。その奥には「染める・織る」展示として会津地方の筒描きという技法で染色されたのれんが、さらに奥には「刺す」展示としてこぎん刺しという津軽地域の刺し子が展示されています。
こちらは鋳込む展示として看板にも使われていた山形県の羽広鉄瓶や、「曲げる・貼る」展示として秋田県の曲げわっぱ等の説明がありました。このように一部の展示品については英語とベトナム語の解説があります。解説がないものについては、受付でもらえるパンフレットの英語の解説が参考になります。
こちらは「塗る」展示として漆塗りのおかもち。奥にあるのは曲げわっぱです。展示によってアクリル毛―腕保護されているものと保護されていないものがありますが、もちろん「お手を触れないでください」との注意書きがすべてに書かれています。といっても触ってしまう来場者は一定数いるとは思いますが・・・。
引き続き「塗る」展示で二戸(岩手県)の浄法寺塗りです。
陶芸家、濱田庄司、河井寛次郎の作品。
工芸家芹沢銈介のこの作品は四季を描いています。
このほかにも紹介していない作品も多数あり、パンフレットには各展示ごとに詳しい解説が書かれています。本記事では各展示の概要のみを掲載しましたが、お近くの方は実物を見にいき、解説をご覧になることをお勧めします。展示会場に解説は少ないので入口でもらえるパンフレット(英語)を読みながら見るとよいでしょう。
行ってきた感想
東北地方の伝統工芸品の展示は私もほとんどが知らないものばかりで、とても興味深く楽しめました。ベトナム人にとっても日本の伝統文化に触れることのできる数少ない機会なのでしょう。日本文化の研究をしている方なのかもしれないのですが、展示の前に立ち止まって熱心にメモを取っているベトナム人若者の姿が数人見られたのが印象的でした。お近くの方は是非ベトナム人を連れて行ってみることをおすすめします。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。