ベトナム・ホーチミンで働く日本人~Vitalify Asia 石黒さん~
更新日:2017年4月5日 / ライター: JAC Recruitment Vietnam
学生時代のインターン経験から始まり、モバイルコンテンツプロデューサー、東南アジアでのビジネス立ち上げ、レンタルオフィス、そして現在の会社と、世界中を旅した経験から学んだことを自分のやり方で仕事に活かす石黒さんの自然な姿が今回のインタビューから伺えました!
目次
まず、ベトナムに来たきっかけを教えてください。
ベトナムに初めて来たのは前職の関係です。私は以前、ホーチミンにおいて「CROSSCOOP」という日系レンタルオフィスを一から立ち上げました。最初、開設場所であるVINCOM CENTERのフロアを大きく借りる際、Vitalify ASIAと共同でビル側と交渉し、ほぼ同時期に隣同士としてオフィスを開設したのがVitalify ASIAとのお付き合いの始まりでもあります。その後、Vitalify ASIAは現在のオフィスへ移転しましたが、私は二年間のホーチミン勤務の後、2015年からはジャカルタ拠点へ移動し一年ほど働き、ビジネスとしてひとつの区切りがついた2016年4月に退職しました。退職後は海外をいろんな視点から見て回ろうと思いアジアを初めとして世界あちこちを見て回り、日本へ帰国後、仕事を探し始めました。その中で前職時代にお付き合いがあったVitalify ASIAとご縁があり再びホーチミンへ来て仕事をすることにしました。
ベトナムに来られるまでは、日本で何をなさっていたのですか?
キャリアのスタートは大学時代に参加したインターンシップです。当時インターン先の会社ではネットに接続した家電を、同じく発売されたばかりのネットに接続できる携帯電話を使って操作するというソフトウェアの開発をしており、私はそのプロジェクトで外部窓口や進捗管理、納品物の制作を行っていました。それがIT業界との関わりのスタートですね。その会社が買収された後、創業者が作った別の会社にて大学卒業までインターンをし、卒業後はモバイルコンテンツがやりたかったので、当時大手コンテンツプロバイダーの子会社として創業8か月、社員12名ほどだったケイ・ラボラトリー(現KLab株式会社)に新卒第一号として入りました。そこで9年ほど働いた後、業界がソーシャルゲームなどにシフトし始めた頃、退職しました。その後シンガポールへ渡り「外側から日本を揺さぶり刺激を与える活動」をされている投資家、加藤順彦さんとのご縁で未来予想(現ソーシャルワイヤー株式会社)へ入社し、最初はタイのバンコクでソーシャルメディアを使ったPR事業立ち上げを担当しました。その後、会社の方針でレンタルオフィス事業の海外展開の担当をすることになり、先ほどお話ししたベトナムに来た経緯に繋がります。
学生時代に何度かインターンされていましたが、インターンに参加しようと思った経緯をお聞かせください。
実は高校生の頃から、ニュース記事などを見て何かサービスを企画することが好きでした。大学生の時にちょうど発売されたばかりのネットに繋がる携帯電話で、音楽ファイル(当時流行っていたmp3)を再生できるようにしたら、すごく面白いのではないか。例えば「同じ曲をリアルタイムで聴いている人同士が、ネットで繋がってコミュニケーションできるサービスがあれば盛り上がるのではないか・・・」といったことを考えて、そんなことができる会社を学生インターンの斡旋団体にて希望したところ、最初のインターン先を紹介してもらったという経緯があります。
ベトナムに来てみて、日本企業のベトナム進出は著しいと感じているのですが石黒さんは、ベトナムのどういうところにビジネスの可能性を感じていますか?
EC市場の急拡大に見られるようにベトナム人が使うITサービスの市場はどんどん大きくなっていくため、そこには様々なビジネスチャンスがあると考えています。またベトナムでは、自分達が使うITサービスを自分達で創ろう、生み出そうという気概がある国なので、将来的に経済を動かしていくのが大手国営企業などからITベンチャーなどへ変わってくる可能性もあり、そういった変化から刺激を受けることができるのも魅力の1つです。また厳しい外資規制が参入障壁となっている一方、そこをいかにクリアして現地でビジネスを作って行くのかという点についても、先進国の環境と違った面白みがあると感じています。
石黒さんが仕事をする上で大切にしていること何ですか?
困難な状況においても真正面に向かい合って取り組んでいくこと、相手に喜ばれるような良いサービスを、魂をこめて作り上げることを大切にしています。またかつて自分そうされてきたように、仲間や部下には、大きな仕事を任せて仕事を通じてその人の成長を促し、もしどうしてもだめだったときは、私も入ってそのリカバーをする。終わった後に「また一緒に仕事をしたい」と思ってもらえる、そんな仕事環境を作って行きたいと考えています。
最後に、ベトナムで働きたい方にアドバイスをお願いします。
ベトナムは、まだ発展途上であるとかリスクが大きそうという先入観、イメージだけで懸念されている方は、一度実際に来てベトナムに直接触れてから判断されることをお勧めします。今だとネットでいくらでも情報が入手できますが、それだけではご自身がベトナムの環境に合うか合わないかは見えません。実際に街を歩きベトナム人と会い、コミュニケーションをし、食事をして自身の五感にて、ベトナムの良い面と悪い面を実感されたうえで、判断されるのがより良い選択に繋がると思います。
取材を終えて
多種の就業経験があり海外にもたくさん行かれていて、話の濃さに驚きましたが話を聞いているのがすごく楽しかったです!私たちのようにインターンしたことも今に活かされていて、やはり何をするにもいろんなことを経験し、失敗と成功を積み重ねていくことで道が開かれていくのだなと思いました。
石黒さん、お忙しい中貴重なお話をしていただきありがとうございました。
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取材:藤尾郁花・小池麻里子(JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)