ベトナム・ホーチミンで働く日本人インタビュー~Sungela 遠藤さん~
更新日:2016年5月27日 (取材日:2016年5月17日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
ご主人とともにベトナムにいらっしゃって6年目。旅行会社、ベンチャーの人材会社、ベトナムでの新事業立ち上げを経て、今年5月からホーチミンで出会われた方とジェラート製造販売事業、Sungelaを開始されたという、遠藤さん。
女性として着実にキャリアを積まれてきたご経歴から、今月開店されたお店についてお話していただきました。
目次
入社3年目での転職を経て、独立という夢を叶えたキャリアウーマン
ご経歴を教えて下さい
日本では、旅行会社とベンチャーの人材会社で勤務しました。主人がベトナム勤務 だったので、会社と相談してベトナム配属という形で人材の仕事を続けました。日本で働いていた会社はベトナム人材をはじめとし、ベトナムと関わりが深い企業だったので。
その後、社内の新事業の立ち上げを任されて運営してきましたが、4月末に退職し、現在は今月開店させたジェラート製造販売の会社と店舗を経営しています。
なぜ新卒で入社された旅行会社を退職されたのですか?
旅行会社では、希望のヨーロッパチームに所属し、厳しく、良い上司のもとでツアー企画や営業も任せてもらい、恵まれた環境ではありました…。しかし、大企業であったので「新卒でさせてもらえることがもどかしくもあり、早くもっと経営に近い ことをやりたい」と思ったんです。
転職されて、どうでしたか?
転職した会社が想像以上に良い職場で、ずいぶん楽しく勉強になる仕事 をさせてもらいました。最初は数年働き経験を積むことができたら、辞めて独立をしようかとも考えていたのですが、思ったより長く勤めました。いつも絶妙なタイミングで新たな挑戦を与えてくれる会社だったので、面白かったんです。
転職した後の会社がベトナムと関わりがあるということでしたが、なぜ”ベトナム”だったのでしょうか?
大学生の時にベトナムに留学に来ていて、ベトナムが好きだったのと、やはり私がビジネスをするならベトナム相手がいいと思ったんです。 日本とは違い、人・発展の速度が著しくて、ビジネスチャンスを感じます。また、ベトナム人の、自分の中で工夫しながら、闇雲にでも進めて、何かを作り出そうとするバイタリティに、刺激を受けますね。
Sungelaの開業 ~ベトナムで一番美味しいジェラートへ~
なぜベトナムで「ジェラート屋」を始めたのですか?
ベトナムにある「フルーツ」を活かせるビジネスをしたいと思ったからです。ベトナムは南国なので美味しいフルーツを手頃な価格で手に入れられますが、それを活かしきれていない気がするんですよね。せっかくの豊富な資源を安心安全においしく、また、広く提供できるような会社をつくっていきたいです。
お店が開店して3週間ほど経ちますが、現在はどのようなことをされているのですか?
最初の3ヶ月はお店の基盤づくりと思っています。「お店に立ってお客さんと会うこと」と「オフィスで数字や戦略とにらめっこをすること」の2つを行っています。今後の展開に向けて経理や営業状況を把握する必要がありますが、いまは多くの知人がお店に来てくれるので、なるべく店頭に立つようにしていますよ。お客さんの声を聞いて味やサービスの改良をすることも心がけています。
会社の展望を教えて下さい!
『ベトナムで一番美味しいジェラート』を目標にしています。会社を立ち上げたばかりなので、短期的なことしか言えないですが、まずは「ジェラート」を核にして、外販などの事業や店舗を拡大させていきたいです。さらに、その産品や産地を利用した副次的な商品も展開させていけたら良いですね。そのためには、ベトナム人のお客様を増やす必要が有ります。今はまだ試行錯誤の中でもありますが 一歩一歩進めていきたいです。
お店を運営するにあたり、意識されている点はございますか?
たとえ人が辞めても品質を維持できる非属人的な 組織づくりを心がけています。事業拡大目指すのであれば、私がすべてを管理して判断していくことはできません。ベトナム人ができることを増やして、ベトナム人に任せられることは任せる、そのためにもスタッフの教育や信頼関係構築が大事と思っています。
「たくましくて、図太くて、かっこいい女性」になりたい
“自分でビジネスをすること”は昔から考えられていたのですか?
学生の頃から独立してビジネスをやることは、選択肢の一つとして考えていました。“挑戦したい”という好奇心が芽生えてしまうんです。ルーティンではなくて、自分の意志でつくっていけるような仕事をやりたかったんです。
アグレッシブな考えをお持ちですね!
でも、常に向上心があるような強いタイプではないですよ!自分に甘いですし。どちらかいうと好き嫌いで物事を決めているタイプかもしれません。進んでいくプレロセスの中で、最良の選択をしていきたいと思っています。
コンサル・経営者と、キャリアを積み重ねられている遠藤さんが“感性”を大事にされているのは意外でした!
そうですか!?でも感性だけ、というわけではないですよ。経営者の中には「バランス感覚は邪魔」という方もいらっしゃいます。けれども、私は感覚だけで決定するのが怖いので数字や周囲の意見も判断材料にしていると思います。といっても根本は好き嫌いですけどね。Sungelaのお店に関しても、自分の感性とお客様の意見の両方を大切にしていきたいです。
経営者として尊敬している方はいらっしゃいますか?
特定の尊敬する人を選ぶことができません。自分の判断のみですべてを決定していけるような性格ではないので、決定に迷った時はこれまでに出会った、何かの面において尊敬する人のことを思い浮かべます。「あの人だったらどうするかな…」とシチュエーションしたり。たくさんの人に影響を受けてきたので、そういった人の考え方や意見を思い出しては判断のための材料としています。
それに加えて、独立して経営者になることは良くも悪くも自由を得たことを意味するので、自己規律は意識していますよ。自分に弱い人間なので(笑)
20年後、30年後の夢は有りますか?
実はその話題は最近主人と話し合ったところです。10年先もわからないと(笑)
私は「たくましくて、芯があって、かっこいい女性」になっていたいですね!60代になっても、70代になっても、キラキラしていたいと思います。
インタビューの感想
関西弁でハキハキとお話しする、明るく気さくな印象で、終始楽しくお話させていただきました。「自分の意志で、つくっていくことが好き」と目を輝かせながら語る前向きさと、お客様や関わりを持った人に対する謙虚さを垣間見ることができ、“自己”と“周囲”のバランスの取り方が上手な点を遠藤さんの魅力に感じました。“女性経営者”と聞くとサバサバした冷徹な女性のイメージが有りましたが、遠藤様はその例外であり、非常に温かい方でした!
Sungelaはキュートな店員さんによるアットホームな雰囲気で、果物を感じることのできる美味しいジェラートが食べられる素敵なお店ですよ!
取材:5月17日明石 華奈(JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)
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サンジェラ (Sungela)住所:18Bis/22 Nguyễn Thị Minh Khai, Quận 1, TP.HCM
ホーチミン市1区の[飲食・レストラン/スイーツ]
新鮮なフルーツを使ったジェラートの専門店。