ベトナム・ハノイで働く日本人インタビュー~SOFTBANK TELLECOM 好本明日可さん~
更新日:2016年6月20日 (取材日:2016年6月8日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
今回は、ソフトバンクテレコムべトナムの好本さんにお話を伺ってきました。
横浜市立大学を卒業後、日本で新卒でソフトバンクに入社し、法人営業/営業事務に従事。その後2015年9月に、本来抱いていた海外で活躍したいという意思に従い来越。現在はソフトバンクテレコムベトナムで現地採用としてご活躍されています。
国内でのキャリアから海外へ踏み出した理由、働く女性から見たベトナムの姿はいったいどのようなものでしょうか?ぜひご覧ください!
目次
Q まずこれまでのご経歴を教えてください
横浜市立大学国際総合科学部を卒業後、2011年に新卒でソフトバンク(旧ソフトバンクテレコム)に入社しました。法人営業の担当で、モバイル/固定電話、クラウド、広告を取り扱ったり、営業事務に従事していました。
そして入社5年目の2015年9月に退職し、ソフトバンクテレコムベトナムに海外転職をしました。現在は日系の法人向けにITインフラの設計/設置/保守/運用を行っています。
Q 海外での仕事に目を向けたきっかけは何だったのですか?
大学生のころから、学校のプログラムを使ってニューヨークに1ヶ月間インターンシップに行ったり、留学に行ったりと、ぼんやりと海外への憧れや興味を持っていました。そして就活の時期になりましたが、スキルも知識も無い、ファーストキャリアから海外を選択することは少し難しいと思っていたのと、日系企業で働く意味があると考えていたので、新卒のときは日系の企業を中心に見ていました。そして、ソフトバンク(旧ソフトバンクテレコム)に入社しました。
入社5年目のとき、自分が関わっていたプロジェクトが一段落つき、キャリアについて考える時間ができました。そのときは営業事務の仕事をしていたのですが、憧れであった海外に行くまでのステップが少し見えにくい状況がありました。そのまま会社に残り、海外に行くチャンスをもらえるのを待つという手もありましたが、30歳、40歳になるまで待って、チャンスがあったとしても、女性なので、はい。行きます!と即決することはできないと思いました。自分の人生の自由な時間を海外で使いたいと思い、転職を決意しソフトバンクテレコムベトナムに入社しました。
Q その中でベトナムを選んだのはどうしてですか?
ベトナムを選んだ理由は3 つあります。VISAの取りやすさ、日本人として働くことができるか、女性が住みやすいかというところです。
「VISAの取りやすさ」で言うとやはり欧米諸国は難しくて、ある程度働けたとしても途中で帰らなくちゃいけなくなったりするので、なかなか長期的なビジョンを描きにくい部分がありました。そうしてアジア圏、東南アジアを見ることにしました。ホーチミンは旅行で来たことがあったのですがベトナム人は優しいし、ご飯も口にあったので、良い印象がありました。仕事への取り組み方も東南アジアの中では真面目で、一緒に働いてみたいと感じましたしね。
次に、「日本人として働くことができるか」なんですが、私は日本の良さはクオリティにこだわることだと思っています。日本人のやり方は、ある事柄に対してなぜそれが起きたのかを考えて、レベルをあげていったり、問題が再発しないようにします。利益だけを見るのでなく質にこだわって、お客様と向き合いコミュニケーションを取りながら、信頼関係を築いていく。普段から、そういった部分が日本人の仕事だと思って取り組んでいます。海外でもそういう働き方がしたかったし、その方が今までのキャリアを生かせるということもありました。
最後に、「女性が住みやすいか」です。皆さんおっしゃるのですがベトナムは治安が良いですね。騙されることも、物を盗られたりすることもほとんど無いです。特にハノイは少ないみたいですね。あとはハノイの街並みは女性ウケがいいと思います。小さい細々したお店がたくさん並んでいたり、フランスの文化が残っているので、街並みや食事もお洒落なものが数多くありますしね。コンビニやチェーン店など、足りないものを上げたらきりが無いですが、それさえ慣れればかなり住みやすい場所だと思います。
Q 現在はどのようなお仕事をされていますか?
現在、ソフトバンクテレコムベトナムでは、日系の企業様向けに、ITインフラの構築/設計/運用/保守をメインに行っています。新規工場や、拠点オフィスの立ち上げの際にITインフラの機器の導入を検討の段階からサポートさせて頂いています。また、既存の企業様にも現状を踏まえた上でより効果的なIT投資を実施するためのご相談を受けたりもしています。
さらに、最近の事業で言うと、マイリングループというベトナムで有名なタクシーに、wi-fiを設置し、走行データを集計し、安全な交通や車の作りに生かすなど、ベトナムの発展に貢献できるような新規ビジネスにも注力しています。
Q 実際にベトナムでお仕事をする上で気をつけていることはありますか?
国内でも同じだと思うのですが、コミュニケーションの質と量はさらに意識しています。言語もバックグラウンドも違うので、彼らにとっての常識と、私たちにとっての常識とは違いがあります。そういったギャップを埋めるには、普段の人間関係からしっかりとコミュニケーションを取ることが大切で、ちょっとした変化にも「今日の服装いいね」と声をかけたり、小さなことから意識しています。
Q ベトナムでの生活はいかがですか?
意外と、ベトナムに来てから困ったことが一回も無いんです。むしろ体調も良くなっていて、日本に帰ったときにイキイキしてるね!と言ってもらえることも増えました。(笑)
海外での生活では、考えすぎないことが大事だと思います。起きてしまったことはしょうがないですし、悩み事って考えて考えて、原因を特定できても自分の力で変えられないことだったりするんです。だったら自分の気の持ちようだったり、やり方だったり、自分がコントロールできる部分を前向きに考えるようにしています。
そうやって前に進んでいければいいんじゃないかなと思います。
Q ベトナムに来て良かったことはありますか?
ベトナム特有か、アジア特有かは分からないですが、様々な役職、職種、バックグラウンドがある方にお会いしやすい点です。日本だとビジネスとプライベートを分けたがる方が多いですが、こちらだと普段の生活から皆さんが自然に助け合うので、繋がりがより深いです。
またこちらには、エネルギッシュな人が多いです。ベトナムでなんかやってやろうとエネルギー溢れる人や、仕事をしながらも色々な日本人コミュニティに参加して趣味に打ち込んでいて、イキイキしている方が多いです。そういう人と一緒にいる方が、間違いなく楽しいのでそこは魅力の1つだと思います。
また、ベトナム人も本当に優しいです。心に余裕があるのか、実際に時間に余裕があるのか分からないですが(笑)、暗い顔をしてたりするとすごく気にしてくれるんです。そのようなあたたかい人が多いですね。
Q これから先、挑戦したいことはありますか?
国内だと、これから先10年後の姿は簡単に想像できました。あの部署で、あの辺りのデスクで、こんなことをしているんだろうなと。しかし現在はいい意味で、簡単に想像ができないです。それは私の選択肢が広がってきたからであり、たとえば働く場所1つとっても、どこで働いているか想像がつかない、いい意味でこの先がどうなるか分からない、わくわくするこの状況が面白いです。
会社としてはこの先、既存事業はもちろんのこと、マイリンのプロジェクトのような新規事業にも注力していきます。市場自体が大きく発展して変わっていくベトナムで、こちらにいらしてる日系企業様や、ベトナムの人々の役に立てるような、ソフトバンクらしいサービスや仕組みを作っていきたいと考えています。
インタビューを終えて
女性視点でのお話を聞かせていただき、ハノイの新たな魅力を再発見することができました。
とてもエネルギッシュでイキイキとしていて、さらに分かりやすく説明をするロジカルさもあり、インタビューをさせていただき非常に刺激を受けました。
好本さん、貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございました。
取材2016年6月8日 齊藤陸(JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)