ベトナム・ホーチミンで働く日本人~PGTホールディングス 島袋善徳さん~

ベトナム・ホーチミンで働く日本人~PGTホールディングス 島袋善徳さん~

更新日:2016年10月21日 (取材日:2016年8月31日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam

日本、カンボジアで様々な業種に携われてきた島袋さん。現在は、ベトナムでPGTホールディングス総務人事マネージャーとして働かれています。今回は、ベトナムに来るまでの経緯から、ベトナムで働くことについて多岐にわたる質問に答えてくださいました。

各地域でのお仕事

Q日本、カンボジアではどのようなお仕事をしていましたか?

4年間エンジニア向け人材派遣会社に勤めていました。最初の一年は本社で技術者や公的機関業務補助をしていました。二年目からは東京事務所に転勤し、三年間営業をしていました。営業マンとして伸びしろのなさに悩んでいた時期と、リーマンショックにより徐々に仕事数がなくなってきたことをきっかけに仕事を辞め、その後父親が経営しているカルチャースクールや職業訓練を実施している会社で働き始めました。私が所属していた訓練部門は公的予算の多寡に依存する部分が非常に大きく事業としての発展性・拡張性が乏しかったため、新しい部門を立ち上げなければならないというのが社内の共通認識でした。社長は海外に一店舗だけでも進出したいという気持ちが強かったためカンボジア人エンジニアと共同開発をする事業のサポートとして、2013年から半年間カンボジアで生活していました。

PGT ホールディングス 島袋善徳さん

PGT ホールディングス 島袋善徳さん

Q.島袋さんはあまり営業が得意ではなかったのでしょうか?

そうですね。たまたま最初に入った会社で営業をしていたのですが、人の顔・名前を覚えることは得意ではなく、元々人としゃべるのが苦手でしたが、顔や名前を覚えてもらえばお互いあまり緊張せずに会話できると思います。だから空き時間を見つけては現場に何度も通いました。

Q.海外で働きたいという気持ちは元々お持ちだったのですか?

いいえ、思っていませんでした。そもそも英語はあまり得意でもなく、社交的な性格でもありませんでしたし、外国人とコミュニケーションをとりたいと考えたこともありませんでした。だから、過去の自分は海外で働いていることを全く予期できなかったと思います。

従業員一同と

従業員一同と

Q.ベトナムにはどのような経緯でいらっしゃったのでしょうか?

カンボジアの事業は見込みが足りなくて半年で見切りをつけて引き揚げました。それまでに現在の社長と何度か仕事を一緒にする機会がありました。彼自身もスタッフが足りていないということだったので最終的にベトナムに進出したいニーズと社長のニーズが合致したため、うちのスタッフをベトナムに送ることになりました。その際に、ベトナムで地盤を固める準備をさせてもらうというスタイルで2016年4月からベトナムでPGTホールディングス社員として働いています。

ベトナムでのお仕事

Q.現在のお仕事について教えていただけますか?

主に不動産紹介をしているのですが、人事から総務のようなことまで会計以外のことは、ありとあらゆることをしています。PGTホールディングの主な軸は、3棟のホテルの経営です。しかしその他には、不動産の紹介や人材のマッチングなど幅広い事業を展開しております。

Q.以前の仕事で得たスキルは現在の仕事で生かされていますか?

あの時のあの経験が生かせているということはないですが、ベトナムに出てきたこと自体が、今までの経験で得た図太さのおかげだと思います。元々引っ込み思案な性格なので、もし、大学生の自分のままだったら、仕事どころか観光でも海外には来ていなかったと思います。けれど、日本で10年間仕事したことによって、身についた図太さが、私を海外に来させてくれたのだと思います。だから、直接的にはありませんが、間接的には生かせていると思います。

作業をする島袋さん

作業をする島袋さん

Q.日本、カンボジア、ベトナムと仕事環境が全く異なる中で、仕事観の変化はありましたか?

変化とは少し違うかもしれないのですが、ベトナムでも、カンボジアでも共通して言われたのが、「日本人の決断の遅さ」です。カンボジア大学に営業をした時、日本人教授に「日本は今頃進出してきているの?」と言われました。韓国や中国は何年も前から来ていると聞き、乗り遅れているなあと実感しました。ビジネス(特に人材と不動産)のスピードについてはよく言われます。韓国人のオーナーは現物すら見ないで買われることが多いですが日本人だと、図面を見て、現地に行って、話し合う長期的スパンがあります。彼らにとっては、迷っている間に売れてしまうということが一番リスクだと考えているようです。このスピード感の格差がある中で、私たち日本人は競争に勝てるのかということを常に思っていますね。

Q.ベトナムの魅力はどこだと思われますか?

日に日に発展しているのが身近に感じることができるということですかね。その成長を感じながら仕事できるというのは私にとっても刺激になりますね。

Q.日本に帰りたいと思うことはありますか?

私は見た目通り、食いしん坊で、やはり、日本で美味しいものを食べるとベトナムに帰りたくなくなりますよね。だから、ベトナムではあまり、日本の食事を考えないようにはしていますね。(笑)

海外で働くには

Q.30年後どうなっていたいと考えますか?

カンボジアでの失敗もあったので、ベトナムでは長いスパンで仕事ができたらいいなとは思います。カンボジアの時は、私に覚悟がなく、すぐ日本に帰れるだろうという気持ちでしか取り組んでいなかったので、うまくいかなかったのだと思っています。現在は、予備調査という形でベトナムに来ているので、今回は言い訳せずに全力で長くしたいと思っています。だから、30年後もベトナムに居たいですね!

Q.最後にベトナムで働きたいと考えている日本人の方にアドバイスをお願いします!

若い方に限った話ではありませんが、もしも「海外に興味はあるけど言葉が話せなくて」とか「英語が話せるようになったらいつか海外に出てみたい」とか考えている方がいたら、それは順番が逆です。是非、先に海外に出て、ご自身の勉強不足を痛感することもしくは、その新鮮さ・面白さ・非日常感を体感して下さい。どちらも必ず、今後の皆さんのモチベーションの源泉として大きなウエイトを占めてくれることでしょう。 『海外での仕事の方が日本での仕事よりも凄い』なんて事はもちろんありません。『海外の中で今、ベトナムが一番アツい』とか言うつもりもありません。ただ、日本しか知らないというのは非常にもったいない事です。この”もったいなさ”に比べれば、言葉の壁なんてものは余りにも軽いものです。迷っている方は、言葉を言い訳なんかにせずに、是非 新しい”世界”に踏み出して欲しいと思います。

取材を終えて

人前で話すことは苦手だとおっしゃっていましたが、非常に気さくにお話ししてくださいましたし、仕事に対する熱い思いが伝わってきました。
準備だけではなくスピードも社会で生きていくには必要な要素であるのだと改めて感じ、ました。
お忙しい中インタビューにご協力頂きありがとうございました!

取材:8月31日 高山木実(JAC Recruitment Vietnamインターンシップ生)

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ライター情報

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JAC Recruitment Vietnam

JAC Recruitmentは1975年に英国ロンドンでスタートした人材紹介会社。JAC Recruitment Vietnamは2013年6月にホーチミンに設立、2015年7月にはハノイに進出。英国・アジア11カ国地域に広がる独自のグローバルネットワークと、東南アジアNo.1のノウハウを活かし、経験豊富なコンサルタントがベトナムにおける日本人の転職活動をサポートしています。ベトナムへの就職・転職をお考えの方はお気軽にご相談ください。ウェブサイト ブログ

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