ベトナム・ハノイで働く日本人~ L’arome 岡部哲也さん~
更新日:2016年8月15日 (取材日:2016年7月29日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
今回はベトナム・ハノイにてL’aromeというアロマテラピーサロンの代表を務められている岡部さんにお話を伺いました。ハノイにてナチュラル志向の健康的な生活を提案する様々な活動を行っており、7月からはリンランで本格派フットリフレクソロジーのお店をオープンされました。そんな岡部さんのインタビューをぜひご覧ください。
目次
Q まずはご経歴を教えてください。
まず大学を卒業し、そのまま北京語留学のため台湾に行きました。留学後は日本に戻りベンチャーで働きました。2008年くらいからは、知人の繋がりもありハノイ、シンガポールと海外で仕事をしていました。実はそのとき体調を崩してしまったことがきっかけとなり、マッサージや指圧など健康関連の勉強をし、この分野の仕事に従事することを決意しました。そしてハノイに戻り「L’arome」という自然志向の健康生活を提案するお店をオープンしました。「ハノイの生活を多様にとんだ豊かな生活に」をコンセプトにし、オリジナルブレンドの精油の販売、アロマテラピー講座、アロマ石けん教室、ヨガクラス、有機野菜の販売、指圧、リフレクソロジーなど、様々なアプローチを行っています。
Q 現在は具体的にどの様なことをされているんですか?
現在は、ハノイのホータイとリンランの2拠点にお店があります。
ホータイのお店の1階ではアロマ石鹸やバスソルト、スプレーなどを一緒に作っていく教室を開催したり、アロマテラピー講座、毎週水曜日にはオーガニック野菜の直売会もしています。2階はスタジオになっていて、ヨガやピラティスのクラスも行っています。
アロマテラピーとは、精油(エッセンシャルオイル)という植物のエキスを使って、漢方のようなことをやろうとしているんです。今日も石鹸クラスがあったんですが、まず期待している効果をヒアリングします。例えば、香りは何で、肌の保湿に良いものを作りたいとすれば、「そういった効果のあるものを、こんな割合で使いましょう。」と提案し一緒に作っていくようなことをしています。
リンランの店舗は7月からオープンしたのですが、主にフットリフレクソロジーを行っています。精油を使いながら、足裏をメインに各器官や内臓に繋がる反射区を刺激していきます。分かりやすく言うならば、足つぼマッサージのようなものです。
女性のお客様に多くいらして頂いているので、女性仕様の店になっています。内装や衛生面にはこだわっていて、例えば施術の際のフットバスに必ずビニール袋を付けています。また使用しているアロマオイルは人工のものではなく、天然のエッセンシャルオイルを使っているので、足のむくみに最適で、普段からヒールを履くことの多い働く女性にもお勧めです。
Q なぜハノイでお店を構えられたんですか?
この国の雰囲気が一番の理由ですね。ベトナムは国民の平均年齢も非常に若くて、資本は無くとも、好奇心や体力が有り余っていて、幸せそうな顔をしている人が多いんです。そういう人たちといる方が、僕自身もパワーをもらえて良いですよね。最近あった幸福度の調査で、ベトナムは世界4位になっていましたが、実際にみんな自由で幸せそうです。
一方、日本は労働人口が減っているし、いろんなしがらみがあり、エネルギー溢れる人たちが少なくなっている気がします。またハノイでは1度、働いたことがあったので知り合いがいたり、土地勘があったことも大きかったです
ですので、店舗の場所に関しては、非常に時間をかけて決めました。閑静でありながら、市内の様々な方面からアクセスがよく、湖の目の前で落ち着いた雰囲気があるところを探しました。集中してやるときはやるし、リラックスしてゆっくり湖を眺める時間も大事にしています。
Q べトナムで働いてみていかがですか?
ベトナムの良いところは、まず他のアジアの国々と比べても圧倒的に治安がいいことです。また食事に関しても、ベトナム料理は基本的に薄味なので日本人の口に合いやすいと思います。衛生環境に関しても周辺諸国よりも断然いいし、ライフコストも非常に安いし、働きやすいところだと思います。
さらに、こちらにいると本当にいろいろな人に会うことが出来ます。日本人にしてもいろんな土地から様々な人が集まっているし、少し手を伸ばせば、アジア圏や欧米の外国人にもたくさん会うことが出来るのは良かったことだと思います。
逆に大変だったことで言うと、当然ですが日本とは違うので、想定外のことが日常的に起こります。そこでスタッフにどれだけ根気良く向き合って、言い続けられるかは、本当に大事にしています。僕がなあなあになってしまうことでクオリティが下がってしまったら、僕が存在してる意味が無くなってしまうので、非常に体力を使いますが、何度も繰り返し伝えるようにしています。
Q この先の目標を教えてください!
僕がこの場にいなくても今のクオリティを維持して、店舗を運営していけるようにしていきたいですね。
個人1人で頑張って事業を回していくのもいいのですが、ベトナムという国で働かせてもらっている以上は、ベトナム人スタッフが今以上に成長し、ベトナム人にお金を稼いでもらうことが本当の意味での還元になると思っています。
Q インタビューを終えて
想定外のことが起こっても、スタッフの方に根気良く何度も何度も向き合われていることが非常に印象的でした。
また、リンランの店舗にお邪魔し、フットリフレクソロジーを体験したのですが、施術直後から体がポカポカし、足が軽くなっているのがよく分かり、非常に気持ちよかったです。
岡部さん、お忙しい中お話を聞かせていただきありがとうございました。
取材2016年7月29 日 齊藤陸(JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)