ベトナム・ホーチミンで働く日本人~JAC Recruitment Vietnam 嶋田徹也さん~
更新日:2017年4月26日 (取材日:2017年4月14日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
現在、日本の某物流業界で働いている嶋田徹也さん。会社の海外研修制度の一期生としてJAC Recruitment Vietnam に三週間社会人インターンとして参加されています。今回は三週間のインターンが終わって得られた経験や今後の目標についてお伺いしました。
会社の研修制度1期生としてベトナムへ
日本でのお仕事の内容とやりがいを教えてもらえますか?
これまで物流関係の仕事に携わっており、運ぶためのスペースを管理する仕事や実際の作業の流れを管理する仕事を経験しました。今現在は働く方たちの人事の仕事を行っています。物流の仕事は普段普通に過ごしていると目に見えにくいかと思いますが、配送する荷物を通じて新しいビジネスの動きや経済の変化をダイナミックに感じることができ、また新しいビジネスを生み出すことに貢献しているということに面白さややりがいを感じます。
なぜベトナムに社会人インターンとしていらっしゃったのでしょうか?
今までにも出張で様々な国に行ったことがありました。ただ、他業種の会社に社会人インターンとして行くのは初めてです。私の会社がこうしたプログラムを取り入れたのは今回が初めてで、その一期生として約20人が東南アジアの国々に派遣されました。どこの国でどのような業種の会社にインターンに行くかはある程度希望できるのですが、私自身はその中でこれまで見たことがなく、また面白そうなイメージがある国に行きたいと思いベトナムを希望しました。
ベトナムに来る前と来てからの印象はどのように変わりましたか?
私は今回初めてベトナムに来ました。以前からこの国に強い興味・関心を持っていたわけではなかったので、まだ笠を被っている人やバイクが多く、その一方で高い建物や舗装された道路はあまり無いのだろうというようなイメージを持っていました。しかし、実際にホーチミンに来てみるとすごく都会ですし、衛生状態や治安も悪くなく普通に過ごせる環境だと思いました。
ベトナムではどのような業務をされているのですか?
私は3週間という短い期間ということもあり、会社から明確なミッションを与えられていたわけではなく、自分なりに海外の仕事、異文化を体験してくるというのが今回の目的でした。
その中で自分自身としては、「日系企業はどのように現地のナショナルスタッフを採用し、彼らのモチベーション維持・向上させて定着を図っているのかを学ぶ」という点をより具体的な目標として捉え、様々な日系企業さまにインタビューをして回りました。
ベトナムに来たことで得られた経験
各企業へのインタビューを通して日本とベトナムではどのような採用の違いがありましたか?
各企業の方々がよく仰っていたのは、面接では家族のことについて質問するという点です。日本では求職者の人格などを見極めるためにご家族のことを聞くということはあまり無いのではと認識していますが、ベトナムではご家族を大切にするという文化があり、家族のことを質問することでその方の人となりや協調性を判断し、自社に合う人財かどうかを見極めておられるというのが印象的でした。
ベトナムで働く人の特徴や共通点などの気づきはありましたか?
そうですね、まず日本の方については日々成長し続けるベトナムでその成長の一員としてアグレッシブに行動している方や、ベトナムだからできるチャレンジに対して時にはスリルを感じながら自分の夢や目標にむかって目を輝かせながら働いている人が多いと感じましたね。
また、ベトナムの企業を見て思ったことは女性の活躍が素晴らしいという点です。私は物流業界で働いているということもあり、日本だけでなく他の国でもまるで男子校ということもたまにあるので(笑)、生き生きと明るく働いている女性がベトナム社会とその経済成長を支えている点が印象的でした。
3週間の業務と通して嶋田さん自身が変わったことと得られたことはありますか?
変わった点としては、いろんな事に興味を持つということが改めて大切だな、楽しいなと感じるようになりました。日本にいて職歴が長くなることに伴って専門性が高まるにつれて、徐々に他のことに対する関心が薄れてしまっているような感覚があって、今回のベトナムでの業務を通して好奇心を取り戻せたように感じます。
得られたことは、自分が感じたこと、やってみたいことを相談し合える人脈ができたことです。滞在中には日本人の方と会うことのみならず、自社のナショナルスタッフとローカル企業のベトナム人の方との会食に参加する機会もありました。その場ではこれまではゆっくり話す機会の無かったスタッフとも話すことができ、彼らが会社や組織の現状をどう思っているのかを理解し合った上で、次はこういうことに挑戦したいねと意見を出し合いました。こうしたエピソードからもより良い人脈を築くことができたと感じます。
日本に帰国後の目標
今回の経験をどのように日本で活かそうと考えていますか?
自社がこのプログラムを導入したことには若年層が海外に行く機会が減少しているという背景があり、今回は約20人がこのプログラムに参加しました。ですが、まだまだ海外を経験していない社員が多数おり、彼ら彼女たちにベトナムの良さや異業種に飛び込むことで受けられる刺激がいかに貴重であるかを伝えたいですね。また、私は人事を担当しているのでこうしたプログラムが会社として今後も継続できるようにすることや、海外に飛び込んでいく人材育成やそのための機会を作ることにも貢献していきたいと思います。
今後挑戦したいことを仕事面と私生活面で教えていただけますか?
仕事面では、若い日本人スタッフを引き続き海外に送り出していきたいですし、また研修や長期派遣で海外スタッフを日本に呼ぶ機会を拡大し、且つそれらの取り組みを円滑に進めることに貢献していきたいです。
私生活面のこととしては、これまではベトナムに対して旅行で訪れたいと思うほどの興味は無かったのですが、今回の経験を通してベトナムの良さを多く知ることができました。ですので、今後はあまり興味がなかった東南アジアの国々を訪れてその魅力を発見していきたいと思います。
キャリア選択前の学生へのアドバイスを一言お願いします。
私自身も日本で面接官を担当することがありますが、自身の経験から言えることはとにかく「自分らしく」して頂きたいということです。無理をして行きたい会社に合わせて自分を見せる必要はなくて、自分らしく楽しく健康的に働けることが大切だと思います。そのためには自分のキャラクターをよく考えて、自分に合ったキャリアを探すことに重きを置いてもらいたいと考えます。もちろん自分に足りないことを補うためや良いところを伸ばすための努力は大切です。ですが、給料が良いからといって性格に合わないところに無理して入るというようなことは避けた方がいいと思います。
ベトナムで働く事に興味のある方に一言お願いします。
日本に比べると個人の裁量が大きく、また仕事の幅が広いと感じました。日本ではある一端しか担わないということもしばしばあるので、それが物足りない人や何かを成し遂げたくてモヤモヤしている方はベトナムに飛び込んでみるといいと思います。こちらにはJAC Recruitmentさんという皆さんを力強くサポートしてくださる会社もありますので!
インタビューの感想
同じインターン先で短い間でしたが大変お世話になった嶋田さん。とても優しくて、丁寧な言葉遣いと完璧な気配りのできる方で、社会人の偉大さを感じました。インタビューの中で「相手と相手の国を知る姿勢と思いやりが大切」と仰っており、ベトナム生活が始まったばかりの私にとって今後の生活の鍵になる一言になりました。
お忙しい中、お時間を割いていただいた嶋田さんに感謝申し上げます。
取材:4月14日 加藤 真友 (JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)