ベトナム・ホーチミンで働く日本人~JAC Recruitment Vietnam 社会人インターン 村田吉和さん~
更新日:2016年11月30日 (取材日:2016年11月1日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
現在、日本のメディア関係の企業で働いている村田吉和さん。今年から始まった会社の海外研修制度で、JAC Recruitment Vietnamに1ヶ月社会人インターンとして参加されています。今回は2週間経って日本との働き方の違いや社会人インターンとしてベトナムで働くことについて、今感じていることをお伺いしました。
会社から選ばれてベトナムへ
日本ではどのようなお仕事をされているのですか?
主に、営業として会社の運営資金確保のために、施策の企画推進やマネジメントを行っています。その資金で事業運営やコンテンツ作成を行っている会社なので、その制度や仕組みをより多くの方々に理解していただくための活動をしています。
なぜベトナムにいらっしゃったのでしょうか?
今年から会社が始めた「海外研修制度」で、選ばれて派遣されてきました。この制度の存在も知らずに突然「海外で1ヶ月研修に行ってきてくれ」と伝えられたので、驚きました (笑)。でも、もともと海外には興味を持っていたのと、日本とは違う環境で学べる良い機会だと思って参加を決めました。国や業種については自分で選ぶことができたのですが、最も日本とは異なる環境はどこかと考える中で行き先はベトナムに決めました。
実際にベトナムに来てみてどのような印象ですか?
私はベトナムに来たことはなかったのですが、ホーチミンは思っていたよりも都会で衝撃を受けました。道路も舗装されていてビルが立ち並び、来る前に想像していた「発展途上」のイメージとはかなり異なります。しかし、街を少し歩いてみると歩道は整備されていなかったり、路上でローカルの屋台がたくさんあったり、道端で人が寝ていたりと自由な雰囲気もあり、日本では考えられないことも多くとてもおもしろいなと感じています。
JAC Recruitment Vietnamで社会人インターン
JAC Recruitment Vietnamにインターン先を決めたきっかけはありますか?
1ヶ月間という短い期間で、どのようにしたら最大限吸収できるのかと考えたときに「たくさんの人と出会う」ということが思い浮かびました。今の会社では他の業界の方とお会いすることは稀なので、人材紹介の会社で様々な業界の方、キャリアの方と会えるのではないかと考えました。また、代表の加藤さんと近いところで仕事ができるということも魅力でした。
現在はどのような業務をされているのですか?
現在は、代表の加藤さんに同行して転職を希望されている候補者の方にお話を聞くことやベトナムで働いている様々な業界の方にお会いして、何をされているか、なぜベトナムで働いているのか、人材紹介業界についてインタビューをしています。多くの人に会うということで、事前に日本で1年間使う分の名刺を準備したのですが、1週間で全部配りきってしまいました(笑)。なので、急遽、日本から追加で名刺を送ってもらいました。
-1年分の名刺を1週間で配りきったんですか。すごいですね。
様々な方に会われているということで、ベトナムで働いている方に共通している特徴や気づいたことはありますか?
日系企業でベトナムに駐在されている方もですが、ベトナムで若くして起業された方々にも多くお会いします。そのなかで、私が一番感じたことは、皆さんいきいきと仕事をされているという点です。ベトナムという成長市場で働いているということもあると思いますが、日本で感じるようなしがらみが少なく、「出る杭で良い」という雰囲気があります。
また、こちらで働いている方々は、「今を生きている」ことを大切にされているように感じました。日本は安定しているので、ある程度未来のことを考えて、「先を生きている」人が多いかと思います。どちらが良い、悪いということはないのですが、日本の企業に勤める私にとって、そのような生き方は少しうらやましく感じています。そして、こちらで働いている日本人の方は、「日本・日本人」としての価値について意識している方が多いです。日本人として海外で勝負しているという意識が強く、日本人の凄さを感じました。
JAC Recruitment Vietnamでは、日本人社員だけではなく多くのベトナム人社員の方がいます。ベトナムの方々と働くことで何か気づいたことはありますか?
ベトナム人社員の方々は本当に親切で、温かく職場に迎え入れてくれました。JACは女性の方が多く、皆さん楽しそうに仕事をしています。頭が良く、優しく、フレンドリーな彼女たちのお陰で自分もすぐに馴染むことができました。日本で自分のように外国人がインターンをするときに、同じような雰囲気になるかといったらなかなか難しいと思うので、驚きつつもとても感謝しています。また、ベトナム人社員は、働くことも重要と考えていますが、家族や友人とのつながりを最も大切に考えているように感じます。とても素敵な考え方なので、見習いたいですね。
2週間を振り返って
これまでの2週間のインターンを通して何か変わったことはありますか?
自分が大きく変わるというよりは、様々なところで少しずつ考え方が変わっているように感じています。多くの人に会うことや日々の生活の中で、日本で培った自分の常識や当たり前が、実は当たり前ではないということに気づけました。また、ベトナムでは様々な場面で思っていないことが起こるので、「なぜ?」ではなく「まあ、いっか」と自然に物事を受け入れることができる環境だと感じています。さらに、JACでは社長と社員との距離が近く、多種多様な人の考え方に触れることができるので、自分の考え方を広げるチャンスがとても多いです。このような経験を通して日本にいるときに自分の仕事に対してモヤモヤしていたものが少しずつ晴れてきました。
日本に帰ってどのようにこの経験を活かそうと考えていますか?
まずは、仕事に対する姿勢です。ベトナムで働いている方々の「先を生きている」のではなく、「今を生きている」という姿勢から、常識やしがらみに捉われず、自分から変えていこうとする意識を持って仕事に向かおうと思っています。生活面では、家族とのつながりや、友人とのつながりを大切にするという、当たり前ですが日本にいると見落としがちなことも意識していきたいです。
ベトナムで働くことに興味がある方々に一言お願いします。
2週間こちらで多くの方とお会いして、ベトナムで働いている日本人の方々は「日本人」としての信念・プライドを持って、今を生きている方ばかりです。日本人にとって決して楽ではない環境なので、日本が嫌だったり、逃げたくて来る所ではないと感じています。でも、日本の会社で悩んでいるくらいなら、一度ベトナムに出てきて、自分の世界を広げることも面白いのではないかと思います。きっと「答えは一つではない」ことがわかるはずです。今は学生の方が元気にインターンをされていることが多いですが、社会人にこそインターン経験をおすすめします。
インタビューの感想
ベトナムでのインターンといえば、ほとんどが大学生という中で、社会人インターンとしてお話してくださった村田さん。日本で働いている村田さんだから感じる日本の良さ、ベトナムの良さをお伺いできて、まだ社会に出ていない私(白戸)にとっても貴重なお話でした。会社から選ばれてきており、大変優秀な方で、お仕事にも真摯に向き合っていらっしゃる村田さんですが、気さくにお話してくださいました。
お忙しい中、お時間を割いていただいた村田さんに感謝申し上げます。
取材:11月1日 白戸 崇 (JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)