ベトナム・ホーチミンで働く日本人~IT関連会社 竹内克仁さん~
更新日:2017年11月21日 (取材日:2017年9月5日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam
IT関係の会社にお勤めの竹内克仁さんにインタビューさせて頂きました。今まで海外転職やベトナム国内での転職を経験されており、とても興味深い経歴について様々なお話を伺ってきました。
目次
学生時代のコンピューター普及
現在はどのようなお仕事をされていますか。
私は現在IT系の会社に勤めており、仕事は日系企業から頂いており、経営企画や営業企画のうち、ベトナムに関わる仕事のサポートや一部のプロジェクトマネジメントをさせて頂いております。
過去の経歴について教えてください。
文系の大学を卒業した後、就職活動などをしておらず、漠然と海外に行きたいという思いが生まれ、文化人類学を学べば海外に行けると思い、大学院に進みました。ちょうど大学時代がインターネット黎明期で、学生の間にベンチャー企業の立ち上げに参加しました。始めてみると気がつけば10年程続けておりましたが、撤退しました。それからIT系の専門学校で教師を経験し、三年前に友人の紹介でベトナム支店の支社長というような形で行く事になりました。しかし、その会社も1年ほどで撤退となり、転職を考えたのですが、ベトナムが気に入っていたのでベトナム国内で転職活動をして現在に至ります。
IT関係に進まれたきっかけは何ですか。
私たちのように70年代世代に共通する経験ですが、子供の頃にBASICブーム(プログラミング言語の1つ)があり、コンピュータやプログラミングに関心、興味がありました。また高校時代に梅棹忠夫の「知的生産の技術」という本を読んで、情報の分類という分野に興味を持っていました。大学時代にはインターネットが普及し始めた時期だったので、文系学生でコンピュータに知識があるということが重宝されました。同期の卒業生は殆ど金融か、IT関係に就職したという事も有り、時代の流れに乗ったということでしょうか。
視野が広がるきっかけとなったベトナム
ベトナムに住んで良かったことは何ですか。
ベトナムの生活スタイルや気候が私には向いていたようで住んでいても快適に感じます。また、自分の業界やキャリアに行き詰まりを感じており、それは自分自身の視野の狭さが原因であると認知しておりましたが、日本国内で変わらぬ環境の中にいることでなかなか改まらなかったので、日本以外の国と比較することで、視野が格段に広がりました。そのおかげか、社会人になると同年代の同業種以外の友人は作りにくくなるのですが、海外では日本人であるというだけで仲間意識が芽生え、ある程度親しくなることができるので自分の所属するIT関係以外の友人が沢山でき、更に視野を広げることができたのが良かったです。
ベトナムの魅力について教えてください。
まず、南国に位置するベトナムのホーチミンは雨季と乾季があるものの、1年を通して暖かい気候であること。それに日本と比べた時に物価が安いことも魅力の1つです。経済成長を肌身で感じることができるのも日本では体験出来ない事だと思います。また、内面的な部分で見ると、ベトナムはアジア圏にあり、仏教徒が大多数で、日本と共通点もあれば、言語や文化、慣習が日本と違うところもあるのが面白いですね。
考えるより先に行動を
ベトナムに来る際に不安だったことはありますか。
やはり言語について不安でした。英語は得意ではありませんでしたし、当時はベトナム語も話せなかったです。また、ベトナムという異国の地で働くことで社会的に孤立してしまうのではないかという不安もありました。しかし、実際ベトナムで働いてみると、大学受験を経験したことがある程度なら英語はどうにかなりましたし、ベトナムに来たほうが多岐に渡った友人が出来たくらいでしたので問題ありませんでした。
今後ベトナムで働きたいと考えている方にメッセージをお願いします。
なるべく年齢が若いうちに海外で働くことを経験したほうがいいと思いますが、歳を取ってから経験してもまた違った考えや経験ができると思います。私は運良くベトナムが肌に合いましたが、どうしても合わない方もいて、それは運であると思うので仕方がないです。事前に把握できることでもなく、根性論や精神論で解決しようとするのはよくないと思います。考え過ぎずに海外に来てから生活していけそうか、仕事を続けられるかじっくり考えてから、合わなければ気軽に撤退するくらいの考え方のほうがいいと思います。ベトナムが合うか、合わないかは年齢とは関係ないように思うので、是非挑戦してみて欲しいです。
インタビューの感想
大学在学中からIT系に興味をお持ちになって業種は一筋で長年の経験をお持ちですが、海外転職やベトナム国内の転職などあらゆるキャリア経験をされていて、これからの人生選択の際に視野が広がりそうなお話を沢山聞かしていただきました。ベトナム社会についてしっかりと芯のある考え方をお持ちで勉強になることを吸収することができました。
お忙しい中、お時間を割いていただいた竹内様に感謝申し上げます。
取材:9月5日 中本綾香、来栖詩織、氏家久美子(JAC Recruitment Vietnamインターンシップ生)