ベトナム・ホーチミンで働く日本人~Elematec Vietnam 金岡大剛さん~

ベトナム・ホーチミンで働く日本人~Elematec Vietnam 金岡大剛さん~

更新日:2017年8月2日 (取材日:2017年7月7日) / ライター: JAC Recruitment Vietnam

18年間勤めていたNTTドコモを退職し、ベトナムへ渡越された金岡大剛さん。現在は電材商社Elematec Vietnamで勤務されています。40歳手前でベトナムに来ることを決意した理由から、人生で大切なことを教えてくれたラグビーの話まで様々なお話をお伺いしました。

Elematec Vietnam 金岡大剛さん

Elematec Vietnam 金岡大剛さん

大企業に勤務したけれどなぜか夢は無かった

今までの経歴について簡単に教えてください。

中学校からラグビーを初め、高校では全国高校ラグビー選手権に出場、大学は関東学院大学で全国大学選手権で優勝を経験、NTT西日本へはラグビー推薦で入社し、その後NTTドコモラグビー部で30歳まで社会人プレイヤーとして活動をしていた、まさにラグビー漬けの人生でした。
NTT西日本、NTTドコモでは長年営業をしており、その後は販売戦略企画をしていました。2年前にベトナムへ渡越を決断し、初めは人材紹介会社で約1年働いた後に、ご縁が有り今の会社で働いています。

長年勤めていた会社を辞める理由は何だったんですか?

当時の会社は、仕事も充実しており、給料も福利厚生も本当にいい会社でした。ただ、なぜか夢は持てなかったんです。
大学時代のラグビー部の同級生は、日本代表として活躍していたり、親の家業を継いだり、世界や日本で活躍してる人が居て、久しぶりに会うと、受ける刺激が全然違うんですよね。
自分は50歳になっても変わらない内容の仕事をして、本当にそれでいいのか、と自分への危機感を持っていました。
その中で、軽い気持ちで転職活動を初めたらハノイにある会社にオファーを頂いて、結局その会社には行かなかったんですが、その一件で転職がより現実的に考えられるようになり本格的に転職活動を始めました。

海外就職をしようと思った理由はなんですか?

日本に対しての危機感です。人口は減って、国の借金はどんどん増えて、この先日本に未来は無いだろうと。
それ以外に、日本人が英語を話せたらもっと世界が広がるだろうと思い、英語の勉強を始めていたので、英語を使う仕事がしたいということもあり、日本国内での転職は考えていませんでした。
ベトナムに決めた理由は、海外での転職活動を通してホーチミンに来た時に、想像よりも都会で天候も治安も良く、ベトナムって良いな、と思いその後はベトナムにフォーカスして転職先を探していました。

社員のみなさんと

社員のみなさんと

わからない恐怖、危機感を乗り越えていく

Elematec Vietnamに就職した理由はなんですか?

現在の会社に就職した理由はご縁です。転職活動をしている時に、初めは外資系物流企業からオファーを頂いていたのですが、別の人材会社からElematec Vietnamを紹介して頂いたので面接に行きました。すると、社長がサイゴンラグビー部の知り合いの同郷の恩師らしく、話していて波長がとても合い、また今の上司である所長が面接をしたその翌日に口頭でオファーを出して下さって、素敵なご縁だと思い入社を決めました。

商社への興味は以前からあったのですか?

貿易関係の仕事への興味はありました。父親が自営業だからか、商売に対する関心は強く持っていました。今の時代、日本の中だけで商売が出来るとは思っていないので、貿易の知識は欲しいと転職前から思っていました。転職活動中に商社も受けたのですが、全て落ちてしまいました。けれど、今の会社が当時落ちた豊田通商の子会社で、人生何が有るかわからないと感じています。

今まで経験した事の無い業界で働くことへの不安はないのですか?

もちろん、わからないことだらけで不安ばかりです。わからないことは恐怖ですからね。だけど、同様に面白い事も沢山あります。今までは電波や人材と効果が目に見えにくいものを販売していたので、今の会社では自分たちが販売している商品が、どのような工程で使用されてその結果何に変化するのかが見えるのは、自分が何に携わっているのかという実感が湧くので楽しいですね。

ベトナムに来てから、以前抱いていた危機感はどのように変化しましたか?

もちろん、今でも自分への危機感はあります。けれど、日本で抱いていた危機感とは違います。
私が「危機感」という言葉を意識する理由は、早くに亡くなった父親の存在が大きいです。戦後の時代を生きた父親は、経営が傾いている自分のお店からの逃げ道がわからずそのまま病気で倒れてしまいました。
それを側で見ていたからか、私は何があっても生き延びれる術を手に入れたいんです。
日本に居た時は、もし日本が駄目になった時どうしようなどを悶々と考えているだけでしたが、海外に出ることで世界や価値観は大きく広がり、日本国内では見えていなかった新しい視点が見えるようになりました。
また、今私はBBT大学の学生をしています。オンライン大学なので世界中にいる人と議論が出来て、その土地に居るから知れる世界の情報や知識、価値観を得られるので、わからない危機感というのが無くなりました。

サイゴンラグビー

サイゴンラグビー

今できることを一生懸命する

将来に悩む若者にアドバイスをお願いします。

よく聞く内容かもしれませんが、3つの事が大切だと思っています。
1つ目は「人に会うこと」。特に自分より上の世代の人に会うことで、新しい視点や価値観を吸収することが大切です。
2つ目は「本を読むこと」。知識を貯めることは、後になって生きます。私はビジネス書を読むのですが、その中で偉大な経営者などの日常の習慣などを真似るようにしています。
3つ目は「旅に出ること」。日本を出ることで、芽生えてくるアイデンティティであったり、言葉の大切さがわかったり、体感することで学べることが沢山有るからです。

将来の夢はなんですか?

いつかの夢としては、大学時代に合宿で行った際に好きになったニュージーランドに移住することです。
直近の夢としては、ホーチミンの日本人学校のお子さんたちを対象にキッズラグビー教室を開きたいと思っています。私の同期世代のラグビー選手がチャリティーで東南アジアにラグビーを教えに行っていて、ホーチミンはまだ呼べるだけの体制が整っていないので、2019年のラグビーワールドカップまでには呼べるようにしたいです。

インタビューの感想

サイゴンラグビー部で知り合った金岡さん。将来何がしたいのかわかりません。と、相談した際に、「1つ言えることは、今出来ることをとにかく一生懸命すること。それは必ず今後の人生に繋がってくるから」と、アドバイスを下さったのが深く胸に残りました。異国の地で、大好きなラグビーがきっかけてこの様に素敵なつながりが沢山増えたことを幸せに思います。

お忙しい中、お時間を割いて頂いた金岡さんに感謝申し上げます。

取材日:7月7日加藤真友(JAC Recruitment Vietnamインターンシップ生)

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ライター情報

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JAC Recruitment Vietnam

JAC Recruitmentは1975年に英国ロンドンでスタートした人材紹介会社。JAC Recruitment Vietnamは2013年6月にホーチミンに設立、2015年7月にはハノイに進出。英国・アジア11カ国地域に広がる独自のグローバルネットワークと、東南アジアNo.1のノウハウを活かし、経験豊富なコンサルタントがベトナムにおける日本人の転職活動をサポートしています。ベトナムへの就職・転職をお考えの方はお気軽にご相談ください。ウェブサイト ブログ

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