メコンデルタの街チャウドックでイスラム教徒のチャム族と水上生活集落を巡るクルーズ
更新日:2015年12月23日 (取材日:2015年1月6日) / ライター: aki
メコンデルタのカンボジア国境に位置する河川港湾都市チャウドック。ここにはメコン川の水上で暮らす方々や、イスラム教を信仰するチャム族も暮らしており、ボートでそれらの集落を訪れることができます。メコン川を進んで彼らの集落を見に行ってみましょう。
チャウドック市のリバーサイドから出港
ボートクルーズはチャウドックのリバーサイドから乗ることができます。
この魚のオブジェ付近に客船ターミナルがある他、観光客とわかるとボートクルーズに誘って来ます。
クルーズ料金は交渉制ですが、2,3人の小さな船で一隻20万ドンで乗ることができました。この手漕ぎの船に乗って、ゆっくりメコン川を進みます。
途中現地の方々が船で移動しているところや、漁をしているところを見ることができます。彼らはまさにこの川が生活の拠点なのでしょう。
水上生活集落を訪ねる
しばらくすると水上生活者の集落が見えてきました。たくさんの家が川の上に浮いています。
この船はちょうど川に仕掛た網を引き上げているところでした。奥に見える家は完全に川の上に浮いています。
船が川の上に浮かぶ家に着きました。これらの水上建築はそれぞれが独立して浮いているのですが、隣の家との間に橋がかかっており、近所同士歩いていくこともできます。
家には釣った魚を保管するスペースもありました。普段はとても静かなのですが、エサをばらまいて魚が跳びはねるパフォーマンスを見せてくれます。想像以上の数の魚が一斉にエサを目当てに飛び跳ねるので驚きます。
イスラム教を信仰するチャム族の住むダーフック村を訪ねる
水上生活者の家を出港してしばらくすると木で作られた桟橋に到着しました。
ここはチャウドック市の隣、アンフー県ダーフック村(Đa Phước, An Phú)です。ここにはイスラム教を信仰するチャム族が住んでいます。
桟橋を歩いて行くと集落がありました。イスラム教信仰がある村なので女性はヒジャブをかぶっています。
観光客が訪れるコースなのでお土産物が売られています。ベトナムのどこにでもあるものが多いのは残念です。
色とりどりの布を織っている方がいました。チャム族の伝統工芸もあるそうです。
これらの布はもちろんその場で購入が可能です。普段使いできそうなデザインのものも多く、価格もそれほど高くないのでおみやげに買って帰るのも良いでしょう。
この方は甘いお菓子を売っています。味もおいしく、安いので是非買ってみると良いでしょう。喉が渇くので飲み物も近くで買うのがおすすめです。
集落の中を通る気で出来た橋を進むと青と白が特徴背的な建物が見えてきました。
この美しい建物はエーサンモスク(Masjid Ehsan)というモスクだそうです。訪問時は一部修復工事をしていました。
モスクの裏手には墓地もありました。ベトナムの一般的な墓地とは違い、これもイスラム様式とのことです。ただ、チャム族のイスラム信仰は世界のイスラム教とはあまり繋がっておらず、この地で完結する信仰となっているそうです。
最後に、私の乗る船を漕いでくれていた青年をパチリ。船を漕ぎながら、英語で色々と案内してくれました。外国人の観光客はまだまだ少なく、ベトナム人が多いので英語を話せる漕ぎ手は少ないそうですが、私が外国人だったので英語ができる彼がアサインされたようです。
このチャウドックの風景を見ながら、1時間半の旅は終了です。
実はこのクルーズ、チャウドックのリバーサイドにある公園を偶然歩いていたら見つけて乗ってみたのであまり期待していなかったのですが、とても美しいメコン川の景色といつもと違うベトナムを垣間見ることができて大満足でした。チャウドックで時間を作って行ってみて欲しいです。
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。