「ベトナム就職って?ベトナムの労働市場の特徴」人材コンサルタントが教える海外就職事情 第1回
更新日:2014年3月6日 / ライター: 泊 和哉 - Tomari Kazuya - : JAC Recruitment Vietnam Co., Ltd.
はじめまして。JAC Recruitment Vietnam の泊(トマリ)と申します。
現在ベトナムで、エグゼクティブサーチ 兼 海外で働きたい日本人候補者のサポート全般を行なっています。これから「ベトナムで働く」をキーワードに様々なコラムを書いて、ベトナム情報を発信していきたいと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。
私がベトナムに来たのは2013年ですが、それ以前の約7年間はシンガポールで同じ仕事をしていました。ですので、シンガポールとの比較や、東南アジアの中でのベトナムの位置づけ・特徴などについても、様々な情報をお届けできればと考えています。
ベトナムで働けるの?
「ベトナムで働く」という切り口で日本に住む日本人の方とお話したとき、割と高い割合で、「ベトナムでも働けるんだ~」「お仕事あるんだ~」という反応が返ってきます。 すでに何かしらお仕事でベトナムに関わっておられる方は、もちろん現在のベトナムへのビジネス的注目度の高さはご存知だと思いますが、一般的にはまだまだ国として知名度は低く、やはり東南アジアの中では、その点はダントツにシンガポールが高いなと感じています。
ベトナムで現在、日本人を採用したいという求人は増加傾向にあり、やる気と行動力のある人にはチャンスは開かれている国です。また労働ビザについても、現在厳しくなりつつはありますが、それでも東南アジアの中ではまだ比較的取得しやすい国の一つです。 そしていくつかの点から、「初めて海外で働く」という人にはお勧めできる理由もあります。これらについては次回以降詳しくお伝えしていこうと考えています。 まずはベトナムという国とその労働市場の特徴についてお伝えします。
チャイナプラスワンの本命国
ベトナムは現在チャイナプラスワンの本命国とも言われており、日本企業の積極的な進出が続いています。理由として、べトナムはASEANの中で3番目に人口が多い国であり、現在も増え続けています。また35歳未満の人口が70%を占めるという人口ピラミッドを有する国で、そのため豊富な労働力が将来的にも期待でき、また同じ理由から消費市場としての将来性も期待されています。
2006年のベトナムのWTO加盟や各種工業団地の整備、中国一極集中に対するリスクヘッジの動きから、日本企業のベトナム進出は2006年から急激に増加しています。2012年はベトナムに対する全世界の投資のうち、日本の案件が占める割合は約50%にものぼりました。
日本人採用ニーズ
上記の通り、日系企業の積極的な進出が続いているため、現地において日本人でないと出来ない業務や、日本人的サポート・サービスを必要とするポジションで、日本人採用のニーズは増えてきております。企業としても、本社派遣で人材を送るのは大きなコストであり、また本社の人材構成上そもそも多くの人材を海外に送ることはできないというケースもあり、現地採用を希望する日本人には多くに機会が開かれています。
またこれまでの進出は製造業が中心でしたが、小売業やサービス業、ビジネスサービス業(会計事務所や弊社のような人材紹介会社など)の進出も拡大を見せており、内需を狙った営業職や、サービス強化のためのカスタマーサービス職などの求人も増加しています。さらに日系企業や日本人が急激に増えてきているため、このマーケットを狙いたい外資系企業での日本人採用も増え始めています。
ここまで読まれて、「お、ベトナム面白そうだし興味あるな。働いてみたいな」と思われた方。それでは実際にベトナムで働くにはどうすればいいのか。次回、第2回は「ベトナムで就職するには」というテーマでお届けします。
ライター情報
泊 和哉 - Tomari Kazuya - : JAC Recruitment Vietnam Co., Ltd.
大学卒業後、株式会社ジェイエイシー ジャパンに入社。日本(大阪)3年、シンガポール7年の勤務を経て2013年よりベトナムに。これまでに2000名を超える海外就職希望者との面談実績を持ち、日本人以外では主に製造業界におけるミドル~エグゼクティブ領域を担当し、幅広い国籍のご登録者への転職サポート経験あり。プライベートでは2児の父。シンガポールでの出産立会いと育児経験を持ち、現在も海外子育てをエンジョイ中。
泊 和哉 - Tomari Kazuya - : JAC Recruitment Vietnam Co., Ltd.が書いた記事をもっと読む