本当にクレイジー!ダラットにある「クレイジーハウス」ってどんなところ?
高原野菜の栽培やきれいな公園、湖で知られるベトナム人に人気の避暑地ダラットに「クレイジーハウス」という奇妙な建築物があるのをご存知でしょうか。ロシアで建築を学んだダン・ヴィエト・ガー(Đặng Việt Nga)さんによって1990年に着工し、今もなお建築が続けられています。
ダン・ヴィエト・ガー氏とクレイジーハウス
ダン・ヴィエト・ガーは幼少期を中国、ソ連で過ごし、1965年にモスクワ建築大学を卒業した建築家。元共産党書記長のチュオン・チン(Trường Chinh)の娘としても知られています。
チュオン・チンは1941年よりインドシナ共産党中央委員会書記長に就任し以来、1986年にもベトナム共産党書記長に就任するなどベトナム国家の要職を歴任。あのドイモイ政策(市場経済の導入等を決定し計画経済から市場経済への移行となった決議)を推し進めた方です。もちろんホーチミン、ハノイ等には彼の名を関した大通りがあります。
1988年のチュオン・チン氏の死後にダン・ヴィエト・ガー氏はこのクレイジーハウスの建築を決意し、1990年に建築を開始。ダラットの景観に合わないなどの意見もあり取り壊されそうになったこともありますが建築から17年経った2007年に当局より建築物としての許可を取得し、今もなお増改築が続けられています。 今では外国人を中心に年間10万人が訪れる観光スポットになっている他、建物はホテルとして一般の宿泊も受け付けています。
クレイジーハウスを歩く
クレイジーハウスはダラットの中心から車で10分ほどの位置にあります。
外から見ただけでもとっても奇妙なこの建物がクレイジーハウス。門から入るとすぐにチケット売り場があります。見学には入場券が必要で、料金は4万ドン(約200円)。ちなみに宿泊の場合は30ドル程から宿泊可能です。
建物の外に蔓のように絡みついている通路はまるでジェットコースターのよう。デザイン重視のため手すりがとても細い箇所もあり歩くとは注意が必要です。写真からも分かる通り、結構高いところに通路があります。
通路は屋根の上も越えていきます。落ちたらひとたまりもありません。高所恐怖症の方は外通路は歩けないですね。この通路、とっても細くて反対側から人が歩いてきたら広いところに移動してすれ違わなければならないほどです。実用性はあんまり考慮してなさそうです。
一部の部屋はドアが開けてあり中を覗くことができるようになっていました。宿泊客のいない部屋は公開されているのでしょうか。中に入ることはできませんでした。
こちらは竹をイメージしたような室内。すべての部屋はぞれぞれ違う題材で作られています。
こちらはまだまだ建築中。1990年着工なので、もう24年も作り続けているんですね。このクレイジーハウス、これからも常に形を変え続けていくのでしょうか。
敷地内にはお土産を販売しているお店もありました。
クレイジーハウスのスポット情報
クレイジーハウス(Crazy House)住所:3 Huỳnh Thúc Kháng, Đà Lạt
ダラットの[エンターテイメント/名所・旧跡]
ライター情報
aki
旅をするように生きていたい、そう思っていたら気づくとホーチミンにいました。本業の傍ら、ベトナム観光・生活情報ナビ、Samurai Cafe Saigonをやったりしています。ベトナム・ホーチミンから、日本とは一味違うベトナムの日常をお届けします。