ホーチミン市の暗闇レストラン「Noir -Dining in the Dark-」に行ってきました

ホーチミン市で最近人気な真っ暗なレストラン、「Noir -Dining in the Dark-」。オランダ人とベトナム人が一緒に2014年10月に始めたレストランで、他の国で見た同様のレストランに影響されてこのお店をオープンしたそうです。お店では視覚障害を持つ従業員が働いているそうです。食事するスペースは真っ暗。何も光がなく、何も見えないところで食事をすることになります。 目次1 Noir -Dining in the Dark-に到着1.1 ロビーでオーダー1.2 食事前のゲーム2 いよいよダイニングで食事 Noir -Dining in the Dark-に到着 ハイバーチュン通りのヘム(路地)の奥にNoir -Dining in the Dark-があります。フランス風のヴィラを改装したレストラン。ロゴには点字も併記されています。 ロビーでオーダー 中のロビーに入ってブリーフィング。ウエルカムドリンクをいただきながらこのレストランについての説明を聞きます。メニューはイースタン(ベトナム料理)と、ウエスタンの2種類から選べます。イースタンは48万ドン、ウエスタンは56万ドン。(サービスチャージ5%、VAT10%別) メニューには点字での説明もありました。どちらのコースもメニューの詳細については一切触れられておらず、食べてみてのお楽しみとなっています。アレルギーや食べられないものがあるかどうかもこの場で聞かれました。食事中は何も見えないので、苦手なものがある方は言っておいたほうがよいでしょう。 食事前のゲーム メニューを注文したあとはアイマスクを付けて簡単なゲーム。暗い中で積み木を元通りに直す、というゲームです。食べ始めれば意味がわかるよ、とのこと。 いよいよダイニングで食事 ロッカーに光を発する可能性のあるものすべてを預けていよいよダイニングへ。時計、携帯などは一切持ち込めません。かばんを持っていっても使えないと思いますので、全てここで預けてしまうのが良いかもしれません。 薄暗い壁にロゴが浮き出ているここが入口。従業員の方に手をかけて真っ暗闇の中を歩いて席につきます。これがもう本当に真っ暗で、一切何も見えません。手をとって机の位置、椅子の位置を教えてくれるので着席。 机の上にはグラス、スプーン、フォーク、ナプキンがあるという説明を受けて、ナプキンを膝の上に掛けるよう言われます。しばらくすると先ほど注文したドリンクが運び込まれてきます。 まずは前菜。 前菜が来た、と言ってもまさにこんな感じで真っ暗。どこに皿があるかもわかりません。スープが2つと、皿が3つあって、右上から時計回りで食べることをおすすめしてくれます。 手探りで食器の場所を確認し、フォークとスプーンを持って食事開始。これはなんだろう、といろんな想像が頭をめぐります。しばらく食べているとスタッフが来て、1個目の食事は何だったと思いますか?と聞いてきて一つづつ種明かしをしてくれます。そしてメインへ。 メインも全く見えません。4つの皿があり、それを組み合わせて食べるよう言われます。一つ一つ少しだけ何が入っているのかテイスティングしてから混ぜて食べるのですがこれがまた難しい。これもしばらくすると「答え合わせ」の時間。 そしてデザート。これも混ぜて食べるよう指示があります。ソースだけの器があったりして暗闇の中で食器を扱うのもだんだん慣れてきます。ちなみに各食器は違う形をしており、入る前にやったゲームと同じようにトレイにはめていきます。あのゲームが出来ないと、食器をトレイに戻せないかもしれません。 全部食べ終わって「答え合わせ」も済んだところでロビーに戻ります。 iPadで料理の写真を見せてもらいながら説明を聞きます。想像していたものとはかなり違うものがあったりと色々と驚きでした。この色鮮やかなものを見たほうがより美味しそうという話をしたところ、人は視覚情報に7割頼ってるからね、という話でした。 確かに、真っ暗闇で食べていると視覚情報が全くないので他の情報に頼らざるを得なく、味覚や聴覚が研ぎ澄まされるのがよくわかります。 ホーチミンにお越しの際は一度この真っ暗ダイニング、試してみてはどうでしょうか。