ホーチミン在住日本人看護師コラム⑨~女性だけじゃない!男性の更年期

ホーチミン在住日本人看護師コラム⑨~女性だけじゃない!男性の更年期

「全身の疲労感や意欲の減退、ED(勃起障害)など、これまで〝年齢のせい〟と片付けられてきた中高年男性に特有の心身の悩みが、近年「加齢男性性腺機能低下症候群:LOH(late-onset hypogonadism)症候群)」と呼ばれ、注目を集めています。

ベトナムで頑張っている男性、ストレスも多いと思います。そこで、女性だけじゃない!男性の更年期についてお話します。

LOH症候群(男性更年期障害)とは

男性更年期

男性更年期障害

男性ホルモン、テストステロンの低下です。男性ホルモンは20歳代にピークを迎えてから徐々に低下していき、加齢とともに症状が現われます。

男性ホルモンは第二次性徴を促す物質として知られますが、成人以降も、筋肉や骨の形成や、造血機能や性機能、脂質代謝など、全身のさまざまな生理的な活性を促す働きを担っています。また、脳機能や精神面にも影響があり、志向や決断力などの部分について“男らしさ”や“男らしい考え方”を構築するといわれています。一般的に男性ホルモン量が高いのは、芸術家や音楽家など、創造的な仕事、生き方をしている人たちで、60歳や70歳で高い人もいます。逆に、教師、医者、銀行員といった社会的な規範に縛られやすい職業、ハメを外すことが苦手な人たちは男性ホルモンが低いといわれています。

LOH症候群は身体的には全身の疲労感や倦怠感、性欲低下、ED(勃起障害)、不眠、肩こりなど、精神的には気力の衰え、集中力の低下、イライラ、抑うつなど、症状は多岐にわたります。しかし、一般の病院へ行っても「異常なし」。自分の体はどうなったのか。そんな方は 「LOH症候群:男性の更年期障害」を疑ってみてはどうでしょうか?LOH症候群の主な発症時期は40代半ば~50代半ばですが、早ければ30代、さらには60代や70代の方でも発症の可能性があり、誰もがかかる恐れのある身近な病気なのです。

テストステロンの減少によって引き起こされるのはLOH症候群だけではありません。男性らしい身体を維持するテストステロンの働きが弱くなることで身体機能や筋力が低下し、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、メタボリック症候群になりやすいとされており、注意が必要です。

過剰なストレスが更年期障害の引き金に

男性更年期障害の症状

男性更年期障害の症状

職場の人間関係やリストラの不安、家庭内不和、介護の負担などが引き金要因となることも少なくありません。40歳代以降は、責任の重い役職に就き、仕事のプレッシャーに苦しむ局面も増えます。年齢とともに男性ホルモンが低下するのはごく自然なプロセスですが、それに職場や生活環境の大きなストレスが加わることで、男性ホルモンや全身の生理機能や精神活動に影響を及ぼすと考えられます。なりやすいタイプとしては概して几帳面、ストレスをためやすい人といえるでしょう。外来の経験からいうと、主に身体を使う職業の人の受診は少なく、デスクワークの多い職業や管理職の方が圧倒的に多い傾向があります。

LOH症候群の症状

LOH症候群の症状

LOH症候群の症状

LOH症候群ではさまざまな症状がありますが、主に精神、身体、性機能の3つに分けることができます。

精神症状

  • うつ症状
  • 仕事がつらい
  • 集中力が続かない
  • やる気が出ない
  • 毎日が楽しくない
  • イライラするなど

身体的症状

  • 疲労感
  • 不眠症状
  • 筋肉痛
  • 肩こり
  • 頻尿
  • ほてり・のぼせ
  • 腰や手足の冷え
  • 発汗など

性機能的な症状

  • ED(勃起不全)
  • 性欲がなくなる
  • 朝立ちの回数が減少するなど

上記の症状はほんの一握りであり、LOH症候群による症状は多岐に渡りますが、これらの症状のすべてが発症するわけではありません。

これらの症状を自覚しても、単なる加齢による衰えやストレスだと考える方が多く、正しい診断が遅くなってしまうこともあるようです。「最近なぜか調子が悪い」と思っている方や上記の症状の自覚のある方は、一度「AMSスコア」で、あてはまる自覚症状をチェックしてみるのも良いかと思います。

 LOH症候群にならないために

テストステロン低下を予防するために、日常生活で以下のことに気をつけましょう。

1)バランスのとれた食事をする

食生活でぜひ取り入れたい栄養素とはテストステロンの分泌を助ける食品としては、山芋やオクラなどのネバネバ食品や、玉ねぎなどが良いとされています。中でも、山芋に多く含まれるジオスゲニンという成分は、男性ホルモンを補うのと同様の作用が期待できるとして注目されています。男性更年期障害の予防・改善のためにも、ぜひ積極的に取り入れたい成分です。肉や魚、豆類などの良質なたんぱく質も必要です。しかし、体内に溜まった脂肪は肥満、筋肉量の低下を招くことから、食べすぎは禁物。野菜や果物、海藻も合わせてバランスの良い食事をしましょう。

2)運動を取り入れ、筋肉を鍛える

筋肉を鍛えることで、テストステロンの維持が期待できます。運動でストレス解消効果に繋がります。自分に合った運動を取り入れてください。

3)ストレスの少ない生活を心がける

ストレスがかかるとテストステロンが低下するため、ストレスのない生活を心がけましょう。ストレスを自分で作らないことが大切です。

4)自分の時間を楽しみ、リラックスする

ストレスを感じて収縮した心身を、日常的にリラックスしてほぐし、ストレスを溜め込まないようにしましょう。自分の時間を有意義に使ってください。

ストレスを感じて収縮した心身を、日常的にリラックスしてほぐし、ストレスを溜め込まないようにしましょう。自分の時間を有意義に使ってください。

男性の更年期、知らない方も多いようです。この機会に、男性の更年期を知り、女性同様、楽に更年期を乗り切りましょう!
筆者が勤務するホアンカン医療センターでは医療相談を行っております。無料医療相談から予防接種、血液ガン診断など、日本人看護師が対応いたします。いつでもお気軽にお問い合わせください。

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ライター情報

Hoang Khang Medical Clinic看護師 輿石光希

Hoang Khang Medical Clinic看護師 輿石光希

1965年生まれ山梨県出身。幼少のころに全身やけどを負い入院。3度の形成手術を行い入院経験から看護師を目指す。日本大学医学部付属看護専門学校卒業後、大学病院、市立病院、法人病院勤務。その後、ジョインハンズコン株式会社を立ち上げ、コンサルタントとして独立。2015年からベトナムホーチミンのHoang Khang Medical Cliniにて日本人窓口の立ち上げと運営、看護師教育、看護大学での講師を行っている。

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