ベトナム・ホーチミンで働く日本人インタビュー~スパイスカレーカルダモン 成田樹紀さん~

ベトナム・ホーチミンで働く日本人インタビュー~スパイスカレーカルダモン 成田樹紀さん~

更新日:2015年9月29日 (取材日:2015年9月7日) / ライター: 泊 和哉 - Tomari Kazuya - : JAC Recruitment Vietnam Co., Ltd.

今回はレタントンでカレー屋さんspice curry cardamonを営む、成田樹紀さんにお話を伺ってきました。ご自身でメニューの考案をし、ルーを使わずスパイスの調合にこだわった料理を提供しているそうです。ベトナムでカレー屋を始めたのはご自身の住居スペースが広すぎて有効利用したいと思ったのが理由だとか。興味深いお話をたくさん聞いてきました。最後に、この記事を読んで初来店する方に値引きサービスまでいただきました!

スパイスカレーカルダモン

スパイスカレーカルダモン

人生わからないもので

本日はよろしくお願いいたします。ではまず、、
Q.ベトナム歴は
A.だいたい2年です

Q.ベトナムに来るまでの経緯は
A.タイのプーケットでスキューバダイビングを中心とする生活をしていましたが、思い立って、バリ、シンガポール、カンボジアへと移ります。その後ベトナムを通ってラオス、ミャンマー行こうとしたのですが、途中で疲れて滞在し、いつの間にか2年経ってしまいました。

Q.ミャンマーへ向かう目的は何だったのでしょう
A.ミャンマーに行けば、新しい未来があるんではないかという、厨二的なノリが実際のところです。その先は恥ずかしながらあまり考えてなかったです。今ではミャンマーに行った所で、そういう短絡的な人は何も得られるワケが無いと反省しています。

Q.なぜミャンマーを目的地としたのでしょうか
A.東南アジアをあまり知らなかったので、一通り旅行したいと思ったのが理由です。
ミャンマーのルビー採掘に漠然と興味があり、私は中国語ができるので、そういう日本人というのは、それなりに華僑人脈に潜り込みやすい事はカンボジアでも検証済みでした。うまくシンジゲートに潜伏してルビービジネスに関わりたいと夢想していました。

Q.ベトナムに来る前と来た後でどのような印象を受けましたか
A.ベトナムに来る前はバイクが多い国というイメージでした。来てみて、ああ、バイクが多い国だなあ。と思って、満足してしまいました。外は特に意外な事も興味も無かったので、サイゴンに数泊して、すぐにハノイからビエンチャンに向かおうと考えていました。人生は分からないものです。そもそも、カンボジアに出稼ぎに出てきていたベトナム人の印象があまり良くなかったのでベトナムに対してあまり良い印象を持っていませんでしたね。両替商をやっていたベトナム人に、レートの交渉をしたら「キルユー」と突然言われて、驚きました。来てみたらいい人が多かったことが印象的でしたね。あのカンボジアのベトナム人は何だったんですかね?

「カルダモン」店内

「カルダモン」店内

ベトナムでカレー屋さん

Q.ところでカレー屋さんを始めようと思ったきっかけは
A.借りた家が一人で住むには贅沢だったので店を出そうと思ったのがきっかけです。
カレーを選んだのはカレーを作るのが得意だからです。小学生になる頃にはパキスタンカレーを作っていました。うちのカレーはルーを使わずにスパイスを調合して作っているのですが、ベトナムでそのようなカレーはなかなか見つからないので私が作ろうと思いました。

Q.因みにどのようなスパイスを使っているのでしょうか
A.お店の名前であるカルダモンはもちろん、ターメリック、コリアンダー、カイエン、クミン、クローブ、シナモン、フェンネル他さまざまな種類を使っています。
因みに最近はカレーのみでなく、汁なし坦々麺も始めました。以前日本でブームがあった品ですがレシピとしてはオリジナルです。特徴としては、日本では高価なので使えない、香辛料が色々と使える点です。これらを使うと日本では1杯1000円以上となってしまうので、商売としては難しい訳です。また、特殊な具材を入れた煮込み醤油を2日寝かして丸くしたタレを使っています。このタレが旨すぎるので、裏メニューに醤油にんにくチャーハンにしてくれ、というお客様もいるぐらいですね。

Q.カレー屋さんなのになぜ坦々麺に着目したのでしょうか
A.やっぱりスパイスを使うことによってオリジナル且つ、美味しいものができるという確信が持てたからですね。食べてみると分かりますが、汁なし担担麺というのは、元々四川の食べ物で、四川の人はスパイスを使うのが上手なんです。そういう意味では当店が作る事に意味があると思っていますね。

「カルダモン」メニュー

「カルダモン」メニュー

ベトナムの歯医者はレベルが高い

Q.メニューの考案等は成田さんご自身でなさるのですか
A.そうです。メニューを考案するのが業務の中で一番楽しいですね。飲食店のオーナーでたまに、料理のメニュー考案を人に任せている人がいますが、信じられませんね。中々割が合わないと言われる飲食業をやっているのは、そういう楽しみがあるからです。楽しみがなければ、金儲けしか楽しくなくなり、金儲けが一番の目的の飲食店は高い割に不味くなりますよね。将来的にはもっと本格的なインド料理を出していきたいとは思いますね。普通の人が食べたことのないような料理をリーズナブルな値段で紹介していきたいという気持ちが強いです。

Q.お店をやっていて良かった点は
A.仕事を通じて色々な人に出会えることです。当店のお客様は、とても良い人がなぜか多いので、そういう方々にマズイ料理を出すわけにはいかん。と自分を律しております。

Q.お店を開くにあたって不安だったことはありますか
A.不安だったことはないですね。失敗したら、月給1000$ぐらいでブラック企業の営業職か工員職にでもありついて、次の機会を待とうと思っていました。

Q.私は新しいことに挑戦するとき、頭の中では考えが進んでも一歩先の行動になかなか移せないのですが・・・
A.それは年の功ですね。やはりダテに年はとってないと思いますね。年を取ればその分、いい事、悪いこと経験するわけで若い人よりは判断力がついてくるのではないでしょうか。

Q.ブログ、ベトナムウォーカーの成田さんのプロフィール欄に「特技*ホームパーティーで料理を監督すること」と記載されていましたが、ホームパーティーはよくやられるのですか
A.もともと料理が得意なので。ご要望があれば出張料理人として出て行ってもいいくらいには出来ると思います。ボルシチ作れ!と言われたら作りますし、辣子鶏丁作れと言われたら作ります。アクアパッツァが食べたいの♡と言われてもサラッと作ります。もちろん、ビリア二でも、タンドリーチキンでもどこからでもかかってこいという気持ちがあります。友達でなければ、有料になりますが、精一杯やらせていただきます。お声がけお待ちしております。

Q.一番の得意料理は
A.得意料理があるというよりは、手数が多いのが私の売りですね。コダワリの無さかも知れませんね。和食を作る際に、酒がなければ、ネップモイハノイ(ベトナム安ウォッカ)を平気で入れるようなタイプですね。なので、三振はしません。突発的な依頼でも必ず内安打ぐらいにはします。

Q.最後にこの記事の読者にメッセージをお願いいたします。
A.ベトナムの歯医者はレベルが高いということを伝えたいですね。歯医者というのは海外生活で大事な点の一つですが日本の平均的な歯医者よりもサービスがよく、保険がなくても治療費は安いです。それに一回で終わらせてくれるしクラシック音楽が響く中、通訳までつけてくれるところもありますよ。

あと、初めての方に限り、「この記事を見た」と伝えてくれたら当店自慢の「エッグコーヒー」を無料で提供致します!「エッグコーヒーってホビロンが入っているんですか?と聞かれますが、違います。安心してください。強いて言えばアフォガート(アイスクリームとエスプレッソのデザート)のようなものです。

カルダモン(Cardamon)
カルダモン(Cardamon)

住所:15B/83 Lê Thánh Tôn, Quận 1, TP.HCM

評価: (3 = 48pt / 16人)

ホーチミン市1区の[飲食・レストラン/和食]
日本人街にあるカレー屋さん。スパイスを独自に調合してカレーを作っています。

ありがとうございました。

成田さんが書いた絵

成田さんが書いた絵

インタビューを終えて

成田さんは、落ち着いて物静かな中にもユーモア溢れる方でした。いろいろな発想が斬新で、私は驚かされてばかりでした。特に、お店の壁に描かれたり、飾ってある絵は成田さんご自身で描かれたのだというのが一番の驚きでした!今回のインタビューではカレーを食べることができなかったので、是非また伺いたいです。

取材:佐久間 仁美(JAC Recruitment Vietnam インターンシップ生)

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ライター情報

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泊 和哉 - Tomari Kazuya - : JAC Recruitment Vietnam Co., Ltd.

大学卒業後、株式会社ジェイエイシー ジャパンに入社。日本(大阪)3年、シンガポール7年の勤務を経て2013年よりベトナムに。これまでに2000名を超える海外就職希望者との面談実績を持ち、日本人以外では主に製造業界におけるミドル~エグゼクティブ領域を担当し、幅広い国籍のご登録者への転職サポート経験あり。プライベートでは2児の父。シンガポールでの出産立会いと育児経験を持ち、現在も海外子育てをエンジョイ中。

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