アオザイ博物館に行ってみよう〜アオザイ美女の原点を見に行く〜

アオザイ博物館に行ってみよう〜アオザイ美女の原点を見に行く〜

ベトナムの民族衣装と言ったら、アオザイです。ベトナム美人が身にまとっている服としてイメージするのもアオザイですね。今回は、アオザイの歴史について知ることができるアオザイ博物館を紹介します。

アオザイ博物館

アオザイ。ベトナムでアオ(襖)は「上衣」の意味で、ザイは「長い」を意味します。ベトナム北部では日本語と同じ「アオザイ」と発音するのですが、南部では「アオヤイ」と発音するそうです。

アオザイ博物館は、ベトナムで有名なアオザイデザイナー、シー・ホアン氏が私有地の庭園内に2014年にオープンしました。ベトナムでは、アオザイを展示している博物館は多いですが、アオザイにだけフォーカスした博物館は、アオザイ博物館は初めてだそうです。アオザイの歴史から、著名人がデザイン・着用したアオザイについて、アオザイをきた女性ガイドさんが英語で詳しく丁寧に説明してくれます。

観光スタート

ベトナム中心街からバイクで30分ぐらいかけてアオザイ博物館に到着。門をくぐり、右側に受付があるのでそこでチケットを買います。チケットは学生証を提示すれば、3万ドンになりますが、なければ10万ドンかかるので、学生さんは学生証持っていきましょう。僕は国際学生証ではなく、大学の学生証を見せただけで、大丈夫でした。

アジアンテイストの門。意外に辺鄙なところにあります。

アジアンテイストの門。意外に辺鄙なところにあります。

門をくぐって目の前にアオザイのファッションショーを行うらしい建物があります。この中には入れませんでした。

ファッションショーの建物のわりには、コンクリートの打ちっ放しだけで少し暗い印象です。

ファッションショーの建物のわりには、コンクリートの打ちっ放しだけで少し暗い印象です。

受付の隣には、アオザイ博物館の石碑があり、敷地内に入っただけで、見るところが数カ所あります。

石碑の隣の木はココナッツの木で、敷地内にはたくさんのココナッツの木があります。

石碑の隣の木はココナッツの木で、敷地内にはたくさんのココナッツの木があります。

アオザイを着たガイドさんにに案内され、庭を進んでいくと、椅子があります。この椅子は荷物を運ぶ牛車をリサイクルしたものです。

背もたれする車輪の側面には、タイヤ代わりの鉄があり、改めて、椅子がリサイクル品だと実感した。

背もたれする車輪の側面には、タイヤ代わりの鉄があり、改めて、椅子がリサイクル品だと実感した。

建物1

最初の建物につきます。

建物1です。この奥と建物にたくさんのアオザイが展示されています。

建物1です。この奥と建物にたくさんのアオザイが展示されています。

靴を脱ぎ、中に入ります。すごい綺麗です。照明が暗く、雰囲気は伝わりにくいですが、奥行きが広く立派な建物です。右側が年代順のアオザイ、左側が著名人がデザイン・着ていたアオザイと分かれています。

ここをベトナム首相も歩いたらしいです。

ここをベトナム首相も歩いたらしいです。

建物は木造建築で釘を一切使わずに組み立てて造られています。

昨年できたということもあり、天井木材は綺麗でした。

昨年できたということもあり、天井木材は綺麗でした。

右側から順に説明されます。初めてアオザイができたのは17世紀で、当時アオザイは作業用の服として使われていました。

今のアオザイとはスタイルがかなり異なります。中に肌着・下着を着て、その上に何かを羽織るようになっています。

今のアオザイとはスタイルがかなり異なります。中に肌着・下着を着て、その上に何かを羽織るようになっています。

上の写真の壁画に頭の上に物を乗せている女性がいますが、その女性がかぶっている帽子が下の写真にある帽子です。

女性が履いてた靴もあります。底が10センチ近くあり、厚底です。

女性が履いてた靴もあります。底が10センチ近くあり、厚底です。

次に18世紀時代のアオザイです。留ボタンが5つあり、尊敬、高貴、頭脳明晰、女性らしさ、セレブリティーを意味しています。

デザインが現代のアオザイにと同じになり、ここ100年のアオザイのデザイン変化が気になりました。

デザインが現代のアオザイにと同じになり、ここ100年のアオザイのデザイン変化が気になりました。

ベトナム戦争中のアオザイです。18世紀のアオザイから変わり、ワンピース型のアオザイになりました。ベトナム戦争中のアオザイはアメリカ軍に燃やされたものが多く、現存する数少ないベトナム戦争中のアオザイだそうです。

戦時中のアオザイということもあり、傷んでるとことがありました。

戦時中のアオザイということもあり、傷んでるとことがありました。

こちらのアオザイはハイネックのアオザイで、学校教師が着ていたそうです。チャック(ボタンを留めるとこのライン)が左右両方にあり、珍しいデザインです。

チャイナドレスに少し似ています。

チャイナドレスに少し似ています。

従来アオザイのデザインは、糸で紡ぎ合わせ、装飾を施していたそうです。しかし、このアオザイの花柄はできあがったから、生地にデザインしたそうです。

白に赤色の花。見栄えがかなりいいです。

白に赤色の花。見栄えがかなりいいです。

こちらのアオザイは、博物館を作るにあたり、子供がデザインしたアオザイを募集し、オーナーさんがいいデザインだと思ったものを実際に作ったものだそうです。

こども作ということもあり、デザインが可愛らしいです。

こども作ということもあり、デザインが可愛らしいです。

アオザイとして作られませんでしたが、応募したこどものデザインは冊子なり、見れるようになっています。

自分の考えたデザインが冊子にのるなんて、すごい嬉しいですよね。

自分の考えたデザインが冊子にのるなんて、すごい嬉しいですよね。

デザインがばらばらのアオザイは、世界各国をイメージしてデザインされたものです。日本のデザインは真ん中です。すごいわかりやすいデザインですね。

富士山や桜がデザインのほうが、日本らしい気がします。

富士山や桜がデザインのほうが、日本らしい気がします。

このアオザイは布生地ではなく、セラミックでつくられています。触らせてもらいましたが、着心地がすごいわるそうです。

セラミック製ということもあり、すごい見た目に違和感があります。

セラミック製ということもあり、すごい見た目に違和感があります。

セラミックに続き、こちらはビーズで作られたアオザイです。とても重そうですし、着たら肩がこりそうです。

これは一体どうやってきるんでしょうか?

これは一体どうやってきるんでしょうか?

宗教別のアオザイです。茶色が仏教、青色がキリスト教、白色が原住民の宗教です。

キリスト教が青色なのが、なぜかしっくりきませんでした。

キリスト教が青色なのが、なぜかしっくりきませんでした。

そして、キリスト教徒が着る青色のアオザイの首元には、十字架が付けられています。

十字架も大きいわけでなく、アクセサリーとしてもデザインがいいです。

十字架も大きいわけでなく、アクセサリーとしてもデザインがいいです。

銀色のドットマークのアオザイはベトナムで有名な伝統楽器音楽家のTran Van Kiieさん(写真のお方)が来ていたアオザイだそうです。

日本で着物をきて、お琴を弾く感じですね。一度アオザイ着た音楽家の演奏を聴いてみたいものです。

日本で着物をきて、お琴を弾く感じですね。一度アオザイ着た音楽家の演奏を聴いてみたいものです。

続いて、装飾が派手なこちらのアオザイは結婚式などの婚礼のさいに着るアオザイだそうです。婚礼はめでたいですから、服のデザインも明るくなります。

胸元も開いてますが、中に銀色の襟付きの服をきています。

胸元も開いてますが、中に銀色の襟付きの服をきています。

左側のアオザイには不死鳥がデザインされています。

真ん中の丸く舞っているのが、不死鳥です。

真ん中の丸く舞っているのが、不死鳥です。

先ほどベトナム戦争中の現存しているアオザイを紹介しましたが、下の写真のアオザイはベトナム戦争中のアオザイを再現したものです。目立たぬように、色がうすく、暗い色使いになってます。

アオザイがかかっている鉄格子が戦時中の雰囲気をより一層引き出します。

アオザイがかかっている鉄格子が戦時中の雰囲気をより一層引き出します。

南ベトナム解放軍副司令官のNguyen Thi Dinhさんが来ていたアオザイ。白い生地に白い竹が刺繍されており、綺麗です。

竹は根がはったら、地面が強くなることに例え、人も人とつながれば、人数が大きくなり、強くなることを意味してるそうです。

竹は根がはったら、地面が強くなることに例え、人も人とつながれば、人数が大きくなり、強くなることを意味してるそうです。

アオザイ以外にもノンラーや鉄の太鼓が置かれています。

アオザイ着てかぶるものといったら、やはりノンラーですね。

アオザイ着てかぶるものといったら、やはりノンラーですね。

鉄の太鼓の真ん中にあるのは太陽です。その周りを人間、動物と順に描かれています

叩いたら、意外にいい音がでました。

叩いたら、意外にいい音がでました。

建物2

建物1をでて、次の建物2に向かうべく、敷地内の庭を歩きます。

敷地がすごい大きいですが、道は池を中心にしてあるため、迷うことはないです。

敷地がすごい大きいですが、道は池を中心にしてあるため、迷うことはないです。

水上ステージでは、アオザイのファッションショーをするそうです。ランウェイ短すぎますし、オーディエンスは、どこで見るのでしょうか。

ステージに椅子を持ってきて、コーヒー飲みながら、本を読むという優雅な朝をすごしたいです。

ステージに椅子を持ってきて、コーヒー飲みながら、本を読むという優雅な朝をすごしたいです。

先ほどの建物とは外観が違い、アジアンテイストの建物です。

南国のリゾートホテルにありそうな建物です。ここでのんびりしたいな〜。

南国のリゾートホテルにありそうな建物です。ここでのんびりしたいな〜。

靴を脱ぎ、中に入ります。1階はオフィスとして使用されてるので、階段で2階にあがります。

広々としていて、息苦しくならないようなオフィスでした。

広々としていて、息苦しくならないようなオフィスでした。

2階には、たくさんのアオザイがあります。ここでは、著名人が着用したり、デザインしたアオザイが展示されています。

たくさんのアオザイを見てきましたが、僕は白色のアオザイが一番好きです。

たくさんのアオザイを見てきましたが、僕は白色のアオザイが一番好きです。

左の黒色にカラフルな色が目立つアオザイは、芸術家のHOAI LINHさんがデザインしたものです。ガイドさんに「どれが有名なの?」と聞いたら、「有名なのがありすぎて、どの作品を言えばいいかわからない」と答えられたので、かなり有名な方かと。

左がHOAI LINHさんがデザインしたものです。右のアオザイは、田植えしている人が着てそうな感じです。

左がHOAI LINHさんがデザインしたものです。右のアオザイは、田植えしている人が着てそうな感じです。

2階の回廊から、庭園が眺められます。

曇り空なのが残念です。

曇り空なのが残念です。

建物3

次の建物は、焼き物が置いてあります。

窓とかはなく、吹き抜けな作りになっています。

窓とかはなく、吹き抜けな作りになっています。

これらの焼き物の型は、ろくろを使わずに、職人さんが回りながら、作り上げていくそうです。

焼き物がたくさんおいてあり工房という感じです。手に取ることもでき、叩いてみたら、意外にいい高音が出た焼き物もありました。

焼き物がたくさんおいてあり工房という感じです。手に取ることもでき、叩いてみたら、意外にいい高音が出た焼き物もありました。

小さい焼き物がずらーと。模様を色付けするのが主流みたいです。

装飾がないシンプルな焼き物がなかったです。

装飾がないシンプルな焼き物がなかったです。

建物4

最後の建物です。こちらの建物では、アオザイの中に着る女性用下着が展示されています。女性のヌード写真もあり、エロチックです。

外から中が見えないように、カーテンがかけてあります。

外から中が見えないように、カーテンがかけてあります。

この白色の下着は、一番使われていた下着だそうです。

赤色にしたら、金太郎の服装にしか見えません。

赤色にしたら、金太郎の服装にしか見えません。

こちらは胸をきつく締め付けることができる下着だそうです。

これは下着としてではなく、Tシャツとして着れそうな生地とデザインです。

これは下着としてではなく、Tシャツとして着れそうな生地とデザインです。

寝巻きみたいな下着です。スケルトンで、男性を魅了する下着ですね。ブラジャーをするなら、意味ないのではと思ってしまいました。

15世紀ぐらいをモチーフにした映画で女性が着てそうです。

15世紀ぐらいをモチーフにした映画で女性が着てそうです。

建物の外には、穀物を潰すための道具があります。半球状の穴に穀物を入れ、回したら、粉状になるというシンプルな作りです。一つ一つがすごい重かったです。

実際に回してみましたが、意外に重かったです。また潰すものが入ってなかったせいか、石と石がこすれあい、嫌な音がしました。

実際に回してみましたが、意外に重かったです。また潰すものが入ってなかったせいか、石と石がこすれあい、嫌な音がしました。

建物の説明が終わったところで、ガイドさんとはお別れです。後は自由に敷地内見学できます。

敷地内をぶらぶら

とりあえずガイドさんの後をゆっくり歩きます。

こういう道を歩くだけで、南国にいるような気分になります。

こういう道を歩くだけで、南国にいるような気分になります。

池近くの小屋で休憩。急須にお茶は入っていませんでした。池を眺めながら、ゆっくりと休憩。

風が優しくて気持ちよかったです。

風が優しくて気持ちよかったです。

庭園に小さいですがお花ブロックがあります。

なんのお花かはわかりませんが、綺麗でした。

なんのお花かはわかりませんが、綺麗でした。

白の隣には紅の花があります。ベトナムにも紅白という概念があるのでしょうか。

開花したら、どうなるのか考えてみたら、色々と楽しかったです。

開花したら、どうなるのか考えてみたら、色々と楽しかったです。

実際に行ってみて

ガイドさんの英語の説明が聞き取りやすく、内容も深かったため、勉強になりました。ガイドさんの説明は40分ぐらいです。その後、10分ぐらいぶらぶら散歩するので、全部で1時間ぐらいあればゆっくりすることができます。博物館が郊外にあることもあり、観光客はいなかったです。建物内は土足厳禁なので、脱ぎやすい靴を履いてくることをおすすめします。

ライター情報

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ベトナム生活・観光情報ナビ編集部

ベトナム生活・観光情報ナビ編集部です。ベトナムをもっともっと楽しめる、そんな情報を日々探しては発信しています。こんなこと知りたい!というリクエストがあればお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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